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 2007/04/29(日)  「春季アニメ番付ver2」

今週放送分を反映した春季アニメ番付を作成してみました。

↑(80%)・おおきく振りかぶって
↑(70%)・ハヤテのごとく!
初(70%)・エマ第2幕
↑(70%)・らき☆すた
↑(60%)・魔法少女リリカルなのはStrikerS
↑(60%)・のだめカンタービレ
−(40%)・DEATH NOTE

軒並み好感度がアップしている中、ニアメロ編がどうにも盛り上がりに欠けるデスノのみが低空飛行。「おお振り」は地味だがいい味を出している。野球部分のスピードやボールの軌道も何気にしっかりと作りこまれて、マンガ特有の誇張表現が無いリアルな、ある意味そっけないくらいで程よいスピード感がちょうどいい。「ハヤテ」は読者人気No.1のヒナギクさんが登場。原作とはかなり構成が変わって一気に時間を飛ばして学園編に突入。咲夜さんや伊澄さんがその次の回から登場しているものの、タマやクラウスさんのエピソードは割愛される公算高し…ナギがハヤテに対して「誤解の恋」をしていることを示唆する重要なエピソードなんだけどなぁ…単行本11巻のあとがきによると、このアニメは4クール1年の長丁場になるそうだが、「ピー」が多すぎて原作を知らない人には面白さが伝わりにくいかも。

徹底的に原作とヴィクトリア朝のロンドン市井を再現した「第1幕」とは打って変わって、完全オリジナル路線で突き進んでいる「エマ第2幕」は、第2期から入ってくることは全く想定されていない割り切った作りになっていることもあって、賛否両論があるかも知れません。第2期の放送開始前に、第1話を放送直前に再放送したり廉価版のDVD-BOXを発売するなど、前作を知ってもらう努力は認めますが、その対応で地方局までフォローできるわけではなく、前作のファン向けのマニアックアニメであることに変わりはありません。もっとも、このアニメ自体が副読本を必須とする英国マニアの塊のようなものなので、あまり気にしてもしょうがないのですが…

「らき☆すた」もまったりと観るには丁度いいアニメだと段々感覚がつかめてきた。こなたのオタク具合よりも、かがみのツッコミと気苦労の方に共感してしまうのは、我ながら分かりやすい趣味だと思ってみたり。オタクでないと理解しにくいネタが多いので、ハルヒのようなメガヒットにはならないだろうけど、京アニは作画のクオリティだけではなく、アレンジジャーとしても小ネタでも超一流だと知るにはいい作品なのかもしれない。EDカラオケ演出は、各キャラが3曲ずつ歌い1クールはそれで通すので、、特撮ばかりというわけではなさそう。じわじわと今後もポイントアップしような予感。

「なのはStS」は設定の説明くさくてアニメだけでは消化不良気味の展開に、正直もやもやした気持ちがないわけではないが…「魔力出力にリミッターをかける裏技で三隊長体制を実現している」という設定にほうと頷く。なのはとフェイトは「S+→AA」で2ランクダウン、はやては「SS→AA」で4ランクダウン。9歳当時すでにAAAランクの魔力をぶっ放してたことを考えると、相当キツイ能力限定を掛けていることになる。それを経験と組織で補うための若手育成であり機動六課なのだと…背景を視聴者が補完する部分が多すぎる気がするのだが…それでも動き始めた物語に期待を込めてポイントアップということで。

 2007/04/25(水)  「サンクリ35オススメ本(その2)」

●なのは
「とらいあんぐるが〜でんなの なの!SP2 ぼる建弐」 (流風舎)
「リリカルなのコマ3」 (タマゴ屋)

なのは本はサンクリ前後のオンリーイベント向けでの新刊発行が活発なこともあり、今回のサンクリでは少なめですが面白さは相変わらずです。その中でもお気に入りのシリーズが安定した実力を発揮してくれました。土建屋「ぼる建」はまさかまさかのシリーズ化。敢えて外伝をレビュー対象に選んでいた私にとっては願ったり叶ったりですが(^^;小さい姐さんで大人気のリインIIを加えて、第3巻「素斗来夏亜逗」ミッドチルダ篇もある…かも?

タマゴ屋さんのweb連載4コマを収録した「リリカルなのコマ」第3巻は、表紙にもあるように「なにょは×ヴィータ」ネタが満載です(ちなみに「なにょは」は誤植ではありません)。「べ、別にトモダチになったつもりはねェ−!まぁ…戦友としてなら…いいかもな」とツンデレぶりを発揮するヴィータの仕草にグッジョブ!継続はチカラなりってやつですね。

●キミキス
「コミキスPART4」 (お姉さまエンターテイメント)
まだ発売から1年そこそこしか経っていないのに、すうかり過疎化が進んでしまった「キミキス」同人…公式に苦言を呈したいことは沢山ありますが…TLS時代からの古豪サークルさんが描く「コミキス」シリーズはいつも通り濃いネタが満載です。「私、転向するの(ジャンル替えするの)」とか、「どれほどの修羅場を乗り越えたなら、この次の新刊出せるのでしょう?」とか…これが同人の業というものか…こういうギャグをきっかけにしてキミキスに興味を持ってくれる人が僅かでもいてくれれば幸いです。

●オリジナル
「メイド喫茶ヴィクトリア」 (Hevean Stairs)
アーチャーの変態パワーで強烈な印象を与えたFate本「Unlimited Maid Works」がまだ記憶に新しい「Hevean Stairs」さんがオリジナルメイド本に挑戦!でも、ハチャメチャなノリは相変わらずです(褒め言葉)。メイド漫画のはずなのに、1P目から完全武装の兵士とともに降下作戦。喫茶のバイト採用のはずが銃撃戦に巻き込まれ…ツッコミどころは満載ですが、変態な人たちの悪気の無い強引さで進む展開に嫌味はまったくない。続きが楽しみです。

●ToHeart2
「よっちとちゃるの妄想大作戦!!」 (オレと勝負だ)
「もっとお風呂でセックスする!!」 (てりやきにくまん)

未だに続報のない「AnotherDays」。ファンとしては待ち遠しいところですが、公式が出てしまうと描けなくなってしまう種類のネタがあるのもまた事実。期待と込めた先行版で楽しめるのも同人ならでは。「オレと勝負だ」のお家芸とも言える、騒がしくも幸せな日常パロディで描かれる、このみ・よっち・ちゃるの3人組の微笑ましくも初々しいエピソードはいつも安心させてくれます。書店委託はしてないので、イベントで機会があれば是非!

自他共に認めるお風呂マンガサークル「てりやきにくまん」さんですが、今回は久しぶりにガチのえろすお風呂マンガです。普段18禁方面の本には全くと言っていいほど手を出さない私ですが、てりやきにくまんさんだけは例外です。エロではなくえろす、健全とは言わないが健康的。それは普段の一般パロディでの愛佳を知っていればこそのものなので、この1冊を単品でオススメするのではなく、より楽しむためにも「HealingHeart」を是非読んでおいて欲しいものです。

●ハルヒ
「天匂践を空しゅうする莫れ」 (volunteers)
相変わらず筆の早いvolunteersさんのハルヒ分裂本です。同人ネタとしては扱いが微妙な佐々木さん一味(?)を、お馴染みの歴史に増資の深い知的で濃いネームと、佐々木さんのサバサバとした理屈っぽさが上手くマッチしています。6月発売の「驚愕」以降の解釈も今から楽しみです。

●コードギアス
「P.P.」 (花楠)
コードギアスのユフィは、最後がアレな悲劇のお姫様になってしまったので、シリアス以外では扱い方が難しいかもしれませんが、儚い絵柄とネームでその場面に至る幕間での心の動きを描く花楠さんにはピッタリのテーマだと思います。半透明のシートでピンクをさらに淡く演出した表紙も色彩的に大好きです。

●世界樹の迷宮
「WOOD NOTE」 (走れ!)
すっかりマイミクさんたちのブームに乗り遅れてしまいましたが…せめて漫画のネタとしてだけでも楽しみたいと思います。


やっと19本のオススメ本紹介が完了しました。
今夜のうちにメールをあと2本、日記ネタをあと1本…
明日は健康診断なので夜更かしはまずいんだけどなぁ…

 2007/04/24(火)  「サンクリ35オススメ本(その1)」

忙しい。

私はこの言葉が大好きです。のっけから昨日の真面目な日記を全否定しているように思えるかも知れませんが、私の中ではちっとも矛盾しているとは感じません。物事にはすべてにおいて二面性があって、立場や視点が変われば価値観はもちろん善悪さえもひっくり返る。それが世界の歴史であり人間の認識であり存在の本質です。忙しいことを重荷に感じれば昨日のような考え方になるし、忙しいことを求められる喜びだと感じられれば力が漲ってくる。大切なのは、自分の心の闇にも目を背けず、光と闇、その両面がどちらも自分の本質だと認めること。スケジュールでびっしり埋まったカレンダーを眺めて立ちすくんでいても、あの山の向こうにはたどり着くことはできない。弱い自分に負けないように…辛い時こそ楽しいことを想像しよう。あの山の向こうに、あの空の彼方に、あの宙の果てに…そこに待つ喜びを私達はもう知っているのだから…

…と、論文系の原稿を書き始めるとポエムチックな記述が日常でも増えてしまうのが難点です。前置きはこのくらいにして、サンクリ35のオススメ本を超簡単にですがまるっとまとめてご紹介しておきましょう。今回のオススメ本は19冊…って、多すぎるわっ! 多忙につき逡巡している時間もないので、2日に分けてざっくりと行ってみまっしょっい!


