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 2007/06/29(金)  「今月のきららキャロット」

時間が無いのはいつものことですが、今月のきらら本誌のようにリストの更新を土壇場になるまで忘れるとナニなので、キャラットの自分内番付を早めに更新しておきますね。

 1 火星ロボ大決戦!
 2 ひだまりスケッチ
 3 教艦ASTRO
 4 HR
 5 雅さんちの戦闘事情
 6 ひめくらす
 7 とらぶるクリック!
 8 ハッピーとれいるず!
 9 まゆかのダーリン
10 ラジオでGO!
11 からハニ
12 ちびでびっ!
13 アットホーム・ロマンス
14 CIRCLEさーくる

全28本中、単行本購入基準(略してC点)を満たしていたのは14本で、打率にしてちょうど.500。「GA」「ドージンワーク」「かみさまのいうとおり」の上位レギュラー陣3本が休載している中でも、5割をキープできたことは雑誌全体のレベルアップがあってこそのことだろう。しばらく様子見をしてきた「CIRCLEさーくる」が今回初めてC点に到達したし、「ラジオでGO!」の第2回も喋るだけがラジオじゃないという視点が面白いし、「雅さんちの戦闘事情」は地道に独自の芸風に磨きをかけ続けてベスト5に入るまでに成長した。やはりこの雑誌のレベルの高さは半端ではない。

そのレベルの高い中でも圧倒的な存在感を見せてくれたのが「火星ロボ大決戦!」。タイトルに偽りアリかと思ってしまうほどにロボットなんて1コマも出てきやしねぇ、どこまでもスットコドッコイでどこを切ってもエロバカで頭の悪いオチの応酬(念のため書いておきますが全部褒め言葉です)に、笑いっぱなしで読者に息継ぎする暇さえ与えない…お、恐ろしい漫画だ。あまりのアクの強さもあって万人にはオススメできないが、普通の4コマに満足できなくなった諸兄に是非オススメしたい逸品です。

 2007/06/27(水)  「今月の?きらら」

原稿中心の生活ですっかり忘れていましたが、キャラット発売前1日前というギリギリすぎる時期ではありますが、きらら7月号の自分内番付を更新しておきます。個別のコメントを書く時間が取れないことは明白なので、本当は1回パスした方が利口な選択肢であるとは理解していますが、統計データとして後々にこのコーナーを役立てるためには、いかなる事情があろうと観測を中断するわけには行きません。観測者としての客観性…それがなくなったら、このコーナーは本当にただの自己満足になってしまいますから…

 1 ふおんコネクト
 2 三者三葉
 3 ドージンワーク
 4 かみさまのいうとおり
 5 姉妹の方程式
 6 うぃずりず
 7 ねこきっさ
 8 あねちっくセンセーション
 9 ふーすてっぷ
10 TW2
11 まーぶるインスパイア
12 猫耳のミコ譚

全27本中で、単行本購入基準を満たしていたのは12本で、打率に換算すると.444で先月号とまったく変わらない結果が出ました。レギュラー陣では「棺担ぎのクロ」が単行本作業のため休載した代わりに「ねこきっさ」が復帰したのでプラマイゼロ。上位の1〜4位までがまったく同じというのは、よく言えば安定期、悪く言えばその座を脅かすような新規発掘が出来ていない結果であるとも言えます。

正直言ってこの数ヶ月の新人作品は絵は上手いし内容的にもそつがない。でも、それだけだ。突き抜けた個性というものは、作者の内側から滲み出るようなものだと思う。どんなにアクが強くても、そこにしかな特別な「何か」を感じることができれば、ファンはかならず付いて来るものだと思う。奇抜な事をやればいいというものでもない。今はあまりにも時間がないので論考をまとめられないのが残念ですが、これほどレベルの高い4コマ雑誌は滅多にないし、そのフィールドが「萌え4コマ」という括りだけで論じられることなく、個性的なレギュラーと同じフィールドで競えることのメリットを未来につなげて行って欲しいという思いもあるので…この続きはいつかまた。

 2007/06/24(日)  「原稿ゲンコーがんばるぞ〜」

※陸上防衛隊なにがしは観てないけど、あのコピー(宣材文言)だけは秀逸だと思う。

名古屋も細川観戦も諦めて、スクランブルの電話に備えながら黙々と原稿原稿また原稿。魔導師の魔力を蒐集して威力を増す闇の書のごとく、無尽蔵に作者の時間とパワーを吸い尽くすこの本…改めてとんでもない企画に手をつけてしまったものだと、去年の10月あたりの自分を恨めしく思いつつ、もう二度と平穏な日々には戻れないトコロまで突き進んだ自分を、ちょっぴりだけ誇らしく思えるようにもなりました。

時間はいくらあっても足りない。〆切のギリギリまですべての時間をこの本に捧げますが、この本にはそもそもどこまで書いても「完成」という概念はないのかもしれない。この本の発行が遅れている間にも紹介したい作品は次々と現れている。大好きな作家さんが次々とプロデビューしている。そして、私自信が技術屋としてオタク産業を拡大させて「時計の針を進めた」ことで、想像以上の速度で到達してしまった限界点と市場崩壊の危機…

この本を出した後どうなってしまうのかは解りませんが、今はただ信じて突き進んだ足跡が道になったことを書き残しておきたい。私がイワえもん(のような存在)を目指しているように、たとえ私が非命中道に倒れることがあっても、後に誰かが続いてくれることを願って…

追記:
原稿のお供にロマサガのサントラを数年ぶりに流してみました。やはりこのサントラは名作中の名作だなぁ…

 2007/06/21(木)  「絶望した!東京MXの貧弱なラインナップに絶望した!」

2007年7月期アニメ放映情報のまとめ【速報版】

7月のアニメ改変期情報をつらつらと見ていたら、「東京で受信できない」アニメがあまりにも多い事実に愕然とする惨憺なる結果が出ております。これは何の陰謀ですか?そんなにまでしてDVDを買わせたいのだろうか?深夜アニメの低予算にもほどがあるってもんだ!ちなみに、独立U局系の関東放送予定を一覧表にしてみると…

