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 2005/01/31 (月)  「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」

あっという間に1月も終わりでござるなぁ…風邪で1週間近く記憶がなかったとはいえ、いつにも増して時の流れを早く感じたような気がします。そんな無常なる日々だからこそ、毎日の更新を積み重ねることで過ぎ去った時間が無駄ではなかったことを確認する必要があるのだと思います。

そんなわけで、久しぶりに「同人誌サークルチェックリスト」を更新しました。合計冊数4771冊…もう誰もこのお馬鹿さんを止められないみたいですね。春のCレヴォを迎えるころには、5000冊の大台突破をお伝えできるかと…今回は冬コミをはさんで新規にリストに加わったサークルの追加がメインだったので、格付けの改変はほとんど手をつけていませんが、実はこのリストの格付けが最近同人誌作家さんの間で密かなステータス(?)になっているみたいです。意外な所でGM研をご存知の作家さんから声をかけていただくことがあり、なんとも恐縮でござる…でも、だからと言って手心を加えるようなことはしないので、ご安心ください。あの評価はあくまで私個人の主観ですが、5000冊近く読み込んだ主観というものが自然と客観性と説得力を持つようになっているのも、また事実だと思います。良い物を良いと言うために、相対的な評価が必要なこともあるのですから…

 

 2005/01/30 (日)  「休日らしい休日」

本日は、カレイドスターのオンリー即売会「ステージのすごい天使たち」に(一瞬だけ)参加していました。カレイドスターについてはアニメそのものを観たことがないのですが、参加サークルリストを眺めていたらいくつか馴染みのサークルさんが参加していたので、浅草橋の東商センターまで足を運んでみることにしました。人形の久月など古式ゆかしいビル街のフツーのビルに、それらしきスタッフを発見。行列は建物裏の隅田川の防波堤沿いに誘導され一般道からは完全に隔離。モノがモノだけに、参加者がどれほど集まるか疑問だったが、会場前には優に100人を超える一般参加者に膨れ上がっていました。私は会場後3つのサークルを回っただけで、ものの5分しかいなかったので詳しいイベントレポートはできませんけど…オンリーイベントとしてはそれなりに良くやっている方だと言えるのでは?

その帰り道に秋葉原に立ち寄り、アニメイトで「tiaraway」の1stアルバム「TWO:LEAF」を購入。tiarawayと言っても何のことやら分からない方も多いでしょうけど、声優の千葉紗子と南里侑香のユニット名です。南里侑香と言えば、「暁の車」を歌ったYUUKAとしても歌唱力を高く評価されているし、「雲のむこう、約束の場所」のヒロイン佐由理の声優を務めた人です。音楽プロデューサーはKID系サウンドでお馴染みの志倉千代丸。これで期待しないわけには行きません。さて、その出来は…素晴らしい!志倉千代丸提供の楽曲の完成度に負けないツインボーカルの芯の強さ。フレーズを上手く歌うことよりも底に込められた意味を歌い上げている。久々に「本物」の歌唱力を持ったユニットが出てきたな!という感じです。声優ボーカル好きなら是非聴いておいて欲しい1枚です!

 

 2005/01/29 (土)  「復帰」

月曜から日記が止まったままになっていましたが、これはインフルエンザで半生半死の状態が続いていたからです。仕事を続けながらでは治るものも治るわけもなく、帰宅後はメールチェックだけで倒れるように寝る日々の繰り返し…終いには、佳境を迎えた仕事の書類作りのため病床をおして完全徹夜して更に症状は悪化。見るに見かねた上司から、「今すぐ近くの病院に行って薬を出してもらえ!」と言われて、スーツ姿で点滴される始末…保険証を持ち合わせていなかたので、10割負担で「7800円」。これは痛い!(翌日、保険証を持っていったら7割返ってきましたけど)。でも、さすがは個人用に処方された薬だけあって、市販のものとは比べ物にならない効果がありました。服用を続けながらなんとか金曜日を乗り切って、土曜日の今日ようやくまともに日常活動ができることころまで回復しました。読者の皆様にはご心配をおかけしてしまいましたが、本日より通常営業の再開です!さっそく、To Heart2のレビューもアップしましたし、名言集の方もテキストデータに変換できるツール(ちょっとアレなツールなので、場所は自分で探して下さいね)のおかげで快調に進んでいます。あとは、各方面に根回しが必要な企画についても動き出さなくては…ああ!忙しい!でも、こうして忙しくしていられるのも健康あってのものだねですから。来年こそは個人的にでもインフルエンザの予防接種を受けておくことにしましょうかねぇ…

 

 2005/01/23 (日)  「サンシャインクリエイション26」

本日は、池袋で開催された同人誌即売会「サンシャインクリエイション26」に一般参加してきました。仕事で行けなかった冬コミを挟んでいたとはいえ、11/23の「コスチュームカフェ13号店」以来、実に2ヵ月ぶりに触れる現場の空気に、おのずと心は躍っていたのですが…関東地方はこの日だけピンポイントの寒波に見舞われ、最高気温は5℃以下!雪と雨こそ降らなかったものの、8時現着で3時間、恒例のサンシャインおろしに乗った冷風にさらされて、ジーパンの下にモモヒキを仕込み、セーターを一枚多く着込んだものの、一般参加者の身体は芯まで冷え切っていました。しかし、開場後には一転して人込みと熱気で汗を拭うほどの暑さに…戦友の皆様、どうぞ風邪など召されませんよう、イベント後のアフターケアには十分お気をつけ下さい。