●マリみて
「その後のマリア様がみてる1 四薔薇物語」 (美術部)
「ウェブラジサツサツサアナサガボン!」 (ティンクルスター)
「バラ薔薇ギフト」 (マズルカSTEP)
「ヲトメザンマイ3」 (恥骨マニア)
「黄薔薇の森」 (シンメトリーガーデン)
「デートトライアングル2ndエディション」 (まじっく・すくえあ)
「Sweet Bitter Sweet 19」 (リリカル・タイフーン)
「魔法少女志摩子Final(ネタチラシ)」 (ドム御一行)

GM研の常連さんにはもはや説明不要なマリみてサークルさんがずらりと並ぶりストですね。マリみては安定したジャンルと思われがちですが、その実、マリみてサークルさんはいつも新鮮な驚きを与えてくれる存在でもあるのです。パジャマトークの魔術師(と勝手に私が思っている)「美術部」さんは、3年生になった可南子が第四の薔薇様として活躍する新たなる「if」で楽しませてくれました。紫薔薇様(ロサ・ムルティフローラ)…まさに可南子のイメージにぴったりの色ですね!

同じく御馴染みの「ティンクルスター」さんの新刊は「あなたを探しに」とアニメイトのwebラジオの感想本です。いつもの漫画形式とは一味違って文字数多めですが、いつにも増してストレートに可南子好きオーラがだだ漏れです(褒め言葉)。四角目カナコの妄想による「Dr.トーコ」がシリアス可南子と繰り広げるめくりめくお医者様ごっこは…必見です(健全本ですよ)

「マズルカSTEP」さんの再録集2「バラ薔薇ギフト」は、タイトルのとおりバラバラなバラエティに富んだバラ本に仕上がっています。花寺を舞台にした「お釈迦さまがみてる」が実は2冊目のマリみて本だったとか、あとがきにも現在の注釈が入っているのも再録本のお楽しみ。「イバラのミルフィーユ」のトークでは、既に2年前から「瞳子からの告白」と「時間がかかること」を予言していたのです!これもキャラ愛の成せる業か…

由乃さんのリクエストどおりに、人前でいちゃいちゃx4してみせる祐巳×瞳子が可愛すぎる「恥骨マニア」さんのコピー本。江利子様といえば「シンメトリーガーデン」さんを思い浮かべるのがマリみて同人のお約束。5冊+書き下ろしの再録本は必見!こんな時期でも(こんな時期だからこそ)脇役をしっかりと描いてくれるのは「まじっく・すくえあ」さんならではの味わい。行間に込めた願望が本物として感じられるのもマリみて本の醍醐味。「SBS19」はまさにそのお手本。帰り道の電車で肩を寄せ寝息をたてる二人の心の動き…必見です!

あと、これは本ではなくネタチラシですが、ドム御一行さんの「魔法少女志摩子Final」TVシリーズ全26話のダイジェストがとても面白かった。魔法のロザリオ ギガンティア・クロス、魔法教会リリアン、そして最愛の姉:聖との最後の闘い…うわぁ…是非本編を見てみたい…ネタチラシにしておくのが勿体無いくらいです。本当に描いてみませんか?

●葉鍵
「だっていくの・デイズ」 (腰の曲がった空間)
「MIDNIGHT LOVER KANON 番外編 レース参戦日誌 其の弐」(GP-KIDS)

郁乃4コマといえば「腰の曲がった空間」さん。お節介者揃いの姉の友人たちに囲まれて、騒がしくも賑やかで温かい日々の中で、郁乃の世界は広がっていく。ネタではなく作品の根底にある精神が「らいか」に通じるものがある。それは最高の褒め言葉なのかもしれない。あとがきに1カットだけあった「らいか」タッチ風のいくのがツボでした。

vol.6の大レビュー特集にもセレクトしているGP-KIDSさんの「レース本」は、高菜しんのさんから「そのうち続編を出すからセットで書きませんか?」と1月にお聞きしていたのですが…待っていた甲斐がありました。ある種衝撃の展開でしたが…それゆえに、その楽しさと素晴らしさと活動に対する真剣さが痛いほど伝わってきました。私にどこまでその強くてまっすぐな想いを表現できるだろうか…


さすがに今夜はここでタイムアップです。あと10本ほど紹介したい作品がありますが、それは明日の日記ということで…


さて、明日はコミティアカタログを買ってきて、comic1の分も含めてこれから代打ちさんが現れてくれる僅かな可能性にかけて、チェックリストの絞込みと情報収集を…アテもないのに何をやっているんだか…

 2007/04/22(日)  「サンクリ35 イベントレポート」



本日は、池袋サンシャインシティで開催されたオールジャンル同人誌即売会「サンシャインクリエイション35」に参加してきました。いつもの出だしフォーマットの「一般参加してきました」とは書き方が微妙に違いますが、これは今回はサークル「オレと勝負だ」の電算機さんのご厚意で、お手伝いとしてサークル入場させていただいたためです。数日前にwebにアップした「るーこの世界」のレビューでも書きましたが、騒がしくも幸せな日常パロディに癒されるベテランの味がここに。書店委託はされていないので、イベントで機会があれば是非!(宣伝)

いつものサンクリなら、7:30前後には一般待機列に着陣しているわけですが、今日は9:30に現地集合で通常では考えられない程ゆったりしたスケジュール。この2時間分の体力温存の有無がいかに大きいか、中盤以降に知ることになったわけですが、その話はもう少し先に。アニメイト前で電算機さんと合流してBホールに入場。サンクリのチケットはホールごとに色分けされた布製シールなのですが、封筒から出てきたのは3枚…レヴォと一緒で2枚だと私も思い込んでいました。

ホールごとに色分けしてあるので、10:30にサークル入場とホール間移動を締め切ってから、所定のホール以外をうろついている人はひと目で分かります。多館開催のサンクリでは、サークル入場と言えども配置と初手が一致しない場合はアドバンテージは無いに等しいんですよ…ルールが守られていれることが前提の話ですが…電算機さんの新刊がまだ届いていなかったという心臓に悪いハプニングがありましたが、それは印刷所さんが今まさに配ってまわっている最中だったために起きたニアミスでした。サークル入場が始まるまでに印刷所の搬入作業が終わっていないケースは珍しいのだろうか?サークル主催者でありながら、3年近く現場を離れていると厭世の感がありますね…


開場前にお世話になっている方々へのご挨拶を済ませておこうと歩き回っているうちにあっという間に時間は過ぎて、開場時間とともに本日の最重要攻略目標「Russian Blue」さんに直行。何の行列かを聞くまでもないくらい、マリみて作家さんやマリみてイベント関係者の含有率の高さに驚きました。一般参加だったら諦めていたかも。無事に新刊「true colors 9.5」をゲット。本日の戦利品写真中央にもあるように、先着特典の「くじびきラフスケッチラミカ」もゲット。私が引いたのは祥子様でした。何時間かあとに行われた恒例のサイン会では、ひびき先生のサインも書いていただきました。その際にひびき先生から「誰かお目当てのキャラはいました?」「可南子狙いでした」「可南子さん(ひびき先生はそう呼んでいる)は1枚だけあったので相当レアですね」…との情報。ジャンケンでは最弱だがクジ運は強いさすがの私も、そこまでの鬼運ではなかったみたいです。

その後はBホールの重要攻略拠点をオープニングミッションで制しにかかることに。ファーストミッションは「行列必至の大手さん・コピー本・スケブ依頼」が主軸になりますが、行列はタイムロスが大きいと判断すれば即座に諦めるし、コピー本は優先度さえ上げれば確保は難しいものではない。むしろ、スケブの依頼が最も難度が高いですね。スケブの可否を事前に調べておくことはもちろんですが、「新刊がなく、コピー本の会場製本で疲れていない、売り子人員に余裕がある」状況で依頼することが望ましい。私は1日3依頼までと決めていますが、候補は毎回9番目くらいまで設定しています。諸事情でNGだった場合でも「では、またの機会にお願いします!…と、いかに気持ちのいい引き際を演出できるか」がスケブ道には重要なのです。