東 千 埼 神
× ○ ○ ○ ななついろ★ドロップス
× ○ ○ ○ ドージンワーク
○ ○ ○ × ケンコー全裸系水泳部 ウミショー
× ○ ○ ○ School Days
○ × × × CODE-E
× ○ ○ ○ ひぐらしのなく頃に解
× ○ ○ ○ スカイガールズ
○ ○ ○ ○ ぽてまよ
○ ○ ○ ○ さよなら絶望先生
○ ○ ○ ○ ゼロの使い魔〜双月の騎士〜
× ○ ○ ○ もえたん

こんな感じになります。東京MXのランナップは明らかに間違っている!「CODE-E」なんぞ(失礼)を独占してどうする…avexか、avexだからなのかっ!(怒)一方、千葉テレビとテレビ埼玉は最早完全網羅されることが前提かと思うほどの充実振り…う、うらやましい…萌え系とギャルゲー系は全滅かい!もっとも、たとえ全部受信できたとしても、こんな本数を全部観ることなんて出来ないわけだけど…ノーチャンスでは良いか悪いかを他人の評価に頼らなくてはならないし、そこまで調査して観たいとも思わないし…

せめてのもの救いは、絶望先生とゼロの使い魔の第二期、鉄板の2本が辛うじて観れることくらい。「ドージンワーク」はアニメ自体にはあまりにも違いがありすぎて期待していないが、それって大丈夫なのかよと心配になるようなゲリラ的な企画(声優が同人誌製作にチャレンジ)には興味があったのだが…どうやらお試しすら叶わぬ望みらしい。このためだけにCSのAT-Xに加入するのも割に合わないし…おや?試しにAT-Xで補正(△)を加えてみると…

東 千 埼 神
× ○ ○ ○ ななついろ★ドロップス
△ ○ ○ ○ ドージンワーク
○ ○ ○ × ケンコー全裸系水泳部 ウミショー
△ ○ ○ ○ School Days
○ × × × CODE-E
△ ○ ○ ○ ひぐらしのなく頃に解
× ○ ○ ○ スカイガールズ
○ ○ ○ ○ ぽてまよ
○ ○ ○ ○ さよなら絶望先生
○ ○ ○ ○ ゼロの使い魔〜双月の騎士〜
× ○ ○ ○ もえたん

何これ?東京都民はCS加入してることが前提でMXと棲み分けてるってことですか?どっちにしても視聴率を期待できるような番組ではありませんけどね…テレビショッピング番組を延々と流すよりはマシだと思うんだけどなぁ…(嘆息)

 2007/06/19(火)  「サンクリ36オススメ本」

あまりにも時間がないので、今回のサンクリ36オススメ本は、各ジャンル好きであれば自信を持って説明抜きでオススメできるものだけに絞って、駆け足でご紹介させていただきます。書店リンクを付けておきますが、いつまでも在庫があるとは保証の限りではありませんので、ここはひとつ騙されたと思って手に取ってみていただければ幸いです。

◆魔法少女リリカルなのは
「魔砲少女りりかるなのはA's カードドンジャラACS 追加カードセット」 美月亭 →書店も近日開始

八神家の人々」 ひなたぼっこ倶楽部

PV17」 ぱるくす

Lyrical Magic Cross Range」 ryu-min BS

◆マリア様がみてる
「あしたを探しに」 マズルカSTEP →書店も近日開始

◆CLANNAD
「自分についた嘘」 トリオ・デ・イスパニア →委託なし

◆らき☆すた
」 夢屋花乃屋

◆Kanon
「relation 1」 LADY◆NAVIGATION →多分委託なし

◆オリジナル
「オプー総集編」 ミュンヒハウゼン症候群 →委託不明

ちなみに、これはサンクリ本ではありませんが…
開 メイド提督 白黒船来航」 付和雷堂
を声を大にしてオススメしたい!コミティアに行けない人や創作ジャンルを開拓することを躊躇している方に、四の五の言わずに読んでみて欲しい。あのオタクと漢の業の深い笑いはクセになる!所長と似た感性を持つ人なら100%ツボにはまると思いますよ。

む、脳内進行係が鬼の形相で睨んでいるので、しからばこの辺で。

 2007/06/17(日)  「サンクリ36 レポート」

本日は、池袋のサンシャインシティで開催された同人誌即売会「サンシャインクリエイション36」に一般参加してきました。6月のサンクリは、4月サンクリから2ヶ月しかない短いインターバルと、夏コミとの中間地点という微妙な時期にあたり、例年大手の参加率が低く総じて参加者数が落ち込みは避けられないなのですが、カタログのデータによると申し込み数は2358で当選率は99.9%。大きいとか小さいとかではなく、参加意志のあるサークルさんが漏れなく参加できたことはむしろ好ましい。

カタログの読み物ページにも書いてあったが、サンクリは「ビッグサイトに移転することは考えていない」そうです。単純に会場費用の面だけを考えたらビッグサイトの方が安上がりだが、空間的余裕を盛り下がりと感じてしまう危険性と交通アクセスの不便さ、そして何より数だけを拡大するイベントがいかに空虚であるかを失敗例に学んでいる。だからこそ「敢えて動かない」というロジックになるのだろう。すべてがクリエイション事務局の責任というわけではなかったにしても、前回のサンクリ35で起こってしまったホール手配の不備については、緊急の5館開催シフトで大過なく乗り切ったし、クリエイションの理念を再定義するとともに組織もボランティア団体から株式会社に改組。”いつものサンクリ”であること、そこに秘められた並々ならぬ決意のほどは…

ちなみに、カタログの読み物コーナーで新しく始まったP163のレビューコーナーは…1作品たりとも私の守備範囲と被っていないのがある意味清々しいくらい路線が違っていて面白い。「レビュアーの端くれなのに他人の文章は参考にしない評判も気にしない」私の方が変わり者なんでしょう。

いつものように、朝7:40に現着。そのままCホールの一般待機列に着列。今回のホール割りだとA1とA23がエロゾーン、Cにマリみて・なのは・ハルヒ・らきすた・コードギアスなどのアニメ系、Dには葉鍵・ひぐらし・TYPE-MOONなどの一般ゲーム系…今回はBホールが使用できないため、交通の便の悪いCホールを孤立させないために、エロと一般をそれぞれ半分だけで事が済むように明確な区分けがされています。実際に私はこの日、CとDだけを往復しておて、A1とA23には一歩も足を踏み入れませんでしたし…両刀の方にはしんどい配置でしょうけど。

