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 2007/09/30(日)  「今月のきららキャロット」

 1 教艦ASTRO
 2 GA
 3 HR
 4 ひだまりスケッチ
 5 ドージンワーク
 6 火星ロボ大決戦!
 7 雅さんちの戦闘事情
 8 ラジオでGO!
 9 ちびでびっ!
10 CIRCLEさーくる
11 アットホーム・ロマンス
12 からハニ 13 ハッピーとれいるず!
14 とらぶるクリック!
15 NEW 放課後の先生

全27本中、単行本購入基準(略してC点)を満たしていたのは15本で、打率にして.555。期せずしてゾロ目に。「ひめくらす」と「帝立第13軍学校歩兵科異常アリ!?」のレギュラー2本が休載している中で、新連載が1本にゲストが2本と、相変わらず新規開拓の動きも活発ですが…なかなか限られたチャンス(ゲスト掲載)をモノにできる才能が出てこないなぁ…と思っていたら、久々に当たりを引いたかも。学園モノが多い中家庭レベルで溜まり場のような塾を舞台にした「放課後の先生」は、設定にもネタにも背伸びしたところがなく、コマの運びもキャラ作りも落ち着いている。どんな経歴の作者なのかはまったくノーマークでしたが、良く調べてみると緋鍵龍彦さんは、オリジナルロリで活動されているサークルさんだったんですね。どおりで私の守備範囲に含まれていないはずだ…センターカラーで次号の掲載も決まっているなど、編集部としても相当な自信をもってプッシュするつもりなのだろう。本連載になるかどうかは、読者からの反応次第で、別に私の書評で左右されるようなものではないのですが…とりあえず、アンケートハガキで清き一票を入れておきます。

今月の首位を獲得したのは、先月号の突然の休載から復帰した「教艦ASTRO」。笠井先生のオメデタを祝福する職員室の愉快な面々と、生徒から相談を持ちかけられた荒井テンテーのオトナな対応と自分自身の気持ち…感動しました。今回のようなデリケートなテーマで”優しすぎる眼差し”で包み込むような作品を、萌えギャグ4コマ誌に載せることについては、もしかすると葛藤があったかもしれない。先月号の掲載を見送った理由は定かではありませんが、このためなら当然だと心から納得できました。笠井先生が弾くピアノには音は聞こえずともそれが心を揺さぶる優しさに包まれたものであることが、顔を覆い泣き出す生徒の情景からリアルに想像できたし、帰り道で恋人をほったらかしにして、ガキンチョたちとのサーッカーに夢中になってしまう”コドモな”牧やんの兄を見つめる荒井テンテーの優しい眼差しと「んー別に」の一言…いい。すごくいい。言葉足らずで申し訳ありませんが、これでもうこの作品は私の中では殿堂入り決定。以外にもきららでは初の選出です。こういう大化けのサプライズがあるから、この雑誌の購読は止められない!

「GA」の安定感はもはや貫禄もの。”劇団ノダミキ”によるハチャメチャなバトミントンは、珍しく芸術ネタとは無縁でしたが、これだけしっかりとキャラが立っていると、ネタが何であろうと賑やかで楽しくなってしまう。それが良い作品というものなのだろう。「HR」はついに島崎君が北原君にライバル宣言で新たな展開の予感。ハナと藤村君を引き合いに出して「進展しないあの二人が不憫だ」と言ってた周囲の方が、相手からの片想いには鈍感で、自分の片想いには臆病だっただけで、実は一番早くくっついたのはハナと藤村君だった、という…あぁ、青春だねぇ…今時こんなストレートな恋愛像は世間的に受けるんだろうか?30代前後の世代にとってのノスタルジーなのかもしれないけど、逆に言うとその世代にはバッチリオススメできる作品とも言えます。

「ドージンワーク」はまさまさかの恋愛モードに突入。今更ながら星くんの片想いに気づいてしまって激しく動揺しっぱなしのなじみと、漫画的ありがちシチュで押し倒してしまったジャスティスに対する意外なリアクションで…相変わらず同人とは全く関係のないストーリーですが、むしろこっちの方がメインにしておいた方がいい気もしてきた。アニメの方は…観てないのでノーコメント、ということで…「雅さん家の戦闘事情」は絶好調が続く女巨人”非戦闘事情”シリーズが今月もいい感じです。作者がネタにしているように、こんな漫画が2年も続いていることを「ぱんつ」で表現するあたりにずっとこの作品の成長を見守ってきたファンとしてニヤリとしてみたり。