来週のcomic1の原稿を後ろで今まさにやっていたサークルさんもいたり、新刊の発行が間に合わなくてcomic1にスライドさせたサークルさんも多かったですね。私は残念ながらcomic1は月曜祝日のため参加できませんが…(代打ち募集中です)。写真にも主だったオススメ新刊を並べさせていただきましたが、オフセット発行率は春のイベントとしては最多だと思います。大手さんやキャリアの長いサークルはcomic1の方が率が高いのかもしれませんが、壁外周サークルさんとはなぜか縁が無い趣味嗜好の私としては、今回のサンクリのラインナップで大満足です。というか、これ以上は体力的にも財力的にも捌き切れません(^^;


さて、今回のサンクリで焦点となっていた「Dホールの会場手配不備にともなうCホールへの一部サークル移動」については、サンクリニュースvol.0の会場前配布による告知面でも、階段とエスカレーターを使用した「縦移動」を混乱無く捌いたスタッフの誘導面でも、失地を挽回するに十分な運営を行えていたと感じました。サンクリがこのまま規模を拡大させて行けば、遠からず必然となるはずだった「3000サークル・5館開催」体制。今回は絶好のシミュレーションになったのではないだろうか?懸念されていたCホールの孤立化・過疎化もなく、むしろB・C・Dの移動がスムーズに行えた。なにぶん急なことだったのでCホールの通路は通常の3倍くらいあって広々としていましたが、あのくらい余裕を持った配置の方が夏場のイベントは良さそう。今日のように湿度が高くて蒸し暑い日は、ちょっと動くだけでやたらと汗をかき体力の消耗が激しいですからね。

買い物も一段落したところで、再びお世話になっている作家さんとのトークタイムに。ティンクルスターの藍川さんからは、嬉しい無茶振りをされて約4年ぶりに絵筆(ペンタブレット)を取ることになったり、美術部のしづきさんからは、「カナコミ」の当日イベントのアイディアについて、イベント参加経験を買われて嬉しいご相談要請をいただいたり、鉄棒少年の夏師さんには佐々木さん本(ハルヒ)をおねだりしてみたり… 一般待機列での3時間半の消耗が無いと、こうも頭が回るものかと自分でも驚きでした。今回サークル入場の幸運に与れたことの最大のメリットは、購入時のアドバンテージではなく、精神的に余裕を持った状態でコミュニケーションができたことだと思います。


かくして、いつにも増してあっというまに時間が過ぎたように感じられたイベントでしたが、この日の収穫は合計66冊でした。イベント終了後、電算機さんが関西に戻る前に秋葉原でご友人を交えて食事をしていましたが、その際に「今日の冊数は60〜70くらいのはず」と話していて、正にその通りの出来すぎな結果に自分でも驚いています。ミション成功率は98.6%。唯一のミスが頼まれ物だったのが心残りですが…ちなみに、戦利品の写真になぜかセリオが映っていますが、これは食事後の秋葉原散策にお付き合いしていて、アソビットの35%OFFセールで衝動買いしてしまったものなので気にしないように。こういう思わぬ出会いがあるから同人はやめられない。身も心もくたくたですが、即日で筋肉痛が出るのは気持ちの若さに引っ張られてのことなのかも。

さて、私もそろそろ本腰を入れてvol.6の編集作業に入るとしましょうかね…今度の所長講演はひとあじ違うものに?

 2007/04/19(木)  「SECRET AMBITION」

なのはStSのOP主題歌「SECRET AMBITION」のシングルをようやくお持ち帰りしました。「購入した」でもなく「到着した」でもない微妙なニュアンスですが、アレでナニな仕事柄致し方ない事情がありまして… 一緒に持って帰ったPS2版のFateと「時かけDVD」についてはまた後日。

さっそく「SECRET AMBITION」をリピート再生中ですが、なのはアニメを観ていてどうしても拭い去れなかったモヤモヤした「違和感」の正体が見えてきた気がします。A'sの「ETERNAL BLAZE」と今作はそもそも作曲者が違う。上松範康氏ではなく今回は志倉千代丸氏です。ギャルゲー系での活動の数多くで水樹ソングをプロデュースしてきた志倉千代丸氏の楽曲は紛れもなく「水樹ソング」なのだが、なのはソングとしてどうなのか?というと、まだしっくり来ないというのが正直な感想です。

誤解しないでいただきたいのは、この曲そのものは水樹ソングの上位20傑に入るクオリティの仕上がりだと私も認めていることです。※ベスト10と言わないのは他に名曲が多すぎるからです。

歌詞カードを何度も読み返し、アニメのOPを何度も観返して、さらにETERNAL BLAZEとの比較をしてみて…TVサイズの尺も使われた文字数もほぼ変わらないのに、なぜここまで印象が変わってしまうのか…背景画とのシンクロ率高低の線も考えられたが、目を閉じて聞いてもイメージが変わらない。そこでひとつの実験を試みてみることに。普段のPCでのMP3出力ではなく、コンポのCD音源で特定音域(主にボーカル)を強調したホール調エフェクトで出力をしてみると…あれ?これって同じ曲なのか?と耳を疑うほど印象が違っていた。水樹ボイスが演奏よりも「前」に出てくるだけでこうも印象が変わるものなのか…

私がなのはに傾倒するようになったのは、ETERNAL BLAZEの圧倒的なパワーに一目惚れ(一聴惚れ?)したからだが、今ならその構造的要因が理解できるような気がする。ETERNAL BLAZEは確かに楽曲そのものもカッコイイが、楽曲がボーカルよりも前に出るような事は決してなかった。だからこそ、聴き手はその声の艶の先に「物語」を感じることができたのだと思う。科学的な検証をするような暇がないのが残念だが、微妙な周波数の「ゆらぎ」が人間の耳に及ぼす影響は、単純な共振波と干渉波だけで説明できるものではない。もちろん、どの音を心地よいと感じるかについては個人差があるので、私の聴覚が正しいとは限りませんが…

少なくとも、家庭用のコンポのサウンドエフェクトで変わってしまうくらいデリケートなものなので、問題があるとすれば、イマイチ切れ味のないテレビ版の音響効果設計面なのかも知れませんね…


ちなみに、カップリングの「Heart-shaped chant」はSEGAから発売された「シャイニング ウィンド」の主題歌であり、ETERNAL BLAZEの上松氏が手掛けた楽曲です。今回の理論をまさに実証するかのようなボーカルの切れ味に…ゲーム内容を一切知らないのに脳裏に浮かぶのはCMで観たあの風景…こ、これが水樹ソングのMAXパワーかっ!

…「シャイニング ウィンド」買ってしまうかも

 2007/04/18(水)  「春季アニメよろず」

春季アニメもほぼ初回放送分が出揃ったところで、視聴継続作品について軽く検証しておきましょう。東京地区は関東独立U局と比べて意外と放送が遅いので、マイミクさんの感想から3日程度遅れるのが得心の行かないところでもありますが…とりあえず、視聴継続中のものを個人的な満足度で並べてみると、以下のようになりました。

(75%)・おおきく振りかぶって
(65%)・ハヤテのごとく!
(60%)・らきすた
(55%)・魔法少女リリカルなのはStrikerS
(50%)・のだめカンタービレ
(40%)・DEATH NOTE

東京では4/20スタートなので未評価
・英國戀物語エマ第二幕

「エマ2」はHDDレコーダーの「おまかせ深夜アニメサーチ」にリストアップされなくて不思議に思っていたら、実は東京MXでは「夕方」放送枠だったんですね。危うく撮り逃すところでした。「のだめ」と「DEATH NOTE」は前期に引き続き惰性で見ているが、DEATH NOTEは原作同様「ニアメロ篇」に入ってアニメ版も一気に話が雑になったように感じるのは偏見というものだろうか?大量に始まった新番組も、なんだかんだで5本しか残りませんでした。「ながされて藍蘭島」「一騎当千」「OverDrive」は放送時間重複のためスルー。「ひとひら」が受信できないのが返す返すも残念です…

アニメに関しては意外とものぐさで保守的な所長さんが週に7本もアニメを観ること自体、半年前にはとても考えられなかった事態なのですが、この7本も決して満足しているわけではありません。番付の横に書いている%は現時点での満足度ですが、トップの「おおぶり」ですら75%。彩色でもうちょっと原作の汗臭さを再現できれば大化けしたかも知れないが…「ハヤテ」は見た目は悪くない安定したつくりだが、ピーが多すぎる薄味な仕上げにストレス上昇中。「らきすた」には全く期待をしていなかった分高評価になっているが、正直OPとED以外は騒ぐほどのものではないと思う。