Cホールの一般待機列で誘導されたのはバスの駐車場。すわっ!この時間でペナルティか!?と一瞬焦りましたが、導線の配置上ここしかないしCホールだけが特別ということはなかろうと判断。前から100人目くらいでしたが、7時前くらいからいたらしい先頭20名くらいはペナルティを喰らっていました。ペナルティが何時に設定されているからではなく、モラルとしての常識的な時間来場の概念が未だに定着しきっていないのは残念なことです。ペナになってタイムロスすることこそが無駄だと思うのだが…

今回は非常にコピー本率の高いイベントでしたが、5月のなのはイベントでご一緒したYさんと共同戦線の打ち合わせを4つほど分担したおかけで、オープニングミッションを無事に乗り切ることができました。CホールとDホールはともに盛況だけど人が多すぎて通行に支障を来たすようなこともなかった。むしろこの日の敵は暑さと財布。比較的湿度が低いカラっとした天候でしたが、頭から滴り落ちる汗が本に落ちないように気を使ったし、給料日前でしかも来週の名古屋遠征の旅費を使い込むわけには行かない私としては、いくら会場を回ったところで「買いたくても買えない」生殺し状態の本が増えるだけなのが辛いところでした。

この日の収穫は57冊でした。コピー本は22冊でサンクリにしては高めだし、サンクリにしては少なめの数字ですが、経済的な理由から給料日以降の書店購入を予定に織り込んでの数字なので、もしMAXで買っていたら80冊の大台に乗っていたところです。増え続けていく好きな作家さんに対して増えない年収…これも辛いところです。せめて一般企業のように6月にボーナスが出ればいいんだけどなぁ…(それだと、夏の本の印刷費を使い込みそうで怖いですけど)

1時くらいには資金が底を付いてしまったので、日頃懇意にしていただいている作家さんへの挨拶回りに専念することに。思わぬ名作本をいただいたり、リクエストをいただいたりと、コミケにだけは行けない身の上の私にとっては、参加率が高くてゆっくりとお話ができるサンクリは最高に楽しいイベントです。この日のマイミクさんとのお話にも上りましたが、特定の方に特定の作品をオススメすることは普段の私はほとんどしません。自分がその作品をいかに好きかを伝えることは構いませんが、その感覚と同じものを相手に求めるべきではありません。人によって感じ方は違うし、リアクションを返すことに義務感を感じてしまうと心から楽しめなくなってしまいますからね。「好きだからこそ一歩引く」くらいの謙虚さが欲しいものです。今回は珍しく「これどうっすか?」と言って回った本がありましたが、それはよっぽどの作品だったんだと解釈していただければ幸いです。

そのよっぽどの作品とは、これのことです。
八神家の人々 (ひなたぼっこ倶楽部)

普段は月姫の弓塚さつき本や、ひぐらしや創作で活動されている方ですが、これまで友人委託で2回コピー本を出してどちらも瞬殺だったので、なのは本を描いていたことを知らなかった方も多いのではないでしょうか? とらのあなでは、本店となんば2号を除く全店に出庫されているようなので、イベントでは完売で惜しくも入手できなかった方は、是非頑張って書店で探して見て下さい。「絶対に合う!」とオススメできる本は滅多にありませんから。あまりにも時間がないのでレビューを書くタイミングがないのが無念ですが…

その他のオススメ本については後日ということで…
さて、考えただけで具合が悪くなりそうな夏コミ本の進行スケジュールは…明日から頑張ります。せめて今夜だけは好きな本に埋もれていい夢見させて下され…

 2007/06/14(木)  「カラースタジオ弾劾にみる”同人の仁義”」

http://colorstudio.sakura.ne.jp/manga/  (閉鎖済み)

マイミクの作家さんの日記で情報をいただいてから、半日後にはすでに対象のURLは参照できなくなっていたので、この件について何がどう問題なのか仔細をご存知でない方も多いかと思います。私も、囮調査を含めた情報収集をした上で記事にしようとしていた矢先に、まるで夜逃げするかのようにあっさりとサイトが消えてしまったので、この問題をどう書くべきなのか迷いました。今更その内容を知ったところで不愉快な思いをされるだけかも知れません…しかし、このような模倣犯がまた現れないという保証はない。立場の弱い二次創作だから泣き寝入りするしかないだろう…という弱みに付け込もうとする輩が現れないとは限らない。本日の日記は書くのも読むのも不愉快なものになりそうなので、興味本位の方はこの先は読まないことをオススメします。

まず、今回の騒動の元となった「カラースタジオ」なるwebサイトについて説明しておきましょう。すでにサイトは閉鎖済みなので調査時の記憶頼みの説明になりますが、要約すると「同人誌の中身を原作のアニメ色調を参考にしてカラー化すること」を商売にしていた(しようとしてた?)サイトです。なんだか歯切れの悪い説明ですが、それもそもはず。調査する間もなく逃げられてしまったこともありますが、正直言ってなぜこんなことがビジネスになると考えたのか理解不能だからです。まぁ、ビジネスモデルとして理解不能なのも、色塗りを商売にしようとすることも百万歩譲って置いておくとしても…許し難いのは、臆面も無く他人のフンドシを使ってあたかも自分のサイトと関係があるかのようにサンプルが提示されていたことです。

「人気同人誌リスト」と称してジャンル別に20作品ほどが画像付きで掲載されており、その他にもタイトルのみのものが100点ほど掲載されていました。なのはやマリみてやFate、ToHeart2など確認してみましたが、そのうち6割近くは私も高評価をつけて買っている本であり、お知り合いの本もかなりの数が載っていました。当然こられは無断転載ですが、これは許可の是非云々の次元の話ではなく、クリックした先に「こんな風に彩色しますよ」というサンプルが掲載されていることと、「誤解をまねく恐れがあるため、カラースタジオではカラー化と同時に委託販売を承るのを中止致しました」という記載があること。これでは、まるで作家さんがカラー化をここに依頼しているように聞こえるではないか?数名の作家さんの反応からも確認できましたが、もちろんそんな関係性を示すような事実はまったくありません。