今回は8位まではいずれもレベルが高く、通常ならベスト5に入っていてもおかしくない出来だったし、「からハニ」もツンデレ分を補充して今後に期待が持てるし、「アットホームロマンス」の変態的な姉偏愛もすっかり癖になってしまったし…ただ、「つくしまっすぐライフ!」は残念ながら次号からまんがホームに連載引越し。連載誌の性質上致し方ないとはいえ、”萌えという名の色モノ”しか残らないようになるのでは?という懸念もついてまわります。今回の「教艦ASTRO」のようにギャグの次元を突破してしまうような作品世界を描き得る可能性を持った舞台として、今後もきららは良い意味での激戦区であって欲しいものです。

そして、次号にはサークル「GRINP」の「ねことうふ」さんの新連載「ゆとりぐらし」の開始が決定!編集部さんグッジョブ!私も何度かアンケートハガキに登場希望作家さんに名前を書いた甲斐があったというものです。これからもこの雑誌から目が離せない!

 2007/09/29(土)  「最近の買い物リスト」

しばらく更新をさぼっていましたが、最近の買い物がごっちゃりとたまっていたので、ここらでひとつ自分用のメモとして整理しておきましょう。

DVD コードギアス(9)
DVD 魔法少女リリカルなのはStrikerS(3)
DVD らき☆すた(4) CD ハヤテのごとく!キャラクターCD 5(鷺ノ宮伊澄)
CD ハヤテのごとく!キャラクターCD 6(愛沢咲夜)
CD ハヤテのごとく!Radio the combat butlerl Vol.1
CD キミキス ドラマCD セカンドシーズン Vol.3
CD らき☆すた キャラクターソング Vol.005(小早川ゆたか)
CD らき☆すた キャラクターソング Vol.006(岩崎みなみ)
CD らき☆すた キャラクターソング Vol.007(田村ゆかり)
CD らき☆すた キャラクターソング Vol.008(パトリシアマーティン)
漫画 ベホイミちゃん(1)
漫画 いおの様ファナティックス(2)
漫画 Kiss×sis(1)
漫画 あいこら(9)
漫画 SchoolRumble(18)
漫画 夏のあらし!(2)
漫画 さよなら絶望先生(10)
漫画 こどもの時間(4)
漫画 トムソーヤ(高橋しん)
漫画 らき☆すた おきらくBOX 泉こなた編
漫画 らき☆すた おきらくBOX 柊かがみ編
漫画 わさびアラモードっ!(1)
漫画 オニナギ(1)
漫画 三者三葉(5)
漫画 火星ロボ大決戦!(2)
漫画 ちびでびっ!(2)
漫画 ひだまりスケッチ アンソロジーコミック(2)
漫画 よつばと!(7)
漫画 エマ(9)
漫画 超常機動サイレーン(4)
漫画 キミキス ―various heroines―(2)
小説 らき☆すた殺人事件
雑誌 まんがタイムきららキャラット11月号
雑誌 まんがタイムきららフォワード11月号
雑誌 まんがぱれっと11月号
雑誌 ヤングアニマルあいらんど第6号
雑誌 コンプティーク10月号
雑誌 Newtype10月号
玩具 リボルテックよつばと!
玩具 ねんどろいど朝比奈みくる

約半月分とはいえ、圧倒的な物量に我が事ながら呆れてしまいますなぁ…田村さんのキャソンの一節がお気に入りだったり、きらら系の新刊ラッシュに満腹だったりと、いろいろありますが、個別の感想はまた後ほど。

速報
サークル「GRINP」の「ねことうふ」さんが、来月号のきららキャラットでメジャーデビュー決定!これも詳しくは後ほど。

 2007/09/24(月)  「瞳子コンベンション&ゴロンタフェスティバル」

本日は、東京都中小企業振興公社・秋葉原庁舎で開催された、マリア様がみてるの同人誌即売会「瞳子コンベンション」と「ゴロンタフェスティバル」に一般参加してきました。朝イチの飛行機で東京に舞い戻り、秋葉原に直行して現地入りの強行軍で、しかも午後からは残務処理のため休日出勤というハードスケジュールのため、イベント会場には13時までしか居られなかったので、ミニレポートしか書けないのが心残りですが…月曜祝日にイベントに参加できただけでも奇跡に近いので、贅沢は言いますまい。

朝9時半に現地入りしてみると、すでに30名ほどの列ができていて、開場前には待機列は150名規模に。マリみてのキャラ限定としては平均的な人出と言えるでしょう。列が途中である事を示すマークとして、イベント開催のお祝いの献花台(を模した看板)が設置してあり、一部で好評を博して期せずして一般参加者の撮影スポットになっていました。よく読んでみると、細川可南子から瞳子に贈られたという設定で…もしかして「づ」のつく方の作なのでしょうか?