かくいう私は、この日は端から風邪気味で鼻水が止まらず、マスク姿で参戦したのですが、あまりの暑さと人込みでマスクをつけたままだと呼吸困難になりかねない状態に。しかも、冷え切った体をいきなり動かしたためか、左足の足首の筋に激痛が走りました。まだイベントが始まったばかりで、人波を掻き分けて突き進んでいる途中だったので、立ち止まることもできやしない。それに、宝の山を目の前にしてむざむざ撤退などできぬ!まるで、「げんしけん」の斑目状態(^^; どうやらアキレス腱が逝ってもうたわけでなく、アキレスの筋が伸びているだけらしい。身体が温まってくると痛みも引いていきました。しかいも、暑くて大量の汗をかいたのが良かったのか、風邪の方もケロリと直ってしまいましたし…我ながら恐ろしい物欲パワーでござるなぁ…

さて、前振りはこのくらいにして、即売会のレポートをば。今回のサンクリは冬コミ直後ということもあって、新刊はコピー本が圧倒的多数でしたが、私のように冬コミに行けなかった境遇の方々にとっては、冬コミ新刊の再販を入手する絶好の機会でもあるわけです。コピー本特有の突発的行列でいくつか混乱を来たした場所もあったようですが、私はいかなる大手も限定コピー本もどこ吹く風。寒風に3時間さらされてまでして開幕攻撃をかけるのは、すべては敬愛する作家さんへのスケブアタックのためです。スケブについては何度も取り上げてきましたが、今回は超上級編の更に上を行く「極め編」をご紹介しましょう。

スケブ道:極め編
スケブ最高の極意…それは、「作家さんも楽しんで描けるようなリクエストをする」ことです。読者の好みだけ押し付けたり、描き慣れていないキャラをリクエストするのは、あまり褒められたものではありません。スケブを引き受けて下さるほどの寛大な作家さんは、読者の身勝手なリクエストに対して「それは無理」とは絶対に言いませんが、やはり、本意ではない依頼で本意ではない出来の絵になってしまうのは、気持ちのいいものではないと思います。作家さん自身の買い物や売り子として読者と直接触れ合える、そんな貴重な時間を費やして描いていただくものなのだから、お願いする方もそれ相応の礼節を持って、スケブという行為を即売会特有のコミュニケーションとして認識していただきたいものです。では、本日の私の実例を元にして、その手並みを分析してみることにしましょう。

夏師様鉄棒少年
新刊もコピー本もない場合で、なおかつ売り子さんの数が足りている…それがスケブ成功率を上げる一般的な条件なのですが、そんな機会は年に何回もあるわけではありません。その好機を逃さないためなら、いかなる大手も長時間寒風にさらされるのも厭いませぬ。リクエストは「マリみての蔦子さん」(一応私は代表作だと思っているので…)。「閉会間際になりますけど大丈夫ですか?」と夏師さんはおっしゃっていましたが、その言葉通り、閉会5分前までかけて、なんとも夏師さんらしい色使いと大胆な構成(余白の使い方)に仕上げてくださいました。冬コミで夏師さんにメール取り置きしてもらって友人に買ってもらった、かつてのセンチ本の感想についてチラホラお話もさせていただきました。マリみてからファンになった読者が多いから、総集編でセンチ本を読みたいという需要もそれなりにあると思うのですが…4/3のセンチオンリーイベントあたりでどうですか?(閉会間際で憔悴しきっていて、気の利いた受け答えもできなくて申し訳なかたです…)

空歩様アメチャン
冬のGM研の新刊に掲載させていただいた「Fate if」の御礼と挨拶を兼ねてスケブをお願いしてみようかな…と思っていたのですが、なんとかスケブはお願いできたものの、慌しく動き回っているうちに、ゆっくりお話するタイミングを逸してしまいました。申し訳ない…リクエストは「Fateの凛」でした。やっぱり代表作ですからね。アメチャンの空歩さんが描く凛の特徴は、スケブでも何ら損なわれることはありません。限られた彩色パターンでありながら、陰影と余白だけで透明感のある主線を再現してしまう技術力は一朝一夕で身に付くものではありまん。空歩さんがいかにそのキャラクターを好きであるかの現われだと言えるでしょう。

ゆ〜のす様ゆ〜のす通信
基本的に、その日スケブを頼めるかどうかは、作家さんに直接聞かなくては分かりません。ということは、作家さんの顔を知っていないと頼みようがないわけですが、ゆ〜のすさんの場合は、トレードマークの後ろ向きに被った阪神帽で一目瞭然です。イベント直前の日記に「明日は黒い人もブースにいますよ!みんなサインもらっとけ!( ゚Д゚)」とあったので、バカ正直に「黒い人でお願いします」とリクエストさせていただきました。これが大受け!「できれば、黒い人のサインもお願いします」と畳み掛けてみました。他にも依頼があったのか、大人気の黒い人(笑)。webサイトによく掲載されている黒い人は、アナーキーでエロいイメージです通っていますが、スケブで描かれたのは珍しくシリアスモードな黒い人。真横の構図でグラサンと凛々しい目がカッコ良すぎです兄貴!…あ、でも、この絵を部屋に飾っていると、あらぬ趣味の方だと誤解を招くかも。