「私どもが開発した技術をもってすれば、週刊誌がフルカラーで出版される日も遠くないことでしょう」などと自信満々に謳っているのも意味不明です。マンガ週刊誌があれほどの低価格を維持できるのは、紙質からインクに至るまで徹底的なコスト削減を行っているからであり、そしてたとえ数ページであってもカラー原稿を仕上げることがどれほど漫画家にとってハードワークなのか、納期が通常原稿よりもどれほど早いかも…何一つ知らないのでしょう。そもそも、作家さん以外が塗ったカラーをファンが喜ぶと思っている事自体がオメデタイ。同人誌を塗り絵とでも考えているのでしょうか…何重にも腹立たしくも哀しい事です…

業務説明にも見受けられた「浅はかさ」と、ヤバくなったらサイトを畳んで逃げればいいという考え方…これは私の仮説でしかありませんが、今回の犯人像は「出版系の業界経験がなく同人は好きだが書き手側の実情には通じていない、大学生もしくはそれに準じる年代のフリーターかニート」である可能性が高い。二次創作の立場の弱さを狙い打ちに…といったような戦略めいたものは今回の事件の背景には感じません。それだけに、かの者の違法性を立証することは難しく、個人でこれ以上の追跡はできませんが、この程度の「浅はか君」が手を替え品を替えて再戦を企むとは考えにくいものがあり、本件については再発の可能性は低いと思います。

むしろ私が心配しているのは、「ドラえもんの同人誌問題」の発端となった道徳授業での使用したケースのように、「同人であること」に特別な前提や知識を持たない人にも同人誌が広く行き渡り、手に取られ評価される時代にあって、二次創作を利権の対象として食い物にしようとする輩の出現に対抗し防波堤となるべき組織や発言者が存在しないことにある。それはかつての米澤代表が日に陰に引き受けてきた仕事だが、急逝されてから一年、業界の拡大に比例して危機感と喪失感は大きくなるばかりである。今回のような明らかな個人による不理解に対しては、同人の良識がまだ正常に機能していることが証明されたが、果たしてこれが明確な意思を持った組織による攻撃だった場合、我々に何が出来るだろうか…

この先は、私の中でもまだ答えが出ていないので文章化はしませんが、数年前に立てたあらゆる事態を想定したシナリオは、予想以上の速さでより悪い方向に転がり始めたのかも知れません…なんともまとまりのない文章になってしまいましたが、この続きは、夏コミ発行のvol.6に収録する予定の所長講演「オタクの品格」を1本追加して正式な論文にまとめて発表したいと思います。

 2007/06/11(月)  「カナコミ・ドキュメント」

昨日は、日本橋の綿商会館で開催された、細川可南子中心マリア様がみてる同人誌即売会「カナコミ」にサークル&企画参加してきました。夏冬のコミケ以外にサークルとして参戦するのは実に4年ぶり、所長こと私が直参でサークルのフロントに立つのは実に3年ぶりのことになります。どうしても「コミケにだけは参加できない」仕事なので、いつも本だけ書いてサークルの当日運営は100%友人の厚意に甘えることで成り立っていたわけですが…

注)本日の日記は異常なまでの長文になってしまいました。3章立てになっているので、休み休みお好きなところからお読みいただければ幸いです。


(1)前夜準備編
(2)開場〜閉会編
(3)アフター編


(1)前夜準備編

前日夜、秋葉原のキンコーズでコピー本の印刷を終えて帰宅すると、待っていたのは友人からの「じっちゃんが倒れた!手伝えない!すまん!」という夜半の緊急コールでした。その直後に土砂降りの雨…逆境と呼ぶには過剰演出ですな、と冷静に神様に駄目出しをしつつ、一人で企画の設営から販売から買出しまでをこなすタイムスケジュールを脳内演算。非常識なハードワークですがギリギリ可能。一人サークルさんのしんどさを今更ながら骨身に沁みて味わうことになったのは、もう少し後の話。

そんなこんなで、気を取り直して夜を徹しての企画準備作業に突入。今回のカナコミの企画コーナーのひとつに挙げられていた、179冊の可南子本読書コーナー「カナコミ・ライブラー」、実はこれはGM研の持ち込み企画であり、本は100%GM研の「私物」から提供させていただいたものです。「オンリーイベントならではの企画を」とカナコミ主催のしづきさんからご相談をいただいた際に、冗談で「可南子本を179冊集めて読書コーナーとかあったらいいですね」と言ってみて、実際にGM研の同人専用本棚:無限書庫(蔵書数9350冊)を調べてみたら247冊もあった…ということで、トントン拍子で企画にGO!が出ました。

見本誌読書コーナーと言えば、コミティアが有名でcomic1でも開催されていましたが、それらは当日サークルさんから提出された本で構成されており、大規模イベントで会場を歩き回ることが難しい場合や、完売してしまった本を読む敗者復活チャンスという用途が主眼であり、イベントが大きすぎると机に本を並べきれないし、小さすぎると簡単に回れるから限られた会場スペースを圧迫してまで読書コーナーを作る必要性自体がない。そしてこの企画をさらに難しくしているのが、どんなに丁寧に扱っても本の折れや汚れが不可避であり、そしてあまり考えたくありませんが盗難や紛失のリスクもあるため、監視員としてスタッフが常時必要になること…その2重苦が読書コーナーという企画には付きまといます。

しかも、今回はたとえ紛失しても誰も困らない見本誌ではなく、個人の私物からの提供です。前者の「本の劣化」については、「より多くの人に読んでもらえれば本望だ。それが可南子を描いてくれた作家さんへの恩返しだ」と心の持ち様で割切ることでクリアしましたが、後者については単に個人の覚悟の問題ではなく、ただでさえ人手不足なのに貴重なスタッフさんの手を煩わせるわけには行かないので、どうにかして「監視不要で出来心を起こす気にもならない本の設置方法」を考える必要がありました。