この日は1Fが瞳子コンベンション、2Fがゴロンタフェスティバルという棲み分けで、瞳子には40SPの予定を拡大して65サークル、ゴロンタには奇跡の満了で7サークルが参加。欠席もほとんどなくて出席率が非常に高く、コピー本中心ながら新刊を用意しているサークルが多いことからも、次巻でのロザリオ授受が確定した待望の瞳子オンリー、そしてあり得ない変化球だったゴロンタ、どちらも開催時期に恵まれた部分もありましたが、それ以上に趣向を凝らしたイベント運営への期待感があり、その期待に見事に応えてくれたスタッフの努力と、共にイベントを盛り上げようというサークルさんたちの協力があった好イベントだったと言えるでしょう。

そのひとつが、ゴロンタフェスティバルのカタログやゲームコーナーの収益が「野良猫愛護募金」に使われることであったり、「ゴロンタのとある一日」のムービー上映会では、動物禁止のため会場に来れなかったリアル猫主催の愛らしさ爆発、サー長野氏が扮するゴロンタと赤いコンバイン(マイカー?)に乗る聖様に爆笑。そのムービーで収穫した新米(ゴロンタ米)を使った猫まんまは、サークルさんのご好意で一口試食させていただきましたが、甘くていい感じでした。ハンマーフォールさんの代名詞とも言える麺食やタンブラーなどが当たる外れクジなしの猫クジにも長蛇の列が…なんだかゴロフェスのことばかり書いているように感じますが、超小規模開催ながら即売会以外で楽しめるイベントとして、今までにないパターンのアイディアに感服しました。ちなみに、私はタンブラーを引き当てましたが、結構確率の低いレアだったみたいですね。

話をトウコンに戻しますと、たたでさえ狭い会場でコピー本率も高いとあって、序盤戦は非常に競争率の高い慌しさでしたが、30分持たずに新刊が完売するサークルさんが多かったこともあって、まったりするのも早かったように感じました。かくいう私も3箇所ほど不覚を取りましたが…そこはやんわりとオフセへの再録を熱望して後日への布石を忘れませんよ。「カナコミ」での企画カナコミュージアムを模した「トウコミュージアム」では、間違い探しという新たな試みがなされていましたが、集められた縁の品が少々ボリューム不足な感じがありました。むしろ、カナコミであれだけの数が集まった事の方が特殊すぎるのかもしれませんね。アフターイベントではミニお茶会やジェンガ大会やビンゴ大会など、趣向を凝らした内容になっていたようですが、残念ながら仕事のため早々に撤退せざるを得なかったので、その様子のレポートは他の方の日記で補完していただけますよう、お願いいたします。

本日の収穫は30冊でした。そのうち7割近くがコピー本なのでオススメ本のご紹介は困難かもしれませんが、もし機会があれば明日の日記あたりでフォローしてみましょう。総括すると、奇抜さはなくともスタッフさんとサークルさんのモチベーションの高さがあって、会場の小ささを逆手に取って上手くまとめたイベントだったと思います。やはりマリみてのオンリーは工夫が凝らされていて面白い。むしろ、スタッフさんにとっては期待値が高いゆえに「何かやらねば!」というプレッシャーかもしれませんが…

さて、10月のサンクリは不参加確定なので、次は京都のなのは遠征か…いい加減、自分の本も発行に向けて再始動しなくては…

 2007/09/16(日)  「劇場版CLANNAD(ネタバレ全開)」

※まだ日も浅いのでネタバレにならない程度にレポートを書きたかったのですが…無理でした。先入観なしに自分の目で観て判断したい方、こういう反論は所詮原作至上主義のファンのわがままにすぎないとしか思えない方は、くれぐれも以下の文書を読まないようにお気をつけ下さい。それでは、上映終了後に会場が溜息と苦笑いにつつまれた、劇場版CLANNADネタバレ全開レビュー、はじまります。