カゲロウ様花楠
今やシャーリー本の第一人者と言えなくもないカゲロウさんは、「スケブ職人」としてもディープなマニアには知られています。「コスチュームカフェ13号店」での勇姿(11/23の日記参照)が記憶に新しい。私も以前、まずは代表作からということでシャーリーのスケブをお願いしてことがあったのですが、今回は2度目ということで目先を変えて、こんなリクエストをしてみました。「あとがきのウサギ風の自画像でお願いします。」…美しさや繊細さが求められることが大多数のスケブにおいて、こんなリクエストをする人はまず居ないでしょう(笑)カゲロウさんも「あんなのでいいんですか?」と聞き返してくるほどでしたが、私は「あれがいいんです」と大真面目にご依頼させていただきました。このキャラ(正式名称は「メガネウサギ」)のスケブ依頼は初めてということで、カゲロウさんにはとても喜んでもらえて、ノリノリでメガネウサギを1枚に5体も描いて下さいました。どこから聞いたのかこのGM研webサイトの存在も知ってらしたようで、妙に会話が弾んでしまいました。また機会があればその時はよろしくお願いいたします。

総括すると、「ネタに走れ!」と言っているわけではないけど、「作家さんのツボを押さえたリクエスト」をすることによって、そこから一歩進んだ交流が生まれることもある。話の種になる。そしてなにより、自分自身を作家さんに印象付けることができるわけです。スケブを依頼するのにはそれなりの度胸が必要だし、忙しそうなら進んで身を引くくらいの謙虚さも必要です。侘び寂びに近い境地なのかも。

結局、この日の戦利品は61冊でした。途中、財布からクレジットカードが紛失したと勘違いして焦燥にかられたことも(本の間に挟まっていた)、財布も預金も資金が尽きてしまことも(ファミリーマートでVISAキャッシングで乗り切った)、冥府魔道を往く者のネタとしてはおいしいが、ますます人間離れしていくような気もします…(めぼしい作品については、後日ぼちぼち紹介していきます)

 

 2005/01/22 (土)  「To Heart2攻略日記(草壁優季)」

いよいよ最終攻略を迎えたTo Heart2。最後の攻略対象は、隠しキャラの「草壁優季」です。攻略チャートに項目が載っていたのでその存在自体は攻略開始当初から知っていたし、2名以上クリアしていれば攻略できることも知っていたのですが…隠しキャラで最後を締めるのが、作り手への仁義というものだし、明らかに盛り上がりそうにないシナリオ(花梨)の保険(口直し)として残しておいた方がいいと判断しました。では、優季シナリオについては下記のネタバレ部分にて。

草壁優季 シナリオ:C? キャラ:C?
To Heart2のルート設計がまったくなっていないのは、もう何度となく書いていますが、そこに更に強引に捻じ込んだのがこの隠しシナリオです。幽霊?タイムスリップ?人間じゃない?その疑問を些細なものに感じさせてしまう潜在的な魅力が優季にはあったと思う。しかし、過去と結び付けて奇跡ボーンで身代わりになって再会して綺麗に終わらせたラストの展開が…残念でならない。素材がいいだけに、勿体無さもひとしおです。敢えて謎の種明かしをしなかったことには賛同するが、肝心の優季の内面の葛藤を連想させる要素があまりにも少ないのはいただけない。夢とも現実とも付かない自分の存在が、主人公が交通事故死してしまう未来へ運命を導いてしまうのに、それでも主人公が自分に会いに来てくれることを願ってしまう。主人公に自分のことを思い出して欲しいけど、思い出してしまったら自分が存在できなくなる…この夢が終わった時、主人公とともに過ごしたこの夢のような日々が忘れ去られてしまうのではないかという恐れ…そういう心情を、優季の落書き帳に綴られた童話と上手く絡めていくことができていれば、あの別離の瞬間に激しく心を揺さぶられたことだろうし、奇跡が起きてくれることを心から願っただろうし、その後の再会を理屈ぬきで祝福できたことだろう…と考えてしまうのは遊び手の贅沢というものだろうか?(シナリオ途中に挿入歌を入れる時間があるくらいなら、もっとシナリオと演出の完成度を上げるべきだったのではないか?)勿体無いお化けがでてきそうだ…

ルート設計がてんでなってないとか、細かい演出に物足りなさを感じたりだとか、キャラの作りこみに落差がありすぎるとか、不満点は多々ありましたが、なんだかんだで結構楽しめた作品だったと思いますよ。私は普段ゲームに点数をつけることはしませんが、もし100点満点で採点するなら88点くらいつけてもいいんじゃないでしょうか?10年近い昔と同じピュアな感覚で、照れくさい恋愛像を描いてみせたこの作品は、昨今のギャルゲーが見失ってしまった「自己投影とキャラ萌えの本質とは何か?」を問い直す契機になりうる作品なのかも知れませんね。正式レビューは次の週末あたりには公開したいと思います。

 

 2005/01/21 (金)  「・・・」

AIRの劇場版は2/5から公開かぁ…先の楽しいことを考えないと精神が持ちませぬ…ZZZ

 