疑われる方もいい気がしないでしょうし、疑う方も嫌なものですから…お互いに気持ちよく、安心して読める方法を!…というわけで、思いついたのが「本と台を紐でつなげてしまえばいい」というものでした。透明のブックカバーに荷造りの紐を粘着すれば、本自体は傷まないし本を持ち出すこともできない。アイディアとしては単純でしたが、資材面でも100円ショップで揃えられるし、どうせ量の面で苦労するのは自分だけだから…と考えは少々甘かったようです。切っても切っても、結んでも結んでも、貼っても貼っても終わらない。179冊分の単純作業をひたすら繰り返して…すべての作業が終わったのは朝6時。もちろん一睡もしていません。100%私物だからこそ実現できた仕掛けでしたが、なるほど、このアイディアを実行しようという人が現れなかった理由が良く分かりましたよ…


(2)開場〜閉会編

土曜の朝からの不眠不休で朦朧とする意識の中、ようやく荷造り完了。心配されていた曇りのち雨予報は外れたのか空は明るい。これもひとえにしづきさんの人徳というものだろうか?雨でなければ地下鉄で行くつもりでしたが、見本誌だけで2箱になってしまったのでタクシーを予約。送迎料+400円掛かるけど背に腹は代えられない。イベント前に力尽きてしまったら本末転倒ですから…タクシーの運ちゃんには設営用資材を含めての大荷物に怪訝な顔をされましたが(しかも有名らしい鳥越神社のお祭を袖にしてのお出かけが不思議だったようです)

8:45頃に綿商会館前に到着。すでに会場前には15名ほどのカナコミの行列が!サークル入場は10時からでしたが、今回は企画コーナーの設営のため特別にスタッフ入場時間に入れていただきました。しづきさんとイベントのたびに入念な打ち合わせをしてシミュレーションしていたし、C1さんにもお手伝いいただけて読書コーナーの設営は滞ることなくとてもスムーズに進んだのですが、私の忘れ物の多さのせいで見栄えがとても残念な感じになってしまいました。本のリストに1枚だけ手書き…これはまだマシです。テーブルに垂らして貼るはずだった「カナコミ・ライブラリー」のコーナータイトルも印刷物を忘れて手書きに…こ、これは恥ずかしい!さらに、「179冊の可南子本…云々」のコーナー説明まで忘れて手書きに…やはり、疲れているとロクなことがありませんね。設営完了後に読書コーナーの写真を1枚も撮らなかったのは、理想どおりの設営をできなかった自分へのせめてもの戒めです。

窓際の読書コーナーで設営していたから天候の変化も良く分かりました。10:30頃急に辺りが暗くなったかと思ったら直後に激しい雨が!ちょうど一般列を館内に誘導し始めたころだったので、致命的なダメージにはならなかったようですが、まったくもって油断ならないお天気です。それもある意味可南子らしい…のかな?とネタにできるスタッフさん達の逞しさと前向きさを目の当たりにして、このイベントの成功を密かに確信していました。

設営を終えて駆け足で挨拶回りと自分のサークルの準備を開始。さっそく「買い物中です。開始時間は○○時○○分です」という案内紙を作成していたら、マズルカSTEPご夫妻に「最初から居なくなる気満々ですね!」と笑っていただけました。もちろん!事情が許せばずっと帰ってこないつもりでしたから(^^)一人サークルさんはいつも買い物の誘惑との葛藤と戦ってるんだなぁ…と実感できたのは貴重な経験でした。その後、時間の許す限り新刊を持ってご挨拶に回らせていただきましたが、疲労の極地で頭が回らなかったし、すべてのサークルさんにお渡しすることが出来なかったのが心残りです…

そして、11時30分、主催のしづきさんの開会宣言とともに開場!会場に雪崩れ込む人人人人人!…これは本当に可南子オンリーイベント…ですよね?我が目を疑う光景に感動している暇もなく、人波に飲み込まれながらお目当てのサークルさんの列に並ぶ。最初から「半時計回りの一方通行」としたスタッフさんの的確な現場指揮により、200名近い参加者で埋め尽くされて酸欠になりそうな熱気の中でも、混乱が生じることは全くありませんでした。混んではいるけど流れは淀まないし、常にローリングしているので、様々なサークルに露出効果も出る。54サークルで約200名の一般参加者でこの会場…出来すぎなくらいジャストサイズな運営は、数々のイベントに出倒している私も御目にかかったことはありませんよ!

私もローリリングしながら販売開始時間の紙を2回書き換えながら、友人の頼まれ分を可能な限り短時間で確保しつつ、ようやくスペースに戻ってきたのは12:05。マリみてジャンルでは知名度皆無のウチが時限開始で他所様にご迷惑を掛けることなんてあるわけない…と思っていたら、なんでしょう?この列は?呆けている暇もなく大慌てで販売を開始しましたが…お隣のCHRISTMAS GARDENさんには、「無料のペーパーと間違えて持って行っちゃう人が何人かいましたよ」とお気遣いまでしていただきました。皆様大変ご迷惑をお掛けして申し訳ありませんでした!!

この日の新刊は「はりがねブロードvol.179」。A3の両面印刷を折り込んだ新聞風のコピー本…なのかペーパーなのか扱いが微妙な一品でした。無駄に手間隙とコストがかかっているので、無料は厳しいけど100円をいただくには心苦しい…ということで、50円というなんとも中途半端な設定になりました。50円を束で両替していなかったらどうなっていたことやら… ここ3年ほど自分のサークルのフロントに立つ機会がなかったので、オープニングの忙しさはすっかり忘れていましたが、いつもこんな繁忙を捌いてくれている友人に改めて感謝しなければなりませんね。

休む間もなく考える間もなくひたすら頒布対応をしていて気付きましたが、何の本なのか良く分からないけどとりあえず手に取ってみた、という方が多かったようです。なるほど納得です。あの列の9割9分はしづきさんの絵のパワーだったんですね(^^;それでも、中身を読んでGM研に興味を持ってお話に来て下さる方も何人かいたし、さらに意外だったのは既刊で昨年の夏コミに発行した「GM研通信vol.5 A's」をセットでお求めいただく方が驚くほど多かったことです。「表紙がなのはだけどマリみて特集もあるよ〜」と注意書きの中身サンプルを掲示しながらでもバツが悪いなぁ…と思っていたので、ちょっとしか持って行きませんでしたが、もっと在庫を持ってくれば良かったと後悔。まだ在庫はあるので、もし今回買えなかった方は夏コミにも既刊を持っていきますので、よろしくお願いします。