※空白部分を選択反転させてお読みください。

まず、誤解のないように大前提として断り書きをしておきますが、劇場版CLANNADは決して駄作ではありません。原作の本質的なメッセージ性を良く理解しているし、劇場版という短い尺の中でも話をよくまとめ、ともすれば地味なテーマのこの作品だがエンタテイメント性のある出崎流の楽しい味付けがふんだんに盛り込まれている。丁寧に考えられて作られた作品であるとは、客観的な視点からであれば論じることができます。だが、しかし、私は主観的にこの作品を許容することができませんでした。それはおそらく、会場で同じ時間を過ごした同胞達が、上映終了直後に見せた何とも煮え切らない苦笑いに現れていたのだと思います。

「劇場版AIR」の時のように鑑賞直後にやり場のない怒りがこみ上げてくるわけではない。1本のロードムービーとしてはむしろ出来がいい部類の入るのかもしれないのに…その考えをまとめるため、当初予定していたヱヴァ新劇場版のハシゴを取りやめて、しばらく考えていましたが…敢えて形容するならば「劇場版CLANNAD 〜渚〜」みたいなサブタイトルをつけて考えるとしっくり来るのかも知れません。映画はゲームとは異なり1本道である以上、特定のヒロインにスポットを当てて絞り込むことは必要なのですが、それも度を越すと説明不足になってしまう。特に原作のある作品ではイチゲンさんが観て分かるものにしておかなければならない。恋人との絆、親子の絆、家族の絆、友情という絆…様々な絆を織り込む上で、圧倒的に説明が欠けていた。そこが私の違和感につながっているのだろう。

まず、出番のない人の確認ですが、一ノ瀬ことみは創立者祭の練習をしている合唱部の練習風景に1コマだけ出演していますが、台詞もなく居ないも同然なので割愛。伊吹風子は姉の公子さんがなぜか在職中で演劇部の顧問として活躍するも、妹の風子は影も形もナッシング。もしかすると1コマくらい背景に隠れキャラとして出ていたのかもしれませんが…宮沢有紀寧も春原芽衣も出番なし。美佐枝さんもいないし柊勝平もいないし、幸村のじいさんもいない…もっとも、以上の人物は渚ルートのみを描く上では割愛できないこともないので、多くは語るまい。あっ、藤林椋も影も形もなかったですね。

ただ、坂上智代と藤林杏の二人だけは、もう少しなんとかしてあげて欲しかった。この二人は渚を亡くして自暴自棄になっていた朋也を見守ってくれた「友情の絆」を女性の視点から体現する役割があるのですが、杏と智代が朋也に少なからず気があったこと、それでも渚のことも大好きで敵わないと思ったから、見守る道を選んだこと。そもそも仲良くなった過程がすべてショートカットされている。杏が春原を辞書でボコボコにするバカなやりとりもなく、智代がコンボで春原をボコボコにするバカなやりとりもない。何度もキーワードに登場しているように春原が非常に重要な役割を果たしており、その豪快なバカさ加減は劇中のお笑い要素として良く機能していた。春原最高!それだけに、本来同格で友情の絆を描かれるべき女性陣の内面的露出の少なさが目立ってしまうのだろう。

もっとも、私は開始数秒で朋也のオヤジさんが朋也のことを「朋也」と呼んだ時点で嫌な予感はしていました。今回のテーマをまとめ上げる上で、どうしても朋也の父を「父親として」動かす必要があったことは全体を見渡せば理解できますが、しかしこれで本当にこの親子の哀しさと寂しさが伝わるのだろうか?という疑問を持ってしまう。妻に先立たれ息子の未来を怪我をさせて奪ってしまったショックで、息子を息子と認識せず仲のいい友達と思っている父に対する複雑な思い…だからこそ朋也は渚と古河家に触れることで救われ自らの家庭を築くことで孤独から逃れ、そしてやっとたどり着いたその幸せを二度に渡って失ってしまったことで、朋也はすべてに絶望してしまったわけであり…その「深さ」がないからこそ、強引に汐と向き合わせてもう一度笑顔になれてメデタシメデタシ、で終わらせてしまった劇場版に煮え切らないものがあったのだと思います。

早苗さんの創作パンの殺人的な不味さが語られてないとか、鳩飛びすぎとか風船飛ばしすぎとか、まぁそんな細かいことはおいといて…渚の一人芝居での最大の名場面である、秋夫パパの魂の叫びがカットされてたのは非常に残念です。これでは、渚は最初からとても強い子であり「朋也がいたからこそ強くなれた部分」がすっかり影をひそめてしまっている。私は男性なので女性的な視点でこの物語がどう評価されているものなのか知る術はありませんが、これでは朋也はただのネガティブ駄目男として映ってしまうのではないかと心配してしまう。朋也自身は作中でも「俺には何もない。渚が好きだからみんなが集まっているんだ」と語っているが、「渚が好きな朋也」と「朋也が好きな渚」その両方があってこその絆ではないのだろうか?