 2005/01/20 (木)  「部下持ちって大変ですね」

再就職から半年目にして、早くも部下持ちの身の上となりました。平取りであることには変わりはないのですが、実質的な業務では指揮官としての役割を求められることになります。2月中旬には更に1名が部下につき、社員とアルバイトを含めて5名以上を管理統率する立場に…今後半年間続く、極限の修羅場を乗り切るために私に課せられた責任はとてつもなく重い。日記を毎日書く時間も気力もなるほど憔悴して帰宅することも多くなるだろう。しかし、これは私が望んで始めた戦争であり、この戦場を勝ち抜くことが同人誌文化の未来を決するという自負がある限り、道半ばで倒れるわけにはいかない! 具体的には何も書けませんが、時々日記で弱音をこぼすくらいは勘弁してあげて下さいませ…

 

 2005/01/19 (水)  「To Heart2攻略日記(笹森花梨)」

本日のTo Heart2日記(笹森花梨編)は、全面的にネタバレ非表示とさせていただきます。何かと当たり障りがありそうなので…

※下記の不自然な空白部分には、重大ななネタバレが含まれています。ゲームの楽しみを致命的に損なう恐れがありますので、ゲームをすでに終えた方、もしくはネ タバレが全く気にならなくて購入の参考意見にしたいという方のみ、選択反転させてお読み下さい。この注意書きに反して閲覧した場合の不利益に対して、GM研は一切の責任を負いませんので、あしからず。

笹森花梨 シナリオ:C キャラ:C
…これは本当に同じゲームなのだろうか?と疑いたくなるほど、他のヒロインのシナリオに対して落差のある低すぎるクオリティに、ただひたすら戸惑うばかりでした。To Heart2のルート設計がゲームとして完全に破綻していることは今更言及するまでもないが、それでも私がこのゲームに牽引されて遊び続けてきたのは、ひとえにキャラクターに魅力があったからであり、キャラクターを演出することにかけては高いアベレージを出していたからだと思う。つまり、シナリオ単体のテーマとしてどう評価するとかではなく、キャラクターあってのテーマでありシナリオだったわけです。しかし、笹森花梨のシナリオに限って言えば、何もかもが不足していたと言わざるを得ません。キャラクターを個性的足らしめる条件付けを行い、緩急をつけて印象のギャップ効果を生み、一歩前に踏み込むことへの恐れと決断をユーザー自身のものと感じさせるその場面に至るまでを自然に演出する…そういう要素のすべてが足りなかったように思います。どんなに素材が良くても、規定打席に到達しなければ公式記録としては何の信憑性もないのと同じです。笹森花梨というキャラクターに対して、私には思ところは何もありません。どちらかと言えば苦手なタイプですが、良かれ悪かれ、4時間ほどかけてシナリオを1本つきあってみた結果、好きでも嫌いでもないというのでは、何のためのギャルゲーなのか?と問いたくなるというものです。でも、事実、この花梨シナリオにはそのどちらにも転ぶだけのパワーがなかったわけです。あまりにも高鳴らない胸とあいまって、オート文字送りモードで居眠りをしてしまったくらいですから… このようなクオリティの低いシナリオが混ざってしまうことが、製作側にとって許容されてしまったこと、そして、この程度のクオリティがまかり通って問題視されていない信者だけの評価がすべてだと認識されてしまう世界…トータルクオリティが高い作品であるだけに、それだけが、ただただ残念である。

 

 2005/01/18 (火)  「To Heart2キャラ人気傾向の分析」

攻略サイトなどに掲載されている人気投票の分析などしてみました。とりあえず2つほどサンプルデータを分析してみましたが、どちらも時限式の投票回数制限をかけてある投票形式で組織票の介入が少なく、投票累計の分母がある程度大きくてデータとしての信頼度が高いものをチョイスしてみました。

1位 小牧愛佳
2位 向坂環
3位 柚原このみ
4位 十波由真
5位 小牧郁乃
6位 ルーシー・マリア・ミソラ
7位 姫百合珊瑚
8位 草壁優季
9位 イルファ
10位 姫百合瑠璃

1位 小牧愛佳
2位 柚原このみ
3位 向坂環
4位 十波由真
5位 イルファ
6位 ルーシー マリア ミソラ
7位 小牧郁乃
8位 ミルファ(クマ吉)
9位 姫百合珊瑚
10位 笹森花梨

その結果、このみ、タマ姉、この正統派ヒロイン二大巨頭を抑えて、小牧愛佳が大人気を獲得していることが分かりました。私が惚れ込むのも無理はない。あのシナリオの出来に共感したユーザーがいかに多いのか裏付けられたと言えるでしょう。また、新メイドロボのイルファは一部のマニアの間ではメインヒロインを食ってしまうほどの人気者になっているようです。捻くれ者の郁乃や、1カットすらビジュアルのなかったクマ吉がランクインしているのは、こういう人気投票にはありがちなことなのですが…票が2つに割れてしまう姫百合姉妹のランクが低くなってしまうのは致し方ないことだろうが、それにも負けてしまう花梨の存在感のなさって一体…

 