目の回るような30分間が過ぎ去って、ようやく座れるようになったところで、本部から「迷子のお知らせ」が。迷子の対象はなんと可南子!「ファンが探してるので原作に戻ってください」という内容に会場大盛り上がり。12:30にはゲーム大会のアナウンスが。カナコミカタログに仕込まれた「金太郎印の可南子」が何個あるかを探してその数を当てるというもの。これが予想以上に燃えて、お隣さんと一緒に数えて答え合せをしたりしてすごく楽めました。これらは、スペースを離れることができないサークルさんにも楽しめるものを…と主催のしづきさんが思案を重ねていたものであり、その舞台裏を知っていた者の一人として嬉しくなりました。景品の「金太郎飴可南子」は何だかんだで3個もいただいてしまいましたが(^^;1個だと勿体なくてなかなか食べられませんが、これで遠慮なく美味しくいただかせていただきます。

記念品の販売は団扇とツーショット写真とポストカード&記念切手のセット。可南子と祐巳のツーショット写真は当初カナコ・ミュージアムの展示物のみの予定でしたが、記念グッズのアイディアで「ツーショット写真を是非!」と要望していたら本当に実現してしまいました。写真屋さんにこのデータを出力に行ったしづきさんの勇気に乾杯!ポストカードには、4名の作家さんによる等身大可南子看板(看板娘)が描かれており、本当に記念になる記念品になりました。フォトフレームを買ってきて、大事に飾らせていただきますよ。

カナコミ記念本「カナコミック」は当初予定していた会場製本ではなく、後日にオフセット版を作成して郵送する方式になりました。これは、リリフェスでの記念本当日製本の難しさを勉強させていただいた結果、希望する方全員に行き渡る方法を模索したものであり、封筒に希望者が自分の住所を書いて提出してもらい、カタログに判子を押すことで、事務省力化と1限が同時に行えるメリットがあります。あと、準備で忙しすぎて投稿できなかった作家さんに、イベント後の「ロスタイム入稿」ができるメリットもあります。間に合わなくて涙を飲んだ作家さん、諦めるにはまだ早い!?

唯一の心残りは、忙しくてスペースを離れられなくて、人形劇を見ることが出来なかったことですね。スタッフさんの「頑張ってハニカミながら熱演するしづきさん」「やりとげて満足げに汗をぬぐうしづきさん」などの断片的な情報で脳内補完…うん目に浮かぶようです(^^)

そして、15:00、盛大な拍手に包まれて即売会タイムは終了しました。このイベントの”仕掛けの面白さ”の部分に主催であるしづきさんが専念できたのは、通常のイベント運営を手際よく捌いてくれたスタッフの手腕によるところが大きいと思います。看板娘の制作やカナコ・ミュージアムのマニアックな縁の品集めは、しづきさんの交友の賜物です。台詞に蛍光ペンでラインを引いた「とりかえばや」物語の台本は藍川さんの作だし、ドールはマズルカSTEPさんのご提供。さらにチョココロネやアードモンドデニッシュを買って来てくれた人が居て…楽しんで欲しいという思いと、一緒に盛り上げたいという思い。その積み重ねを目の当たりにしてきた者としては、そのひとつひとつを思い起こすたびに、胸が熱くなりますね…いや、感極まるのはまだ早い!本当のフィナーレはアフターの最後に…


(3)アフター編

15:00の閉会ともに、読書コーナーもクローズさせていただきました。本当はアフターが始まるまで読んで欲しかったところですが、15:30に宅急便集荷に間に合わせる必要があったので、大急ぎで解体して箱詰め。読書コーナーの様子はサークルスペースから遠目で眺めていましたが、ずっと人がいて賑わっていたようで何よりです。人が多いと読みにくかったり、本の紐がこんがらがたりと反省点も多いですが、この経験を次回に活せれば…じ、次回?! (口は災いの元ですよ)

なんとか時間内に撤収作業を完了して宅急便出しをしたところで、急に電池が切れたように眠気が襲ってきました。緊張が緩んで38時間不眠不休の疲労が一気に出てきたようです。失礼とは思いながら、アフターイベント中は最後方の壁際にもたれて仮眠を取らせていただきました。意識がはっきりしだしたのは、しづきさんが等身大可南子看板娘の”お嫁入り”を賭けたジャンケン大会が始まるところでした。「きむちらうめん:」さんの可南子であと4名のところまで残りましたが、惜しくも敗退。む、無念でござる…贈呈式で送り出される可南子は、お姫さま抱っこをするには大きすぎるのも微笑ましいところ。それにしても、「鉄棒少年」の夏師さん作の可南子を含めて見事勝ち抜いた勇者さん2名は、あれをどうやって持って帰ったのでしょう?選ばれし者はそんなことは気にしませんよね!

そして、宴もたけなわ。可南子コールが沸き起こる中、スタッフさんの誘導でしづきさんが真ん中に…何が始まるかと思ったら、なんと胴上げが!!突然の事態に驚くやら戸惑うやらのしづきさん。最高潮に達するしづきコールの中、いつも温和な笑みをたたえるハニカミジェントメンなしづきさんが、最後の最後の笑顔は感極まって泣かないようにしているように必死に堪えているようにも見えました。その笑顔をみて、ああこれは夢じゃないんだな。この瞬間の目撃者になれて本当に良かった…ともらい泣きしそうになりました。

かつてこれほど一人の思いがクローズアップされ、皆が共感し皆から祝福されるイベントがあっただろうか?この日がどれほど特別な意味を持つものなのか誰もが知っていた。本当に二度とない奇跡の瞬間なのだと誰もが知っていた。いつまでも鳴り止まない拍手。お見送りの場でも去り難い名残惜しさ。いつまでも終わることのない「ありがとうございます」感謝の言葉…すべてが特別でした。今こうしてレポートを書いていて思い出し泣きしそうになっています。こんなに感傷的なテンションの日記をレポートと呼んでいいのかどうか解りませんが、これはあの日あの場所に居た皆にとっては言葉を尽くすまでもなく、永遠に記憶に残るものとなったことでしょう。