まだまだ語り足りないところがありますが今日はこの辺で。正式な論考をするかどうかは未定ですが、少なくとも劇場版AIRの時のような「かってに準備稿第四稿」のようなことはしないと思います。これだけ散々批判しておいて今更言っても説得力に欠けるかも知れませんが、くれぐれも誤解のないようお願いしたいのは、私はこの劇場版CLANNADは決して悪い出来だとは思っていません。期待値がとてつもなく低かったからそう感じる部分も多少はありますが、それ以上に限定された条件の中での苦悩が綴られたパンフレットでの出崎監督のインタビュー込みで、一定の評価がされて然るべき作品なのだと判断したい。今日の日記は、私が個人的にこの作品を嫌いにならないために、自分の中で割切るための禊(みそぎ)のようなものだと思ってください。何度も書きますが「悪くはない」。でもそれだけです。それ以上でもそれ以下でもない。だからそこには感涙も激情も悔恨も嫌悪もないのでしょう…

世間一般ではどのような評価がなされているか全く情報を仕入れていないし、知りたくもないのでどうでもいいことですが、ただ少なくとも確実に言えることは、この物語に触れる順番を間違えると台無しになってしまうので、劇場版は必ずゲーム原作プレイの後に観ること。その条件さえ満たしていれば、「こういう切り口もあるんだな」くらいに考えて、諸々の違いにツッコミを入れながら眺めるくらいの心の余裕があるはずですから…

 2007/09/16(日)  「劇場版CLANNAD(ネタバレなし)」

池袋のシネマサンシャインで、昨日公開されたばかりの「劇場版CLANNAD」を観て来ました。さすがに公開2日目だけあって、劇場前には朝7:45の初回上映の行列が出来ていました。約250名収容の1番館(地下)で約8割の客入りだったので、200名前後でしょう。「劇場版AIR」の時は立ち見が出るほどの盛況だったことを考えると、やはり前回のマイナスイメージは強烈だったのだと実感。

前売り券と整理券を引き換える全席指定方式なので、ずっと並んでいる必要はなかったのですが、来場者のほぼ10割が物販のために行列するので、なんだかんだで行列の解消にはなりませんでしたが…もぎりの際に特典のフィルムカットをもらいましたが、私がゲットしたのはヒロインの渚が映っていたから当たり…なのかも。グッズはドラマCD付きのパンフレットと、サントラと、だんご大家族のストラップを購入。サントラにはチケット付きで先行販売されたLiaさんのイメージソング「約束」も収録されているし、11/21には一般流通でも販売されるので、あのチケット商法に涙を飲んだ方は是非ゲットしてください。

※物販の処理スピードが非常に遅いので、行列の後方にいると開場前に物販が終わらない可能性もありますので、物販狙いの方はお気をつけ下さい。

私の座席は真ん中最後尾で、ちょうど前の席に誰もいなかったので快適に鑑賞できたし、会場全体のリアクションを見渡せるので偶然ながら絶好のポジションでした。スクリーンが小さめに感じたのは、一番いい場所をヱヴァ新劇場版に押さえられているから仕方のないところ。これが興行力の差というものか…

さて、ここから先はネタバレを避けて書くことが難しいので日記そのものを分割しますが、先にこれだけは言わせてください。

ゲーム版をまだやってない方は絶対に観ないで下さい。

劇場版は確かにCLANNADの一部を描いた作品ですが、あくまでも一部でしかありません。その一部にたどり着くための順番も要素もすべての尺が不足しており、これだけでCLANNADという物語を知った気になることは絶対に許容できません。どうしてもゲーム版(約72時間)をやる時間がない方は、おそらく原作に忠実に贅沢な尺を使って描かれるであろう、京アニのTV版CLANNADをご覧下さい。