 2005/01/17 (月)  「To Heart2攻略日記(姫百合珊瑚・瑠璃)」

昨日の代休を有効に使って、ひたすらTo Heart2の攻略を進める。久々に10時間もゲームをやってしまいましたが、それほど苦に感じないのはゲームの出来が良いということなのかもしれませんね。(ギャルゲーとして面白いのか、キャラクターが良いだけなのか、その辺の総合的な判断はまだ下せる状態ではありませんが…)。6番目の攻略は、双子の姉妹:姫百合珊瑚・瑠璃です。攻略チャートを見た時点で、姉妹それぞれへの分岐ルートが存在しないことに一抹の不安を感じていたのですが…その予感は的中してしまいました。詳しくは下記のネタバレ部分にて。

※下記の不自然な空白部分には、重大ななネタバレが含まれています。ゲームの楽しみを致命的に損なう恐れがありますので、ゲームをすでに終えた方、もしくはネ タバレが全く気にならなくて購入の参考意見にしたいという方のみ、選択反転させてお読み下さい。この注意書きに反して閲覧した場合の不利益に対して、GM研は一切の責任を負いませんので、あしからず。

姫百合珊瑚・瑠璃 シナリオ:C(B+) キャラ:B、 イルファ:AA
キャラクター的には、子供っぽい高音で関西弁のイントネーションが特徴的でもあり、それが同時にネックにもなってしまうかなぁ…という気がします。珊瑚ちゃん「つまらん」という口癖も、瑠璃ちゃんの「アホー!」という口癖も、短い単語としては面白いしインパクトがあるのですが、言い合いになった場面での長台詞になると、それが足枷にも感じてしまいました。私がこのシナリオの評価C(B+)と採点したのは、このシナリオの評価は、物の見方によって大きく変わってくると思います。このシナリオの結末を許しがたいものに感じる人もいるかもしれません。ただでさえ、このシナリオが描くテーマが「大切な人がただ一人いればいいと思ってしまう盲目的欲求と、他者を思いやりすぎるあまり自分の価値を無に感じてしまう、相互依存関係の限界と衝突」であるがゆえに、堂々巡りのままギクシャクしていく展開に歯がゆい思いをしてしまいましたし、その苛立ちによって泣き所を逸してしまった感もあります…でも、個人的にはこういう「甘さ」の部分がゲームにはあってもいいんじゃないか?とも思います。ギャルゲーの恋愛は一種のファンタジーです。ご都合主義と言われようと優柔不断であろうと、そこに求められる価値というものは「自己投影したキャラクターの幸せを祝福できること」にあるのだと思う。そして、To Heartの描く恋愛のテーマは、恋愛の「恋」であり、それも「恋の始まり」なのであり、テーマの結末として描かれるのは「これから共に歩む未来に一歩足を踏み出すこと」なのです。私はこのシナリオの演出が正直言って好きではないけど、テーマとしては支持したいと思う。なんとも矛盾しているかも知れませんが、その点を含めて正式レビューでは考察してみたいと思います。
個人的には、このシナリオの最大の見せ場は、来栖川エレクトロニクスのアンドロイドシリーズ最新作「HMX-17a:イルファ」だと思います。いや、マジで、前作 の「セリオ」級の強烈な存在感がありました。従来とはまったく異なるアプローチで構築された理論に基づく学習ロジック「大根、インゲン、アキテンジャー(命名:長瀬主任)」を搭載し、自らの感情に従って思考して工夫して学習して、ロボット三原則にさえ縛られない「本物の心」を持つ。でもそれは、人間のように記憶を忘却できない分、その傷痕は永久に消えない残酷さでもある。壊れるしか自分を保てない…涙を流す機能こそ実装されていないが、彼女の心は人間と何ら変わらない。哀しいすれ違いを乗り越えて、イルファが瑠璃への告白を経て迎えたハッピーエンドで、「瑠璃様は私のモノですが、旦那様にするなら(主人公)様ですね。愛と本能のあいだで揺れ動くいけないメイドロボです〜」とおどけて見せたラストシーンで、脳天を撃ち抜けれてしまいました。イルファの同人誌を読みたい…(もちろん非エロで)できればビジュアル未登場のミルファとシルファも出してくれると尚嬉しいです。原作ネタを提供してもいいので、誰か描いてくれへんかなぁ…

 

 2005/01/16 (日)  「To Heart2攻略日記(るーこ・きれいなそら)」

本日はのっぴきならない会社の事情により、急遽振り替え出勤と相成りましたが、明日月曜日が代休のため、夜はちゃっかりとTo Heart2の攻略を進めることに。5番目の攻略キャラは「るーこ・きれいなそら」。はて?そんな名前のキャラは公式設定には載ってないとな?いや、確かにこのゲームには攻略可能な隠しキャラは居ますが、「るーこ」は隠しキャラでもなんでもなく、「ルーシー・マリア・ミソラ」のことです。でも、この名前がゲーム中で使われるのはエピローグでの1回きりなので、私は敢えて「るーこ・きれいなそら」と呼び続けることにします。では、さっそくネタバレ考察に行ってみましょう。

※下記の不自然な空白部分には、重大ななネタバレが含まれています。ゲームの楽しみを致命的に損なう恐れがありますので、ゲームをすでに終えた方、もしくはネタバレが全く気にならなくて購入の参考意見にしたいという方のみ、選択反転させてお読み下さい。この注意書きに反して閲覧した場合の不利益に対して、GM研は一切の責任を負いませんので、あしからず。