※その後、イベントのスタッフさんの打ち上げにも特別に混ぜていただきましたが、そちらのお話は身内ならではのことも多いと思うので、日記でのご紹介はご遠慮させていただきます。ただ、これだけは書かせて下さい。これほどまでに素晴らしい人たちに想い想われるということ。それは紛れもなく同人でしか同人だからこそ出来たことです。ひとつの作品に、ひとりのキャラに恋焦がれ、駆け抜けた日々はいつかきっと報われるのだと…



ごく数名のマイミクさんだけがご存知の事ですが、私が”オタクにとっての公職”で戦い続ける以上は、こうして個人として表舞台に出る機会は、もう二度とないかも知れません。今回の直参参加にも相当なリスクがありましたが、それ以上に大切なものがあることを、どうしても確かめたかったのです。そして、その確信はこの日私に生涯の誓いをさせるには十分すぎるものでした。その理想の実現までには何十年かかるか解りません。1代では成し遂げられないかもしれません。それでも、もう迷いはありません。一歩ずつ積み上げて行こう。それが、数え切れないほどの喜びをくれた作品を送り出してくれた作家さんと、それを支えてくれた人々への恩返しであると信じて…

長文乱文失礼しました。

 2007/06/10(日)  「カナコミに行って来ました。」

カナコミに行って来ました。

おめとうございます。
そして、ありがとうございました。
今はそれ以上の言葉を思いつきません。

真っ白に燃え尽きるほどの充実感と幸福感に包まれて、眠りにつけること…これほど幸せなことはないでしょう。詳しいイベントレポートは後日ということで…

 2007/06/07(木)  「カナコミ参加情報」

6/10(日)に開催される、細川可南子中心マリア様がみてる同人誌即売会「カナコミ」に、GM研はサークル+イベント企画協賛として参加いたします。配置は「わ04」です。夏冬のコミケ以外への参戦は実に4年ぶり、所長が直参でサークルのフロントに立つのは実に3年ぶりになります(久しぶりというより、むしろ公私の「公」の立場上、そんな機会はもう二度と無いかも知れません)。

当日の発行物は、「GM研通信vol.5 A's」の既刊在庫と、カナコミ限定発行の新聞風コピー本「はりがねブロードvol.179」の2種類となります。。表紙のサンプルはこちら↓十分な数をご用意いたしますが、A3で両面コピーをさせてくれるコピー機はそうそうないので当日の増産対応は難しいと思われます。万が一品切れの際はご容赦下さいますよう、よろしくお願いいたします


イラスト:しづきみちるさん/美術部  画像使用許諾:2007/6/3

なお、当日の企画コーナーの可南子本読書コーナー「カナコミ・ライブラリー」についても、GM研は全見本誌の私物提供という形で参加させていただいております。247冊にも上った可南子出演本から厳選した179冊+αは正に圧巻。リストはこちら。今では入手困難なあの作品や初期作品、意外なサークルさんが描く可南子などなど…心ゆくまで様々な可南子をお楽しみ下さい。

 2007/06/03(日)  「やっぱり薔薇様が好き レポート」


本日は、お茶の水損保会館で開催された、マリみて”先代薔薇様”中心同人誌即売会「やっぱり薔薇様が好き」に一般参加してきました。年間30回以上は同人イベントに出倒している私ですが、秋葉原とは目と鼻の先にある損保会館とは不思議と縁が無く、今回が初めての往訪となったわけですが…本当に分かりやすくて便利な立地条件だし、雰囲気のある立派なステージもあるし音響設備も充実している。ただし、会場は決して広いとは言えなくてどんなに詰め込んでも80SP前後が上限で、他のイベントとの併催も不可能なので、オンリーイベントにとっては難しい選択肢なのかも知れませんね…

朝9時半に現着してみると、そこにはすでに50名ほどの一般待機列が形成されていました。マリみて系イベントで見慣れたメンバーの顔がそこかしこに見受けられるのは、マリみてというジャンルの柔軟性の高さと表現を受け入れる幅の広さを実感するポイントなのかも知れません。開場前には目視で250名程度は集まっていたようなので、この開場規模での開催であれば、入替制の要否や混乱が発生しない上限ギリギリの大盛況だと言えるでしょう。その辺の読みは、さすがはイベント運営に定評のある”きばらし”ですね。

昨年の黄薔薇イベントの時のように、開場前に神輿が練り歩く…といったことはなかったようですが、11:00に予定通り開場。あっという間に人人人で埋まる会場。サンクリ前でコミケの当落に悶々とする微妙な時期的なものもあって、本日はコピー本率が非常に高いイベントで、かつてないほど競争率の高いスプリント瞬殺勝負は一種異様な雰囲気が…歴戦の私ですら3サークルでミッションを失敗したほどです。準備号で再録される種類のものだったのが不幸中の幸いでしたが…

買い物タイムは事実上30分で終了。しかし、きばらし運営のイベントの真髄は「これでもか!」と詰め込まれた企画モノのイベントにこそあるのです。30分単位で次々にスタートする企画に参加し倒していたので、なんだか終わりまで並びっぱなしだったような記憶が…まずは、入場時にスタッフから記念の特製チョコレートを手渡し、GWに開催された「リリフェス」とのイベント合同企画で特製携帯クリーナーを、この日発行の新刊を3冊以上買った人にビニールバックを、記念グッズ販売ではタンブラーとクッキーとうちわを、そしてゲームコーナーでは赤白黄3種類の紅茶缶を、さらには、生徒会長選挙で1位に投票した人にメモ帳をプレゼント…この日の戦利品写真の壁側に並べてあるように、これほどの種類の記念品を配布するイベントは前代未聞でしょうね。

特筆すべきは、決して広くない会場を考慮して場所を取らず、なおかつ手強い難易度を誇るゲームコーナーです。30分ごとに勃発する企画や時限コピー列の合間を縫ってチャレンジしましましたが、これがやってみると相当手強い。紅薔薇ゲームは目分量で牛乳を容器に注ぎ、そこに苺を入れて指定のグラム数の前後5g以内に入ればOKというもの。牛乳の量をいくら正確に注いだつもりでいても、投入される苺の大きさが小・中・特大の3種があってスタッフがランダムで選ぶので運否天賦のウェートも高い。私は4回目の挑戦でようやく成功しました。