それでは、ネタバレ全開のレポートは、後ほどアップということで…

 2007/09/10(日)  「今月のきらら」

今月は珍しく最速できらら本誌の自分内ランキングを更新。

 1 三者三葉
 2 ふおんコネクト
 3 ドージンワーク
 4 棺担ぎのクロ
 5 うぃずりず
 6 かみさまのいうとおり!
 7 姉妹の方程式
 8 ねこきっさ
 9 あねちっくセンセーション
10 1年777組
11 まーぶるインスパイア
12 -そら-

全26本中で、単行本購入基準(C点)をクリアしていた作品は12本で、打率に換算すると.461。久々に5割の大台を割り込んでしまいました。「TW2」の連載終了や、夏コミ対応?による「ミコ譚」の休載、単行本作業による「ふーすてっぷ」の休載などで、3本のマイナス要因があったとはいえ、その穴をゲストで埋められなかった事実には変わりはありません。安定期にこそ次のエースが育ってくれないと先行きに不安があるわけですが…巻中カラーの好待遇だったゲストの「しあわせ音魔法」はもうしばらく様子を見ます。

今月の1位は先月に引き続き、葉山ちゃんと西山さんによる一色触発コラボから目が離せない「三者三葉」で2連覇達成。水と油の二人が、片や「色んな人と付き合う訓練」と思っている葉山ちゃん、片や珍しく反撃して来ないので気分良く図に乗ってダムを決壊させてしまう西山さん…やっぱりこのコンビに2度目はないらしい。双葉と一緒に尾行をしていた近藤さんに「フォロー下手」という新たな要素の発見もあり、相変わらずサブキャラの魅力を引き出すのが上手い作品ですなぁ…

次点には今やベスト3の常連となっている「ふおんコネクト」。今回も独自の作風で生徒会選挙を題材に、ふおん陣営によるハチャメチャな選挙活動で笑いを取りながら、最終的にはイイ話で真面目にまとめられるところに、いつものことながら「さすが」だと感じます。新入生ガイダンスをここにつなげてくるかーそうくるかー(^^)この漫画を友人に見せたところ「読みにくい漫画」と言われましたが、確かにその通りだけどそこさえ乗り越えられれば、この特殊さはきっと癖になる。ここはひとつ騙されたと思って読んでみてはいかがっすかぁ?

3位には久々のベスト3入りの「ドージンワーク」。この漫画が描く同人が同人の主流だと思われることは甚だ心外だが、知っているからこその痛さを笑うギャグ漫画だと割切れば、普通に面白い作品だと思います。ただ、あまりにも世間や雑誌が持ち上げすぎで内実が伴ってないのが残念なところです…今回の面白かったポイントも「キャラ」にあって、「同人だから」ではないのですから…

今月も時間がないので、その他の書評はまた機会があれば、ということで…

 2007/09/09(日)  「編集長はあたし ミニレポート」

本日は都産貿で開催された、涼宮ハルヒの憂鬱「涼宮ハルヒ」オンリー同人誌即売会「編集長はあたし」に、ちょとだけ一般参加してきました。どのくらいちょっとだけかというと、時間にしてわずか30分くらい。買い物に限って言えば5分とかからず、後はアイマスの小鳥さん(事務員)オンリー「えっ?わたしもですか?」に行ったり、8月頭からお会いする機会のなかったマイミクさんにご挨拶したりと…短いなりにそこそこ楽しい時間でした。

ハードワーク続きで睡眠時間を確保するために早々に撤退したので、午後以降のイベント概況は見ていませんが、会場前には100名程度の行列ができていたし、同日開催のアイマスに200名、東方にも200名程度の動員があったこともあり、局地的な混雑はないものの複数掛け持ちをする人たちが立ち代わり入れ替わりで出入りが頻繁にあったので、サークル数の割には盛況な部類に入るイベントだったと思いますよ。同人では長門が一番人気だし、先週の朝倉オンリーに動員で負けてしまったら、主人公のハルヒの立つ瀬がないですしね(^^;

イベントの試みとしては、文芸部室を再現した休憩スペースが面白かったですね。ちゃんとハルヒの団長席にはPCが置いてあるし、長机には小泉が持ち込んだものと思しき野球盤やら五目並べやら置いてあったし。朝比奈さんのコスプレ衣裳が置いてないのが少々物足りないところでしたが(^^;ただ、勿体無かったのがこのスペースを参加者がどう使えばいいのか、一切説明らしきものがなかったことです。もしかすると、もっと時間が経ってまったりしてから使うつもりだったのかもしれませんが…

あと、ポイントが高かったのが、各サークルにサークル名を記した黒い三角台が配布されていたこと。あれは雰囲気も出るし、サークルさんにとってもいい記念になりますね。抱き枕プレゼント企画は結構前にweb上での応募が締め切られていましたが、実物を見るとなかなかの出来でした(絵はMiss Diamondの華原さん)。色紙プレゼントの供給も規模の割には多かったみたいなので、この規模の手作り感のあるイベントとしては及第点の開催だったと言えるのではないでしょうか?