るーこ・きれいなそら シナリオ:B− キャラ:B+
シナリオ開始当初は、「電波さんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!」で色物だとばかり思っていましたが、実はこれ本物の宇宙人さんモノだったわけで…前作にはメイドロボや魔法使いがいたくらいだから、今更リアル宇宙人が出演したところで驚愕には値しないでしょうけど、てっきり今作のテーマは「普通」にこだわっているのかな?と思い始めていた矢先だったので、わりとカウンターパンチだったかも。あまりにも微笑ましい未知との遭遇。ほとんど「るー」と「うー」だけなのに、いつの間にか相手の気持ちが分かるようになってしまう不思議。世界の確率事象そのものを揺り動かす「るー」の力を目の当たりにしてもなお、信じられない…いや、信じたくなかった。罪を犯してまでして、正しいと信じて使った4回目の力を否定してしまったら、少女のささやかな幸福さえ喜べなくなってしまうから。るーとしての誇りをすべて失ってしまうから。主人公に3回力を使ったことを重荷に感じて欲しくないから…帰れない、帰りたくない。帰らせてやりたい、帰らせたくない。うーとしてこの星で生きて行くことを受け入れようとしているるーこ。そんなるーこを星に帰してやりたくて空に願いを送り続ける主人公。その行動は本心と正反対のものだとしても…この願いが叶うとき、二人は45光年を隔てて永遠の別れを迎えるのだとしても… 「信じるということ」の本質の間で揺れるこのシナリオのテーマは、とても素晴らしいものだったと思う。しかし、それゆえに、最大の効果を発揮できなかったようにも感じてしまうのです。るーことの別離のシーンで、涙もろい私は泣けなかった。すべてを受け入れて強くなれたから泣かなかったんじゃない。泣けなかったんだ。バケツの水は満タンだった。でも、最期に魂を揺り動かす何かが足りなかった。それが何なのかは、現時点では私にも上手く説明できそうにありません。でも、これだけは確かに言えることは…あんな中途半端なネタ明かしのエピローグは許されない!ってことです。(もしかして、これって「マルチ」のEDと同じパターンを狙った…のかな?)

 

 2005/01/15 (土)  「To Heart2攻略日記(十波由真)」

休日を利用して、To Heart2の攻略をガシガシ進行。なんだかんだと言いながら、普通に楽しめているゲームだと思いますよ。現時点でゲームに点数をつけるとすれば、92点くらいでしょうか? 昨日の日記のように、「もっとここをこうした方が良かったのに…」と更なる高みを求めてしまうのは、それは批判するための駄目出しじゃなくて、その素材が良いからこそ・その作品を愛すればこそ言えることなのだと思います。私には画力がないので「if」を形にすることはできませんが、世の多くの同人誌作家さんたちが創作意欲を掻き立てられるに十分なパワーを持った作品だと思うので、よいオマージュ作品が生まれることを期待して待つことにしましょう。

※下記の不自然な空白部分には、重大ななネタバレが含まれています。ゲームの楽しみを致命的に損なう恐れがありますので、ゲームをすでに終えた方、もしくはネタバレが全く気にならなくて購入の参考意見にしたいという方のみ、選択反転させてお読み下さい。この注意書きに反して閲覧した場合の不利益に対して、GM研は一切の責任を負いませんので、あしからず。

十波由真 シナリオ:B+ キャラ:B+
愛佳の友人という繋がりもあったので、ごく自然に4番目の攻略対象には由真になったのですが…始まりは腹立だしいだけの相手だった。でも、そんな本音で言い合いえる相手なんて今までいなかった。アイツの前でだけは、周囲の期待に応えるために自分を演じなくてもいい。ホントの自分になれるから…何かにつけて主人公に挑みかかってきて、意地っ張りで上からの物言いは、せめてもの照れ隠しだった。もし勝負に勝てたら、なけなしの勇気を振り絞って自分から告白しようとしていたのに、ほんの僅かなボタン掛け違いで台無しになってしまって…あんな辛くて苦しい想いはもうしたくない。だから他人を演じることで、主人公に初対面のように振る舞うことで、徹底的に避けて逃げて忘れようとした。それでも心のどこかでは主人公を待ち続けているのに、素直にはなれなくて…
そういう恋愛構造のシナリオは個人的には好みなのですが、これまでの3人がシナリオでもキャラクターでも傑出した存在であったがゆえに、多少の物足りなさを感じてしまいました。最初にMTBで追突して出会った時に、眼鏡が吹っ飛んでしまっただけで、実は眼鏡っ娘でした!とか、「十波」の姓は偽名で本当の苗字は「長瀬」で来栖川家に仕える一族であるとか、更に細かいところでは、呪いの藁人形を学校のOB(来栖川芹香)からもらったとか…続編として設定的にはすごく重要なキャラクターだと思います。しかし、その背景の特性が足枷になってしまったようにも感じました。ギャルゲーにおける設定というものは、シナリオともキャラクターとも不可分の存在であり、そしてそれらは演出とも不可分の存在なのです。そのすべてのピークが足並みを足並みを揃えなければならないし、そのルートにおける他者の干渉をどう扱うかも問題となる。由真シナリオに愛佳がアシスト役として活躍したことは、愛佳ファンにとっては喜ばしい。しかし、他者とのシナリオ上の繋がりが希薄なスタンスを取ってきたこの作品全体のバランスの中で、それは異質なものに感じてしまうのではないだろうか?まだゲームの全体像を把握できていないので最終的な判断はいたしかねますが…