大本命だったはずの「なのはStS」が意外と評価が低いのは、これは期待値があまりにも高すぎたがゆえの反動もありますが、冷静に分析してみても得心が行かない内容だと思います。東京地方ではまだ第2話までしか放送していないので、第3話がどのような内容なのか手元にデータがありませんが、少なくとも導入2話を観る限り、その観感は第二期「A's」の爽快感には遥かに遠く及ばない。むしろ感覚としては、本格的に面白くなるまでに、フェイトが初登場する5話までを要した無印(第一期)に近い。私は「A's」第1話から過去シリーズに入ったクチなので、その先に面白さがあることが前提で「待つ」ことができたが、果たして第三期から「なのは」を観て過去シリーズも知りたいという衝動を駆り立てるだけのものがあるかと言えば…現時点での答えは「NO」です。イチゲンさんに対して現在放送中の第三期を「お試しでどう?」と推挙はできない。こんなことでこの良作シリーズの魅力を損なうべきではありませんから。

10年後を舞台にしていることや19歳が魔法少女であるかどうかは正直言ってどうでもいい。問題なのは、設定やエピソードの前提の多くがアニメの中だけでは完結していないことにあると思います。私のような重度のファンであれば、メガミガマガジンの先行コミック版もすべて頭に入っているのでいくらでも瞬時に脳内補完できますが、それだと「初めての人でも楽しめるように」という構想と矛盾してしまう。火付きの悪さというか掴みの弱さというか、どうリアクションしていいものやら困ってしまう。シリーズのファンだからこそ、そんな印象を受けてしまうのでしょう。

2クールのロングスパンだからこそ、後半で息切れしないように敢えてあっさりとした始まりにしているとも解釈できるし、現にまだ「事件」は起こっていない。「レリック事件」が事件として本格化するまでは、しばらくこのままフワフワした展開が続くだろう。過去の実績があるのでトータルでの脚本・設定には特に不安は持っていないが、尺が短いが故に高い密度と完成度を持っていた過去シリーズの「シーンの切れ味」が、第三期では特にシーンの繋ぎのスピード感と音響演出面でのパワーが鈍っているように感じるのは、ただ単に私が贅沢な尺に慣れていないからなのだろうか…まぁ、これだけ激しく期待されて気に掛けられているアニメという時点で、稀有な存在であることに変わりはないんですけど…

OP曲の違和感についても二言三言ありますが、まだ現物が手元にないので後日の日記ということで…

 2007/04/17(火)  「ネーミングセンス」

引き続き「逆転裁判4」をちまちまとプレー中…

逆転裁判といえば、珍妙なネーミングセンスでも有名ですが、今回もそのセンスと小ネタの切れ味は絶妙ですね。今作のネーミングには「回文」が多いけど、それがちゃんと意味を持ったトリックにもなっていて…(おっと、ネタバレになりそうなのでこの先は割愛します)

「劇団おまわり 夏季公演 愛と悲しみの書類送検」
「ボージャク武人 ナニサマン!」
…ぜひ本編を見てみたい。

 2007/04/16(月)  「弁護士vs弁護士vs弁護士」

原稿で時間がないといいつつ「逆転裁判4」を遊び始めてしまいました。なけなしの休憩時間とわずか6分の電車通勤だけではクリアするのに何日掛かるか知れたものではありませんが…

とりあえず第1話をクリアしました。ファミ通さえもまったく読まなくなってしまったので、前情報を一切入れていなかったのですが、成歩堂龍一がまさかこんな形で新主人公と関わってこようとは…相変わらずの逆転逆転また逆転の展開で、第1話から結構難易度が高い気もしますが…新システム「みぬく」の本領発揮は第2話以降みたいですね。新ヒロイン「みぬき」のキャラ設定にも興味津々。ああ、原稿の時間がぁぁぁ…

表題は微妙にネタバレなので解説は割愛します。

 2007/04/15(日)  「サンクリ作戦立案開始」

面接官三連戦で精神的に疲れているとどうにも原稿が進まないので、来週のサンクリに備えてサークルチェックリストの作成を開始しました。サンクリ公式ページのサークル一覧をエクセルに全選択コピペして、チェックサークル以外の行をひたすら削除するいつもの方法で算出した、第一次概算要求サークル数は「116」…相変わらずふざけた要求をしてくれやがりますね。

サンクリではどのみち時間いっぱいを使って2500近いサークルを「全チェック」することになりますが、開始60分以内で決着をつけられる個人戦闘の限界は、私の経験則だと50が限界です。実際には後日に書店で買えるアテのあるものの優先順位を下げて、コピー本などの初手動向が重要なものを優先度を上げる。100前後のリストを3分割して3つの優先レベルを作成し、さらにホール間移動順路・行列の導線予想・混雑予想・遅刻リスク予想まで加味して…個人戦闘の私がいつも安定した高いミッション成功率を出せているのは、それなりの下準備があるからなのです。

ゆえに、情報収集対象のサークル数が増えれば増えるほど作戦立案に時間が掛かってしまうので、チェックサークルが増えすぎるのは困りモノなのですが…お土産レビューも最低3本必要。まだ画像許諾の取れていない2本の承認を直接もらえるチャンスだし、1本は今回サークル入場でお世話になる方への恩返しなので延期は許されない…あ、そうそう、マズルカSTEPさんの「瞳子おめでとうフライング本」の寄稿用テキストも書かないと…なんか忙しいぞ。まるで作家さんみたいだ!(普段自分でサークル参加できないので、物書きとしての自覚はあまりないみたいです)

さて今日は、〆切を抱えるマイミクの作家さんたちを見習って原稿三昧と行きましょうかね。

 2007/04/14(土)  「時かけピンキー限定版」

http://www.chara-ani.com/pickup.asp?html=index.html&path=tokikakepinky

キャラアニ.comのメールマガジンで知りましたが、以前から話の出ていた「時かけのピンキー」に「ニュータイプ限定版」と「キャラアニ限定版」の2バージョンの製作が決定したそうです。ニュータイプ限定版は誌上通販なのでお間違えなく。6月9日発売の7月号が対象で2ヶ月も先の話なので、忘れそうで怖いですが…

時かけはリアルフィギュアにするより、デフォルメピンキーの方が似合っていると思いますが、限定版でバリエーションを何個も作るよりも、千昭や巧介を…駄目ですかそうですか。

他にもピンキー化が似合いそうなのは「らいか・デイズ」かな。誰かワンフェスあたりで出してくれないかなぁ…(でも、財津先生の恰幅の良さを再現しようなんて捻くれたマニアはいないと思うぞ)

 2007/04/13(金)  「本日のお買い物」

仕事ついでに立ち寄った秋葉原で、休憩も兼ねてお買い物。牛丼サンボで牛皿を食べて、Sofmap→とらのあな→メロンブックス→ゲーマーズ→ヨドバシ、といういつものコースを巡回。さすがに休憩中なので中古100円均一箱を総チェック…なんてことはしませんが、時間的にもストレス解消には丁度いい。このコースを30分で走破する健脚は一般的とは思いませんが(^^;

本日のお買い物はこちら。
逆転裁判4
らいかデイズ5
らきすた4(ゲーマーズ限定版)
暁色の潜伏魔女1
こち亀154
御緩漫玉日記3
アイドルマスター プレシャスアルバム
コミックビーム5月号
動物化するポストモダン
ゲーム的リアリズムの誕生
コンテンツの思想
・ゲイツポイント(1400P)

…なんともまとまりのない、固いのか柔らかいのか良く分からないリストですね。普段雑誌は「きらら」系以外は買いませんが、今月のビームには森薫先生のラフスケッチ集2が付録でついてくるので購入。ファンの方はお見逃しなく。

「らきすた」のゲーマーズ限定版とは、表紙カバーがGAダンス風にアレンジされたもので、早々に売り切れてしまったようです。確保しておいて正解でした。1〜3巻はまだ買ってませんが…アニメの方はOPの京アニダンスで盛り上がっているようですが、内容的に京アニである必要があるかどうかは…判断は保留ということで。

「らいか・デイズ5」は相変わらず優しい気持ちにさせてくれます。会議と面接官で疲れた心に沁み渡る…ぶっきらぼうな財津先生が扮するサンタ役と知られざる一面はちょっと泣けました。むんこコレクションから「天使を待つころ」も収録されているので、雑誌版を買い逃した方は是非!