その後、アイマスの小鳥さんオンリーにもちょっとだけ顔を出し、サブキャラオンリーでも相変わらずのアイマスの元気っぷりを眺めてから、秋葉原で予約物の引き取りやら買出しを少々。9/6にソフマップの本店がヤマギワ跡地に新規オープンしていたので、そこも視察してみましたが…あれは完全にソフマップの皮を被っただけのビックカメラですな。ヤマギワソフトも完全にソフマップブルー(ビックカメラグループのロゴ付き)に看板を掛け変えられてしまい、まもなく全店リニューアルオープンするとか…ビックカメラは安い買い物をしたなぁ…石丸電気もリニューアルのため全館閉店リニューアル売り尽くしセールをしていたし、これからもアキバは大きく姿を変えていきそうです。さて、次の再開発の目玉は秋葉原デパート跡地の利用用途だが、果たして?

 2007/09/06(木)  「今月のきららキャラット」

1週間ほど遅くなってしまいましたが、忘れないうちに今月のキャラットのランキングを更新しておきます。

 1 GA
 2 HR
 3 かみさまのいうとおり!
 4 雅さんちの戦闘事情
 5 ひだまりスケッチ
 6 火星ロボ大決戦!
 7 ラジオでGO!
 8 ドージンワーク
 9 ひめくらす
10 ちびでびっ!
11 ハッピーとれいるず!
12 とらぶるクリック!
13 アットホーム・ロマンス
14 CIRCLEさーくる

全28本中、単行本購入基準(略してC点)を満たしていたのは14本で、打率にして.500。ランキングの常連だった「教艦ASTRO」「からハニ」「まゆかのダーリン」の3本が休載しており、ローテーションの関係で「帝立第13軍学校歩兵科異常あり!? 」「つくしまっすぐライフ 」の2本が載っていないことを考慮すると、クオリティは横ばいで雑誌的には安定期に入った印象があります。新しいところでは「ラジオでGO!」が完全に定着した感があるし、「ひめくらす」や「ちびでびっ」などの中堅どころも、中弛みをしないように人物関係に進展を加えようという動きもある。その半面、「まゆかのダーリン」はしばらくの間休載することになったり、「教艦ASTRO」の休載は表紙の修正が間に合わないくらい急に決まったことなので、単行本作業ではなくスケジュール上のことだと予想されるように、多忙による人的疲弊が進んでいやしないかと心配でもありますが…(コミケの企業物販の影響が?)

今月の1位は「GA」。久しぶりの上級生オンリーの回で、今までレギュラーメンバーのネタにクロスオーバーさせる形での出演ばかりだったこともあり、ちょっとだけ掘り下げられた上級生たちの人物関係の背景に興味津々。こういうキャラの作り方もできるんだと目から鱗でした。2位には「HR」。ハナと藤村君にスポットを当てたシリーズは意外にもスピード決着?のようにも思えるかも知れませんが、中学生編から知る読者にとってはこれでも十分すぎるくらいゆったりとしたペースであって、素直に「良かったね」と思えました。かごめ先輩も新聞部の部長と案外上手くいくかも?次は再び千夜と北原君シリーズか?

3位の「かみさまのいうとおり!」はハワイ修学旅行編が今回で終了。修学旅行とは言っても観光案内的なネタではなく、1日の終わりにホテルで過ごす時間での「楽しい余韻」を中心に描いてあるところに好感が持てる。特に今回は「参加できなかった人たち」への気配りから生まれる気恥ずかしさにスポットを当ててあるのが新鮮でした。この辺は女性作家さんならではの感性のかな?4位の「雅さんち」は戦闘モノだということをすっかり忘却して、むしろ今では人間の日常に溶け込みすぎてる女巨人の方が主役っぽく感じるほどですが、この路線で評価の上昇は止まる事を知らない。ベスト3入りも見えてきた。この快進撃はどこまで続くのだろうか!?


時間がないので駆け足で今月も概況のみですが、しからば御免。