 

 2005/01/14 (金)  「あべしっ!」

今後半年ほどの仕事のスケジュールがほぼ決まりました。自分で作成したスケジュールとはいえ、あまりのハードさを想像することさえ本能が拒否しそうな勢いです。なんとか夏の原稿執筆シーズンまでには計画を軌道に乗せておきたいとことですが…開発が終わったとしても、それは終わりのない運用の始まりでしかないわけであり…私の堅気の肩書きをご存知の読者の方もいらっしゃるので、日記には具体的なことは何ひとつ書けませんが、この日記の更新が続いているうちはまだ大丈夫なんだと解釈しておいて下さい。

 

 2005/01/13 (木)  「To Heart2攻略日記(小牧愛佳:後編)」

3日掛かりでようやくTo Heart2の3人目の攻略「小牧愛佳」編が終了しました。先にクリアした「このみ」と「タマ姉」のシナリオは「キャラ勝ち」だったと言えますが、愛佳シナリオは「シナリオ勝ち」だったと思います。まだ冷静な判断はできないけど、個人的にはギェルゲー歴代でも相当なお気に入りの部類に入る「委員長キャラ」だと思いますよ。その考察については激しくネタバレなので下記の隠し欄にて。

※下記の不自然な空白部分には、重大ななネタバレが含まれています。ゲームの楽しみを致命的に損なう恐れがありますので、ゲームをすでに終えた方、もしくはネタバレが全く気にならなくて購入の参考意見にしたいという方のみ、選択反転させてお読み下さい。この注意書きに反して閲覧した場合の不利益に対して、GM研は一切の責任を負いませんので、あしからず。

小牧愛佳 シナリオ:AA キャラ:AA
愛佳シナリオはとにかく気恥ずかしい。他のシナリオと主人公が同一人物とは思えないほど(笑)ピュア過ぎます。指がちょこんと触れるだけで赤面して大騒ぎ。眠っている顔に近づいてキスしようとして直前で躊躇していたら、彼女が目を覚ましたけど、また目を閉じて恥ずかしさと期待と不安に震えながら精一杯のOKサインを出す姿に…ぐはぁ!悶え死にそうなほど恥ずかしいですね。過剰に丁寧な敬語でどこまでも謙虚で頑張り屋さんで…でも、そんな「いい子」な自分は、生来の病院暮らしで捻くれてしまった妹に対して良き姉として模範になれるような誇れる何かが欲しかったから。本当はひどい人見知りで男の子が苦手なつまらない女の子なんだ…愛佳は自嘲している。しかし、動機はどうあれ、周囲が何だかんだと言いながらも愛佳を頼りにしている事実には変わりはない。そして、そんな女の子だからこそ主人公(プレイヤー)は惹かれたのだから…愛佳がこれまで築いてきた人望が起こしたラストシーンでの小さな奇跡。もしこのシナリオに点数をつけるとすれば、119点くらいでしょうか?本当は120点をつけたいところですが、最後の最後でほんの僅かな演出効果のスポイルがあったのが、ちょっとだけ残念です。愛佳の無私の献身に恩義を感じていた女生徒たちが、ピンク色のタイを刻んで季節外れの桜吹雪を舞わせたあのシーン…見せ方の順番は「手術後に目を開けた郁乃→顔を覆う愛佳に声をかける主人公→桜吹雪に驚く愛佳→校舎の窓から愛佳に手を降る生徒達→先生、私の姉の話を聞いてくれますか?」とした方が、号泣必死だったと思うのですが…贅沢な悩みというやつでしょうか?

 

 2005/01/12 (水)  「げふっ」

1日30分のゲーム時間を自らに義務付けた矢先、更なる激務の津波が到来。時間の確保以前に、気力の残量が足りない状況になってしまいました。こんな中途半端な心持ちで委員長の攻略を進めたくはないし…はて?これはTo Heart2にはまっていると言えなくもないのかな?

 

 2005/01/11 (火)  「To Heart2攻略日記(小牧愛佳:前編)」

今日は仕事が早く終わって0時に家に帰り着きました。0時でも早い方だと感じるようほど多忙を極める日々の中で、ゲームの攻略を両立するのは至難の技です。しかし、今後半年に渡って続く更なる修羅場を鑑みれば、今この段階で挫けているようでは話になりません。社会人ゲーマーの本分とは、いかにゲームに対するモチベーションを保ち続けることができるか!にあると思います。そんなわけで、たとえ1日30分ずつでもいいから、ゲームをやることを自らに義務付けることにしました。