白薔薇ゲームは薔薇の花びらにクリップをつけて、それを針金の釣り針を糸でたらした棒で1分以内に2個ひかっければクリアというもの。時間の制約から来る焦りと軽すぎてなかなか思い通りに動いてくれない針金のバランスが絶妙。手先が器用な私は2回目の挑戦でわりとあっさりと成功しました。黄薔薇ゲームは江利子様の代名詞でもあるヘアバンドを使った輪投げゲーム。3投で3点取ればクリアだが、形状が安定しないヘアバンドを的の紙コップにかけるのは至難の技。おそらくこの日最高難度のゲームでしたが、難度もチャレンジしたくなるスタッフさんの名司会ぶりもあって、遊戯人口は一番多かったと思われます。かくいう私は…10回目でようやく成功しました。ゲームだけでいくら使ったかは、武士の情けと思って冷静に計算しないで下され…

ゲームをコンプしてようやくまったりムードになったところで、美術部のしづきさんと来週のカナコミの打ち合わせをしようと会場を捜し歩いていたら…スレージを利用したCAFEコーナーでお会いできました。見渡せる程度の広さなので、お互いに特に時間とか決めなくても会えるだろう思っていましたが、廊下に設置されたゲームコーナーに熱を上げているとは予想外だったようです(^^;大人気の「蓉子のアレ(いちご牛乳)」をいただきながら、GM研提供の可南子本読書コーナー「カナコミ・ライブラリー」の設営方法を確定させました。これから作る新聞風味のコピー本に必要な許諾も取れたことだし、あと1週間、お互いにラストスパート頑張りましょう!

※ちなみに、この日私がマスクをしていたのは風邪を引いたからではなく、口内炎が酷くて乾くと痛みがはしる、という事情によるものですので、どうかご心配なきよう。

生徒会長選挙は、大方の予想通り蓉子様がぶっちぎりの1位で、2位の聖様と3位の江利子様はわずか2票差でした。1位に投票した人には全員プレゼント(それ以外は1名にレアグッズ:マグカップ)というシステムだったので、貰える可能性のより高い方に(勝ち馬に)乗ろうという動きがこの極端な票差になって現れたのかも知れませんね。

本日は会場の撤収時間の関係で珍しくアフターイベントがなかったようなので、会長選挙の結果発表後に一足お先に帰投することに。この日の収穫は29冊でした。うちコピー本は9冊で意外と割合としては低かったのは、今までまったくノーマークだったサークルさんを先代薔薇様というテーマのお蔭で積極的に既刊も新規開拓できたからでしょう。75サークルのイベントで29冊って時点で十分普通じゃないですけど(^^;


さて、夏コミの当選も確定して後顧の憂いもなくなったことだし、まずはカナコミに全力投球!そしてその余勢を駆って夏コミの原稿に…しばらく日記の頻度が落ちるかも知れませんが、そこは平にご容赦のほどを…ではでは。

 2007/06/01(金)  「何事?」

GM研は日次平均100〜150アクセスのまったりサイト…のはずですが、なぜか本日のアクセス数は「354」というあり得ない数字を記録しました。私の記憶が確か…とは最近はあまり言えないので、日記ログを全文検索してみたところ、歴代2位のアクセスに相当する記録でした。もっとも、2001年7月に叩き出した歴代1位の数字は、9割9分S先生のご威光によるものだったので、GM研としては今回が実質的な最高アクセス数と認定すべきだと思います。

何の前触れも無くこれほどアクセス数が増えるわけがないので、アクセス解析ログの集計を見てみると、急増分は個人ニュース系ブログからのリンクによるものだったようです。しかも、リンクの主旨は「声優事務所社長の猥褻事件に関するニュース系サイトの報じ方に対する反論」だったわけですが、すでにGM研のトップページからは日記ログが流れてしまった(日記ページに格納してしまった)後で…記事を探しに来た人は一瞬「?」マークがついてしまったかも知れませんね。

2001年に今のサイトの基本となる枠組みを作ってから6年間、100%ベタ書きタグ打ちHTMLで更新を続けてきましたが、ふと気が付けば周囲はブログ全盛。技術志望で面接に来た若者の口から「HTMLって何ですか?ブログ=ホームページじゃないんですか?」という言葉を聞いて眩暈を覚えてしまうのは、私が年を取りすぎたのだろうか?いついかなる時代であっても基礎技術を理解することは大切だし、たとえ化石になっても歴史には学ぶものがあると思うのだが…

もうひとつ、GM研がレビュー総計120万件のアクセスを誇るのに対して、サイト自体のアクセスが増えることがほとんどなかったのは、今まで数えるほどしかニュースサイトに補足されなかったことにあります。「ネットはコミュニケーション用ツールとしては優れているが、討論をすべき場ではない」という持論もあって、補足するに足るニュース性を持った「隙だらけで感情的な香ばしい反論」をしないことが要因のひとつと言えます。「否定を肯定すること」よりも、「否定を否定すること」に刺激を見出してしまうのがネット議論の悪癖ですから…

もうひとつ、GM研の記事を補足にしくくしているのは、ブログのように記事が日付単位で独立しておらず、月単位の格納で日付へのアンカーも張ってないので、「記事への直リンク」がまず不可能な点です。トップページに書く最新の日記は通常2〜3日でログが流れてしまうので、Googleにクロールされる前に記事が移動してしまう。リンクする側としては非常に使いにくい厄介なサイトだと言えますが、これはそう意図して構築した仕組みではなく、昔ながらのサイトが浦島効果で今の時代から見た常識から逸脱して見えているだけなんですけどね…

もっとも、読まれて困るようなことは書いてないので、アクセスが増えたところで全然構わないわけですが、今更ブログにサイトを移植するのはとてつもなくメンドクサイし、そんな事にかまけている時間もありませんしね…まずはカナコミを成功させること。そして、公約どおり夏コミでvol.6を出すこと。アクセス増に一喜一憂しているような暇はありません!!


さて、来るべき7/21に向けて、
何か良い言い訳でも考えてみるとしましょうか…(私信)