「動物化するポストモダン」「ゲーム的リアリズムの誕生」「コンテンツの思想」の3冊はタイトルからしてものすごく固い本に見えますが、これはレビューの仕込み材料でもある。これらは同人誌で「美少女ゲームの臨界点」を書いた東浩紀さんの商業著書であり、オタク的思考がいかなる背景から生まれ変化しているのかを知る上で、最高の教科書と言える本です。同人誌を語るために商業誌も片っ端から読む徹底ぶり…それがGM研クオリティにつながっているのでしょう。

ゲイツポイントで何を買ったかは…敢えて書かないことにします。

 2007/04/12(木)  「8921」

同人誌サークルチェックリストを約半年ぶりに更新しました。
http://www.gmken.com/link/doujin_list.html

半年ぶりにカウントしてみると、同人誌の累計冊数は8921冊に達していました。このペースであれば、4月末のサンクリとcomic1の新刊を加えれば確実に9000冊に突入するものと思われます。8000冊達成が2006年11月だったので、ちょうど半年=1000冊のペースを維持しています。1万冊の大台到達は11月の見込みです。

サークルチェックランクについても全更新をかけましたが、わずか半年のことなのに、評価が大幅に変わったサークルさんや、新規開拓したサークルさん、プロ作家としてデビューした作家さん、惜しまれつつ活動を停止したサークルさん…人生色々ですねぇ…

ただ、あまりにも数が多くなりすぎて、リンクチェックだけでウン時間、サークル名と本のタイトルを見てもどんな内容だったかを思い出せないものも…星2つで曖昧な評価で保留にしているところが多いで、今後も折を見て更新していきますね。半年に一度で宿題を溜め込みすぎると、作業量が尋常ではないので…

ちなみに、ジャンル冊数ベスト10は以下の通りです。

1327冊 マリア様がみてる
 932冊 創作
 537冊 Kanon
 448冊 月姫
 437冊 Fate
 386冊 魔法少女リリカルなのは
 231冊 ToHeart2
 196冊 CLANNAD
 174冊 新世紀エヴァンゲリオン
 172冊 Air

なんとも判りやすい趣味ですね(^^;相変わらずのマリみての強さと、なのはの勢いが際立った結果になりました。なのははStrikerSが2クールで大安定株。鍵系はリトルバスターズ次第だが、2次創作にはあまり向いていない題材かもしれない。コードギアスは女性向け人気で一般パロディがまだ少ないのが辛いところ…「らきすた」はOPのインパクトで盛り上がっているが内容的には大化けする種類のものではないし…

さて、今年はもう3分の1が終わったけど、これから新たなジャンルとの出会いはあるのだろうか?

 2007/04/11(水)  「サンクリ不備問題について」

今日のお題は、なにかと問題になっている今回のサンクリ不備問題について。残念ながら私の周りにはサンクリスタッフの知り合いはいないので、公表された情報と結果からの推測しかできません。現時点で発言をすることは、正確な調査と取材と許諾をモットーとするGM研の理念に反するものですが、サンクリの理想と拡大を見守って来た者としてノーコメントでいることはできません。

ただし、最初に断っておきますが、私はサンクリが起こした今回の運営不備を批判したいわけではなく、このミスが及ぼす影響とそのミスが起き得た要因に考えが及んでいないことに対して警鐘を鳴らすことで、忘れがちな大切なものを思い出して今一度襟を正して欲しいのです。説教くさい年寄りの老婆心から出た諫言であるという前提でお読みいただければ幸いです。

今回問題となってた不備には、以下の2つのものがありました。

1:サークルカットの一部のページが前回のカタログデータになっていて掲載されなかった。
2:会場側との調整ミスによりDホールの半面が使用できずCホールに配置を移動することになった。

1:については、調査の結果印刷会社のミスであることが発表されており、正確には運営側の不備ではありません。既に書店販売しているものも訂正版との差し替えが行われており、これだけを聞くと対応は早く適切で何ら問題はなかったように思えます。しかし、問題となったのは「一部の書店では販売済みのものについては店頭での交換対応を行わない」というように、対応を統一できなかったことです。どのような窓口でどのような交渉をしたのかを知る術はありませんが、参加者に対しては「なぜ?」という不信感を与える結果になってしまった感は否めない。

個人的にはPDFダウンロードでも一向に構わないし、この際手段はどうだっていい。私も商売柄骨身に沁みているから言えることだが、クレーム対応で重要なことは失敗は失敗と認めて毅然とした統一見解を示し実行することで信頼を回復することである。印刷所のミスは遺憾だがそれは取り返しのつく種類の失敗だった。真に失敗だったのは「できるからできるところだけをやる」選択をしてしまったことだ。全員が納得する模範解答など存在しないが、理解を求める側の姿勢が問われる対応だということに思いが及んでいたのだろうか?

2:については、これは完全に運営側の不備であり弁護の余地はありません。サンシャイン(文化会館)側との会場レンタル交渉がどのようなものなのかは定かではありませんが、おそらく申し込み時に全面を半面と間違えてしまったケアレスミスによるものではないだろうか?もっとも、全面使用がすでに慣例になっているサンクリで、そのような申し込みに「?」を返さず、空きがあるからといって他のイベントに貸してしまう会場側もどうかしている…と感じてしまうのは個人の甘えというものだろう。要らないと書いてあるものを「要りますか?」と聞いてくれることを期待するのはビジネスの世界ではない。Cホールが丸々空いていたのは不幸中の幸いでしたが…

Cホールに移動になったサークルに対しては、次回参加費の全額免除という形で補償する(暗黙の了解で抽選も免除される)この対応自体には問題はないでしょう。問題なのは、ただでさえ移動が不便なCホールへの配置変更を「島流し」と反発するサークルさんが出ていることに現れているように、今回のミスをミスのイメージだけにしてしまっている点です。

入退場経路のPDFファイルを見れば分かりますが、これは近い将来実現する予定だった5館開催の絶好の試金石と言えるものであり、今まで不便だった文化会館2〜4Fの縦移動を解決する可能性を持っています。初めての試みなのでサンクリの圧倒的な物量にどこまで対応できるかはまだ未知数ですが、前例だけで「Cホール配置が不利」と語られる云われはどこにもない。

ミスはミスであり包み隠さず認めるべきだが、どうせ取り返しがつかないなら前向きで建設的な提案をしたほうがよほどいい。Cホールに大手サークルを分散させてDホールの混雑を緩和しようとしている事務局側の苦肉の策は、私のような同人バカ一代にしか見て分からないものです。伝える努力が不十分であることが、今回の連続不備に対する対応に誤りがなくても、結果として不信感を与えてしまったのではないだろうか?

サンクリの1週後にレヴォの再来「comic1」が開催されることもあり、これからはより一層サンクリのイベントとしての求心力が問われる時期でもあったため、今回の不備とその対応が片手落ちであったことはとても残念です。人脈を活かして大手を集めた「comic1」が今後も定期的に続いて行くイベントなのかどうかは、代表の市川氏がコミケットの代表の一角でもあり未確定ですが…

これまでコミックキャッスル、コミックキャラクターズなどの新興勢力を蹴散らして、順風満々に規模を拡大してきたサンクリですが、これからも伸び続けて行けるかどうかは、今回の件をどのように受け止めるかにかかっていると思います。どこかに慢心があったのかもしれないし、規模が拡大していくことが持つ本当の意味を軽く考えていたのかもしれない。また、これは完全に憶測の域を出ないが、郵送関係の事務処理についても正しく行われていたかどうかについても一抹の疑念もある。なぜレヴォは終わらなければならなかったのか?先達の姿に何を学び、サンクリは何を目指していくのか?

4月22日のサンクリ35で、その答えを運営と行動と結果で示してくれることを切に願います。

 2007/04/09(月)  「なのフェス2 ぷらすレポート」



昨日のなのフェス2レポート日記では疲労のあまり書き忘れてしまいましたが、昨日の収穫は42冊でした。これはいつものオンリーイベントとあまり変わらなくて平凡な数字に見えるかもしれませんが、42冊のうち31冊がオフセット本という、オンリーイベントでは史上稀に見るハイアベレージの濃ゆいラインナップになっていて、いかにサークルさんの気合の入ったイベントだったかが、数字の上でも裏付けられた結果と言えるでしょう。

本日の写真はその収穫物の一部から、絶対の自信を持ってオススメできる作品をセレクトしたものです。何気に自分用神戸土産「神戸牛ステーキせんべい」も映っていますが気にしないで下さい(^^;味の方はまだ試していませんが…

携帯以下の画素数しかない我が家のしょんぼりデジカメの写真だけでは判別しづらいかも知れませんので、テキスト化しておきますね。書店委託の始まっているものについてはリンクしておきますので、神戸に行けなかった方はチャンスを逃さず頑張ってゲットして下さいね。※写真には会場限定のコピー本や先着配布アイテムも含まれているのでご注意下さい。

・「魔砲少女りりかる なのはA's」カードドンジャラACS (美月亭)
・Let's play なのドン (まじっく・すくえあ)
杖萌え通信IV (さうんどすとっく)
・PV15 (ぱるくす)
・A.C.E/02 preview (独訳オーバードース)
・LITTLE KNIGHTS (GRINP)
夕刻の願いと夢のまんなかで (しうまいを継ぐ者)
また春に会いましょう (大黒堂)
・バーニングアリサ!!!さん (twinkle sonws)
レヴァンティン「さん」黙示録5 (まぜもの)
Stand by buddy!! (遊歩計)

細かい選評はもし時間があれば後日書きますが、今回最大の新発見は「遊歩計」さんの「Stand by buddy!!」。今まで私が知らなかっただけなのかも知れませんが、大当たりの予感です。なのドンについても、もっと詳しく書きたいし…時間がいくらあっても足りませんね…

 2007/04/08(日)  「なのはフェスティバル2 レポート」

本日は、神戸で開催された魔法少女リリカルなのはオンリー即売会「なのはフェイティバル2(以下、なのフェス2)」にサークルのお手伝いを兼ねて参加してきました。いつもと微妙に違う言い回しですが、これは先日のリリパでご一緒した「みはるワークス」のOOEさんのご厚意で、「相方が参加できなくなったので余ったチケット都合しましょうか?」とありがたいお申し出をいただいて、サークルのお手伝いという形でサークル入場したものであり、しかも、OOEさんも「大黒堂」さんの代打参加だったので、私は「お手伝いのお手伝い」という、ちと複雑な名目での参加だったからです。やはりなのフェスには何か縁があるらしい。

なにぶん前日夜に決まった話だったので、チケットは会場での現地合流ということに。逆方向とはいえどちらも新幹線移動だから新神戸での合流案もありましたが、あまり土地勘のない場所では待ち合わせに失敗する恐れがあるので会場前合流を提案。奇しくもこの心配性ゆえの保険が役に立つことになろうとは…当日は5時に起床して朝イチ(6時)の新幹線搭乗予定。すでに指定席も確保してある。荷造りも完璧。目覚ましも念には念を入れて5分おきに3回セット。後は安心して朝を迎えるだけ…だったのですが…

5:26。時計の数字を見て一気に目が覚める。なぜだ!目覚ましを止めた記憶はまったくない。遠足前の子供のようになかなか寝付けなくて、実質2時間半しか寝てないにしても…いやいや、今はそんなことを考えている場合ではない。速攻で着がえて家を飛び出す。最早電車では時間までに東京駅に辿り着けないと判断して、大通りでタクシーを捕まえて移動することに。1500円近く掛かりましたが、10分前に思いの他余裕を持って東京駅に到着。すっかり安堵して改札をくぐり、のぞみに乗車…レイジングハートの中の人と同じ声の英語アナウンスを眠くてぼーっとしながら聞いていると、「終点新大阪に○○時に止まります」というキーワードに汗を吹く。あ…ま、まちがえたぁぁぁぁ(スクールランブル風に) どうやら間違えて6:05発ののぞみに乗ってしまったらしい。なんたる失態!幸いなことに、乗車率は20%以下だったので、そのまま同じ座席の指定のまま新大阪まで移動できましたが、そこからレールスターに乗り換えての移動となりタイムロスは避けられない。消費者金融に言われるまでもなく計画的な私らしからぬミスでしたが、JRにひとこと…切符にも何番乗り場なのかくらい書いといて下さい…予定よりも15分遅れて三宮に到着。しかし、南口と北口を間違えてさらにタイムロス。結局、ダッシュで会場に到着したのは9:30頃でした。もし新神戸での合流にしていたら、OOEさんを手持ちぶさたでお待たせしてしまうところでしたが、会場前でお知り合いのサークルさんと話しながら待っていただけて、到着してすぐにサークル入場が開始されたのが不幸中の幸いでした。

…と、私の失敗談はこのくらいにして、肝心の本題であるイベントレポートの方に入りましょう。今回の会場は「神戸サンボーホール」という三宮駅から徒歩10分程度に位置するイベントホールで、有名なところでは「そうさく畑」で使用されている会場です。昨年のなのフェス1で使用したエビスホールは非常に小さなビルで、3フロアを使って4回の入替制を行ったにも関わらず移動にも苦慮するほど手狭な会場でしたが、このサンボーホールは都産貿の1フロア全面と同程度の大きさがあり、210サークルを収容しても広々とした通路が確保できる余裕っぷり。詰め込めば250サークル規模のイベントも可能だろう。もっとも、神戸という土地柄ゆえ、相当求心力のあるイベントでなければサークルも一般も集まらないと思いますが…

今回は行列の規模がどの程度だったかを推算するタイミングがありませんでしたが、カタログが閉会前でもまだ販売していたことと、会場を埋め尽くしたピーク時の人口密度から推定すると、サークル約400名、一般約1200名で、合わせて1600名くらいの規模だったと思われます。少なくとも300名3回+αの入替制だった台東館リリステよりも規模は大きかったと思います。神戸という地理的なハンデを考慮すると、これは十分驚嘆に値する実績でしょう。

設営を終えてから、高確率でご挨拶するところが被っていたのでOOEさんにくっついて挨拶回りをしているうちに、あっという間に開場時刻に。サークル入場の利を活かして、いつもは不可能に近い先着スケブをお願いしたりと悠長なことをしていたら、お目当てのサークルさんのところにみるみるうちに大行列が!何と言ってもこの日最大の目玉は、美月亭さんのカード型どんじゃら「カードドンジャラACS(以下、なのドン)」!トランプ装丁のカードのクオリティといい、テストプレーを重ねて練り込まれたバランスのいいルールといい、これは同人ならではの試みであり、ある意味で同人を超えているとすら言える夢アイテム。これだけのために神戸まで来たという強兵もいたのでは?

製品の仕様上、箱を組み立ててカードを詰めて販売する形式だったので、序盤は列の消化に苦慮していたようですが、しばらくすると有志による助っ人の方々が参加して、バックで箱を作りまくるようになって大幅にスピードアップ!これも夢企画に果敢にチャレンジする美月さんの日頃の活動あってのことだと言えます。うん、良いものを見せていただきました。神戸まで来た甲斐があったというものです。前例のないチャレンジだけあって読者の反応が読みにくかった作品でしたが、蓋を開けてみればこの日最大の行列が出来て完売御礼。そして増産も決定!今回買えなかったor神戸に行けなかった方は、ぐっと堪えてその日を待ちましょう。

開場から2時間ほど歩き回ってほぼミッションを終えたところで、OOEさんに代わって30分ほど売り子のお手伝いをすることに。ここ数年は自分のサークル参加日には仕事のためにフロントに立つことさえ叶わないのに、なぜかなのフェスでは2年連続して売り子のお手伝い。たとえ自分が書いた本ではなくても、目の前で気に入って買って下さるやりとりを直接間の当たりにできるのは、とても嬉しいものですね。大黒堂さんといえば、「ロシナンテ Go☆Ahead」がかなりお気に入りだったので、こうして思わぬ形で間接的に関われることは嬉しいことです。今回の新刊「また春に会いましょう」は愛すべき酔っ払いたちによるはっちゃけトークが素敵すぎです。シモとエロが満開だけど全然下品に感じないのは、そいう話で盛り上がれる仲間達の優しい空気を含めて、ネタではなく自然なやりとりとして描けているからだと思います(お世話になっかたらではなく、純粋に面白いからちょっとだけ宣伝)

その後は、コスプレ広場兼休憩室を間借りして行われた、なのドン実演プレーを観戦して過ごすことに。なのドン製作の中心的役割を果たしたメンバーたちのレクチャーを受けながらの実演プレーは大盛り上がり。観戦者が続々と増えて、いつの間にか4人打ちの台が2卓立つ盛況ぶり。さらには閉会後も、300名以上が参加して盛り上げるアフターイベントそっちのけでなのドン三昧。私も売り子をしていた時間帯でルールブックを熟読しておいたので、卓に混ぜてもらって改めてその面白さを実感しました。とくかくこのゲームは駆け引きが熱い!手が早いと悟られればバインドの総攻撃に遭うし、蒐集宣言合戦に敗れると待ちが丸分かりになるし、役への分岐の可能性を追いすぎると裏目を引いてしまうし、大技が出にくいのも丁度いいバランスだし、安い手でも局面次第では有効…とにかく奥が深くて、やればやるほど味の出るゲームです。とにかく今日分かったことは、「まじっく・すくえあ」のはざまさんの打ちスジの巧みさと、製作者:美月さんの空気を読んだツキのなさです(勝負の神よりも笑いの神との相性がいい?)。

なのフェス2のレポートと言いながら、大半は「なのドン」のことしか書いていませんが、それだけインパクトのあるゲームだったということです。詳しく書き始めると日記がいつまで経っても書き終わらないので詳細は明日以降の日記に譲ります。緊急レビューもある…かも?

 2007/04/07(土)  「神戸遠征前夜」

明日は朝イチの新幹線で神戸入りして、なのはオンリーイベント「なのフェス2」に一般参加してきます。先週のリリパ3といい、相変わらず趣味に関しては無駄にアグレッシブすぎる煩悩まみれの三十路ですが、貫徹夜勤明けで「3日ぶりに家で寝るために帰る」と言いながら、24時間営業の風呂屋で身を清めて、コンビニで下着を現地用達して、スーツ姿のまま始発の新幹線に飛び乗って、日帰りでそのまま夜勤に突入した去年の今頃の苛烈な日々を思えば、終電前に帰れる残業なんて余興のようなものですよ。

とはいえ、伝説のオンリーイベントと長く語り継がれるであろう「なのフェス1」に集う人数は底知れないものがあり、東京開催よりもサークル数も参加者も多い謎のイベントである。実際、関東ではカタログの書店委託購入すらできない状態だし、入替制になるかどうかも不明。会場規模も未知数であり、最速で移動しても9:30現着ではカタログが完売している可能性も…

いつにも増して作戦の立て辛いイベントでしたが、リリパ3で先日ご一緒した作家さんから、「相方がイベントに行けなくなったので、チケットお譲りしましょうか?」とありがたいお申し出をいただきましたので、ひっそりとサークル入場できる運びとなりました。うぅ、人の情けが身に沁みるとはこのことですね…

そんなこんなで、当日はめずらしく売り子の真似事をしている所長の姿を見れるかも知れません。自分のサークル参加日にすら仕事でフロントに立てないのに、2年連続でゲストで売り子参加とは、なのフェスには妙な縁があるのかも知れませんね…

それでは、明日会場でお会いしましょう。

 2007/04/06(金)  「PV なのはシリーズ」

神戸の「なのフェス2」遠征に向けて仕込んでいた、なのは本レビューその1、サークル「ぱるくす」さんの「PV なのはシリーズ」を書き上げました。詳しい内容についてはレビュー本編に譲りますが、10冊に及ぶシリーズであることを前提にしてwebレビューを書くのはあまり例がなかったので、かなり時間が掛かってしまいましたが、自分なりの言葉でこの良作シリーズの面白さを伝えられたような気がします。シリーズと形容していますが続きものではないので、今からでも遅くはありません。4/8には新刊「PV15」も出ることだし、この機会にいかがでしょうか?

今回の執筆時の四方山話は、GM研の無限書庫から参考資料として発掘した、ぱるくすさんの前身サークル名義・前身ペンネーム時代のGPM本を読んだ時のことです。絵柄もネタもわずか数年での凄まじい上達ぶりに驚愕。練熟の読者でも説明されなければ同じ人が描いたとは俄かに信じてくれないかも…今となっては貴重な資料なので、無限書庫を一般開放できるように整理も早いうちに進めたいところですね…

さて、いよいよ今夜はTOKYO MXでの「なのはStrikerS」第1話放映日ですね!26:30〜という凶悪な時間帯ですが、27:15〜のtvkよりは幾分マシなのか…私は先日のリリパ3で一足お先に視聴済みですが、これはやはり生でもう一度観なければ!HDDレコーダーの設定は最高画質のDR(30分で4GB相当)!…明日は早番なんだけどなぁ…

 2007/04/05(木)  「読書百遍」

週末に迫った「なのフェス2 神戸日帰り遠征」に備えて、現在お土産レビューを鋭意執筆中ですが、ちゃんとした形にできるのは2本だけになりそうです。確実に間に合いそうなのは、ぱるくすさんの「PVなのはシリーズ」です。あと1本は納得できるクオリティに達しない可能性もあるので名前はまだ伏せておきますね。

とりあえず、シリーズの再読とラフの叩き直しが終わって一段落したので、たまにはレビューの書き方についての四方山話でもしてみましょう。私の文章の書き方は完全に独学なので、文章書きの方からの参考需要があるとは思い難いですけど…

GM研のレビューは基本的に「単品」作品を対象に書かれていますが、その内容はシリーズを踏まえたものになっていたり、同じ作者やサークルが過去・もしくはその作品より後に発表した作品内容についても一部言及していることが多々あります。むしろ、1作品だけの論点で評価することの方が極めて稀です。

これは、GM研のレビューが批評家としての「評論」ではなく、読者としての「紹介文」のスタンスで書かれていることによるものだと思います。1本のレビューを書くためにシリーズ全巻を読み返すのは当然のことであり、可能であれば他ジャンルや過去の著作物からも着想を得るために読み倒します。

特に同人誌のように完売してしまうと入手が極めて困難なメディアだと、対象の1作品のみを語っても読む機会がないのであれば、読者への訴求力の面では片手落ちと言えます。だからこそ、私は全体論に目先を広げることで、サークルや作者の作風そのものを伝えられるようにと務めています。vol.6の同人大特集のセレクトについても、このうち95%くらいはすでに入手不可能な作品ばかりです。しかし、過去の作品の煌きは、更に輝きを増して今へと続いていていると私は信じています。一期一会の同人を評するには、「変わり続けること」を含めて楽しんでもらえるような切り口の評論も必要なのだと思います。

私が好きな言葉に「読書百遍、意自ら通ず」というものがありますが、これは回数をこなす乱読ではなく、表面的な文意を越えて作者の企図に至るまで熟読するというものです。自分なりに感じた事を正直に分かりやすい言葉伝えることこそが、面白い作品との出会いに対する敬意になると信じて…今はただひたすらキーボードを叩き続けるとしましょう…

 2007/04/03(火)  「奥の寄り道」

昨日の「リリパIII」に触発されたのか、再び動き始めてしまった妄想を止められず、構想をすべて終えて封印したはずのシナリオ「The Last Logia #それが最後の願いなの」を引っ張り出して、ラストシーンに至るまでの場面演出を大幅に変更。レビュー原稿そっちのけで何をやってるんだか…と我ながら呆れてしまいますが、本格的に第三期の放映が始まってしまったら、満たされ・圧倒されてしまい、「if」を丸ごと1本でっち上げるような激しい渇き・飢餓感はもうないだろう…と予感めいたものがありましたから…

最終修正プロット(第4稿)を先ほど書き上げました。vol.6準備号に一部を収録した第3稿よりも、ユーノとエイミィさんを当社比200%増しでカッコよく書けたと思います。「支える者たちの想いと絆」というテーマを語る上で、友を欺き傷付け世界を敵に回してでも、本当に守りたいモノのために命を懸けてバトンをつないだユーノ。クロノのパートナーとして・リンディ提督の義理の娘として・そしてまだ見ぬ我が子の母として、アルカンシェルのキーを回したエイミィ。そして、「魔法」という力の本質の追求がもたらす悲劇の連鎖を断ち切るために、なのはが発動させたのは…アルハザード式強制認識魔法による「概念そのものの書き換え」だった…つないだこの手が離れても、みんなの記憶からわたしが消し飛んでも、信じる心はずっとあなたの中に残るから… さよなら…フェイトちゃん。

※スタッフロールのタイミングからBGM(「聖者たちのララバイ」の水樹奈々カバーverとか)まで想定してあるプロット…なんて労力の無駄遣い(^^;

でも、ここまで書いておいてナニですが、残念ながらこのプロットを完成形にして世に出すタイミングはないかも知れません。頭の中で満足する形で「完結」させてしまったストーリーを清書するのは大きな苦痛を伴う作業だし、世間の興味はもちろんのこと、私自身も「新しいなのは」に興味が動いている状態では…vol.6にはページ数の関係で載せられないし、いつ出るとも知れないvol.7をアテにすることはできませんしねぇ…いっそのことweb小説で?(それこそ無理だろう!)

さて、寄り道はこのくらいにして頭を切り替えて、神戸遠征の「おみやレビュー」に精を出すとしますか

 2007/04/01(日)  「リリカル・パーティーIII レポート」

本日は東京ビックサイト東1ホールで開催された、ステージイベント「リリカル・パーティーIII」に参加してきました。魔法少女リリカルなのは第3期「StrikerS」が4月から放映が開始されることを受けてのキックオフイベントであり、なのはシリーズでは恒例のイベントです。「A's」からファンになった私は前回のイベントはノーマークでしたが、とてつもなく入手困難なチケットだという噂は聞いていました。実際、今回も受付開始直後から各プレイガイドがアクセス不能に陥り数分で完売御礼。私は普段こういうステージイベントには縁がないのですが、今回は運良くチケットを確保できたので、マイミクさんと某作家さんとともに参加してみることにしました。

16:00開場、17:00開演というスケジュールで、全席指定だから焦る必要もないと思い、15:40頃に東1ホールに到着。すると、そこには外周の曲がり角まで果てしなく延びる大行列が!なぜかすでにパンフらしきものを抱えた人もいたのでスタッフに聞いてみると、15:30まで会場の外で先行物販をしていたらしい。タイムスケジュールが発表されていたわけではないし、それはさすがに想定してなかったなぁ…でも、来客数が決まっているイベントだから、よほどのことでもなければパンフが完売するということはなかろう。

マイミクさんと歓談しながら開場を待ち、出入り口でチケットのもぎり&おみやげをゲット。おみやげは、アニカンのリリパ号外と、リリパ用にアレンジされた3曲入りのサントラ。演奏面で何か物足りない部分のあったなのはサウンドだったが、今回は「楽器の色気」を引き出すアレンジを加えてより魅力を増したように思える。やればできる子やん!やはりフルオーケストラで演奏会用のコンサートホールで聴いてみたいなぁ…その夢嘘企画はGM研通信vol.6にて。

入場後は座席にはつかずに一直線に物販コーナーへ。長蛇の列だったがお目当てのパンフは部数制限もなく問題なく頼まれ分もゲット。ハルヒのイベントパンフは正直言ってデザインで誤魔化した感のあるガッカリな内容だったが、なのはのパンフは値段以上に価値がある内容だった。人物関係図、歴史年表、無印とA'sの各話解説、5Pにわたる声優対談…やりすぎと思えるくらい濃くて豪華。一般販売しないのは勿体無いと思うのだが…そういえば、とらハにもサウンドステージがあったんですね。完売してましたけど…

某作家さんも座席で合流。35列目ということで、やはりステージからは遠い遠い。なんとか人がいるのが視認できる程度であり、もっぱら巨大モニターのカメラ映像を中心に楽しむしかない状態。メイン・サブx2・サブサブx2の5台体制で、52列まであるこのイベント…実数でなんと7000人が参加する巨大イベントであることがアナウンスされました。7000席が数分で完売って…恐ろしいアニメだな…7列目というアリーナ席とも言える好ポジションを引き当てたはざまさんの強運ぶりに密かにちょっびりと嫉妬。

で、そんなこんなで開演!本日の出演者は、田村ゆかり(なのは)、水樹奈々(フェイト)、植田佳奈(はやて)、清水香里(シグナム)、真田アサミ(ヴィータ)、柚木涼香(シャマル)、斎藤千和(スバル)、中原麻衣(ティア)、井上麻里奈(エリオ)、高橋美佳子(キャロ)、以上の10名。ヒロイン3人衆+ヴォルケンズ(ザフィーラ除く)+新キャラ4名という豪華な顔ぶれ。声優にはあまり詳しくない私でもわかるくらい、売れっ子の声優さんたちのスケジュールを調整するだけでも一苦労でしょうね。

そして、残念ながら参加できなかった方からビデオレターが。なんとレイジングハート役のドナ・バーグさん!(オーストラリアで仕事中) やたらとハイテンショインなそのわけは、「魔法少女っていうからには、ジャパンのちびっこ達に大人気なんでしょ?じゃあ、ちびっこ達の元気に負けないように私も頑張るね!」…という微妙な誤解によるものだったらしい。スミマセン、大きなちびっこばかりで…

まずは恒例企画となっている、トータライザーを使ったアンケートから。メモを取っていたわけではないので、覚えている範囲で記憶にあやふやな点もありますがご容赦下さい。第1問「第3期に参加できて嬉しい?」→9名。いきなり誰かが笑いに走った模様。第2問「ぶっちゃけ、19歳は少女とは言えないと思う」→10名。なんと全会一致で非少女認定。空気読みすぎです…第3問「からみづらい声優さんがいる」→1名。少なくともここに居る人以外が対象…らしい。第4問「今一番力を入れている仕事はなのはだ」→2名。司会さんも微妙な表情。いや皆さん売れっ子だし…ね。第5問「もし第4期があったら是非参加したい」→9名。またもや1名ネタに走った模様。でも、ぼちぼち死んでる人もいるかも?第6問「もしまたステージイベントがあったら参加したい」→3名。ならば第7問「ギャラが倍になったら参加したい」→8名。金か!金なのか!

続いて、これまた恒例のステージイベントコーナー。なのはさんチームとフェイトさんチームに別れての団体戦ということだが、くじ引きとは言えあまりにもキレイに別れたチーム分けに一抹の出来レースを感じたりもしたが、無粋なのでツッコミはなしということで。田村・植田・斎藤・中原・高橋という全員アイムエンタープライズ(声優事務所)と、水樹・清水・真田・柚木・井上というその他チーム。何気にヴォルケンズが揃っていたりもする。台本通りであっても最高の分け方だろう。

ゲームは「仲良し度チェック」「お絵かき伝言ゲーム対決」「ボーリング対決」「シャッフルアフレコ対決」の4つ。アフレコ以外は他の人があんまりレポートしそうにないので私がフォローしておきましょう。「仲良し度チェック」はお題に対して何人が同じ答えを書くかで勝負するもの。さすがに同じ事務所ということもあり田村チームが圧勝。「お絵かき伝言ゲーム対決」は、お題を絵にして伝言して行く対決。お題は「リインフォースII」「ディバインバスターを撃つなのは」の2つ。水樹「画伯」の珍スケッチにより第1問は田村チームの勝利…かと思ったら、アンカーの高橋さんが性別すら変えてしまったのに対して、柚姉の「ただ単に上手く描きたいから描いたラムちゃん」でなんとか性別は同じ、といことで水樹チーム勝利。第2問は、水樹画伯の「前回さんざんバカにされたから、アニメをしっかり予習してきた」の言葉どおり、まさかのまともな絵が!一方、田村チームは高橋さんの「ドラえもん」変換でもう何が何だか…面白すぎ。「ボーリング対決」はWiiスポーツを使ったもので、特に見所もなく割愛。

最も盛り上がった「シャッフルアフレコ対決」はネタと笑いの応酬に。第1問はA's1話でフェイトがなのはの救援に駆けつけた場面。最初こそ真面目に台詞どおりに喋っていた田村チームだったが、「…友達だ」の下りでアンカーのゆかりんの「ばーーーーー」で一気にネタモードに突入。それに対抗して水樹さんチームは全部ネタ。ヴィータ「オラぁ金返さんかい!」、ユーノ「ごめん、なのは、お金貸してくれる?」、ヴィータ「てめぇ何者だ!」、フェイト「…NHKだ」で大爆笑。

第2問はヴィータの「和平の使者は槍を持たない」の下り。4名しか絡まないシーンなので、一人ずつ役なしのお休みが出てしまうのだが、水樹チームは水樹奈々がお休みを引き当ててブーイング。あれ?このクジはガチなのか?と一瞬思ったが、水樹チームの下ネタ(おもらし)アフレコで疑問解消。さすがにイメージ的にアレでナニですからな…リベンジに燃える田村チームは、禁断のガンダムネタ「ジークジオン!」を展開。7000人の観客を扇動してのジークジオンコールは壮絶。えーっと、何のイベントだったっけ?罰ゲームの風船が思いのほかしょぼかったのはご愛嬌。

ここでステージイベントの部は終了して、どこよりも早くStrikerS第1話を完全ノーカット放映!東京では4/6深夜の放送まで悶々と待たねばならんのか!と思っていた矢先だったので、これは非常にありがたい!内容面はまだ伏せておきますが、とりあえず私の予想は外れでした。いきなりスバルとティアの新コンビによるバトル全開です。熱く元気な若者を見守る先輩たちというスタンスで当分進行する模様。拳で語るスバルはますます魔法少女という名称にそぐわないかもしれないが、それはもう基本だから気にしない。キャロとエリオは2話でちょっとだけ出てくるらしい。本格的に全員が揃うまで3話くらい使うみたいですね。OPはひたすらカッコ良く。EDはゆかりんらしからぬカッコイイ曲。こんな曲も歌えるんだと目から鱗。とにもかくにも第3期も「なのは」は「なのは」ということでひと安心です。

そして、締めはライブステージ。植田さんがしっとりと「Snow Rain」を歌い上げれば、水樹さんが熱く激しく「innocent starter」「ETERNAL BLAZE」を、そして新曲の「SECRET AMBITION」を歌い上げる。生歌は初めて聴いたが、演歌のコブシ廻しに通じる粘りのある語尾と謡い回し…これは人気が出るのも頷けるというものです。最後は田村さんが可愛く「Spiritual Garden」新曲「星空のSpica」、そして「Little Wish〜lyrical step〜」を歌い上げる。声優個人に対する追っかけやファンによる独特の盛り上がりっぷりは、私にとってはアウェーそのものでしたが、なるほど、彼らが熱を上げるのも分かる気がする。主催側が用意したわけでもないので、ペンライントだけでも1000人近く、ピンクのハッピ装着者も50名以上いましたから…


そんなこんなで、あっという間の3時間、大満足のイベントでした。ライブイベントとしては音響面で問題が多々あったが、これはビッグサイトの構造上の問題なので仕方がない。とはいえ7000人も入れるコンサートホールとなると、それこそ武道館クラスになってしまい会場代が苦しい。今回のメインはステージイベントの方なので、このクオリティでもOKでしょう。ただひとつ、スクリーンはもう少し高い所に配置してくれないと、後方の席からは前の人が邪魔になって見づらいんですが…次回は東京ドーム?


さて、2時間もかけて日記を長々と書きましたが、結論としては第3期からでもいいから「なのは」を始めてみて欲しい、とオススメしたくなるほど今後に期待が持てる作品になる、という「予感」ではなく「確信」が得られたイベントだったということです。これから2クール!夏コミまでまたなのは同人にも熱い季節がやって来そうですね。

さぁ、来週は神戸遠征だ。