To Heart2の攻略三人目は、委員長こと「小牧愛佳」。普段は公式キャラ設定の順番通りに攻略を進める私ですが、今回に限っては「このみ→環」の順列は外せないものの、その次点には最も気になっていた委員長を推すことにしました。女の子が苦手な主人公と、男の子が苦手な委員長。指が軽く触れただけで大騒ぎで、お互いを名前で呼ぶことさえ一苦労…そんな気恥ずかしすぎるほど初々しい恋愛の構図は、和みすぎて縁側でお茶でもすすりたくなります。忙しい日々の中で、わずか30分でもこんな微笑ましい光景を見守るというのは、これはこれでオツなものかも。To Heart2が描く恋愛構造というものは、良くも悪くも「1」のまんまだと思っていいでしょう。見ているこっちが照れくさくなるような微笑ましい恋(恋愛というにもまだ早いくらいの)。昨今のギャルゲーが、綿密な人物関係での連動や、過剰な世界観の演出や、鬱ゲーや泣きゲーなどの刺激の強いスパイスをエスカレートさせ続けてきた流れに対して、古臭くて愚直なほど直球な勝負を挑んできたTo Heart2の恋愛観は、私にはむしろ新鮮にさえ映りました。さて、今夜もあと少しだけ頬を緩めてから寝るとしましょうかね…

 

 2005/01/10 (月)  「ごふっ」

本業のトラブル対応のため、とうとう終電コースに…家に帰り着くと深夜1時!さすがに今日はTo Heart2の攻略をする気力は残っていませんでした。社会人ゲーマーは辛いっすねぇ…

業務連絡
「GM研通信vol.3」のメロンブックスでの通販開始を確認しました。とらのあなでは、1/11のコミケ新着への掲載とともに、秋葉原一号店の店頭取り扱いが始まる予定です。今回はとらのあなでの配本指定をしなかったため、取り扱いは秋葉原1号店と通販のみとなっていますので、地方店をご利用の読者の方はご注意下さい。

 

 2005/01/09 (日)  「To Heart2攻略日記(このみ、タマ姉)」

なんだかんだと無理やり始めた感のあった「To Heart2」攻略でしたが、1日半かけて早くも2人クリアしてしまいました。妹分でメインヒロインの「柚原このみ」と、姉貴分の「向坂環」。この2名の関連は表裏一体と言えなくもないので、大多数のプレイヤーは「このみ→タマ姉」の順番で攻略を進めることになると思いますよ。よっぽど捻くれた人でない限り。いや、この二人が気にならないなんてありえない!…もとい、ヒロイン個別の感想については、下記のネタバレ隠しテキストをご参照いただくとして、まずはゲームシステムについて感想をまとめておきましょう。攻略に要する時間については、ファーストプレーで8時間。それ以降は既読スキップが使えるので、1キャラ4時間として…(8x1)+(4x7)=36時間くらいを想定しておきましょう。PCギャルゲーとしては長いけど、家庭用で考えれば平均的な時間と言えるでしょう。ゲーム性としては…まぁ、ビジュアルノベルにゲーム性を期待する方が間違いなのかも知れませんが、攻略サイトさえ必要ないほど単純明快な「ヒロインの居場所が明示されていて、ヒロインさえ追いかけていればいい」という構図になっています。しかし、実はこのゲーム性の切捨てがテーマ上で深刻かつ重大な過失となってしまったのです!(詳しくは、明日の日記に続く)

※下記の不自然な空白部分には、重大ななネタバレが含まれています。ゲームの楽しみを致命的に損なう恐れがありますので、ゲームをすでに終えた方、もしくはネタバレが全く気にならなくて購入の参考意見にしたいという方のみ、選択反転させてお読み下さい。この注意書きに反して閲覧した場合の不利益に対して、GM研は一切の責任を負いませんので、あしからず。

柚原このみ シナリオ:AA キャラ:AAA
主人公が鈍感でラブラブ光線を送りまくる幼馴染の好意に気づかない、という構図はギャルゲーの世界ではお約束となっていますが、このみシナリオはそこに「幼馴染の方も鈍感で自分の気持ちがよく分かっていない」という要素を加味することで、切なさ炸裂効果を生み出されていたように感じます。互いの気持ちは改めて言葉にしなくても分かっているばず。きっと分かってくれるはず。ううん分かって欲しい…「好き」とかそういう気持ちは良く分からないけど、ずっと一緒にいたいって気持ちだけは誰にだって負けない。でも、だからこそ…この気持ちは知られちゃいけないんだ。もしふられて何もかも失くしてしなうくらいなら、たとえただの幼馴染でも、ただの妹のようなもので、それ以上でもそれ以下でもなくっても、それでも妹でいられるのなら側にいられるから…それでもいいって決めたはずなのに…どうしようもない胸を締め付けられる想いは溢れて止められなくって…(ぐはっ!KO)
そんな健気なこのみに対して、妹ではなく女の子として意識し始めてしまうことで、今までどおりに自然に接することができなくなって、それがこのみを傷付けてしまうと分かっていても、何も言葉にできない不甲斐ない自分を責めるばかりの主人公を、支え諭して背中を押してくれたタマ姉の存在。そして、言葉にできないなら行動で気持ちを示して見せたラストシーン…いや〜青春だねぇ…見ているこっちが恥ずかしくなるほど微笑ましい直球ストレートなシナリオには、清々しささえ感じさせました。それでこそ、敢えてエロゲーの雄の座を捨てて家庭用に挑んだ甲斐があったというものです。

向坂環 シナリオ:A キャラ:AAA
年上の姉御肌キャラというのもギャルゲーにはありがちな設定ですが、タマ姉の場合は「幼馴染」という要素に加えて、人を惹きつけて止まないカリスマ体質であり、そして身内をいじって愉しむことが大好きな悪魔でもあり…下手をすると、メインのこのみよりも強烈な存在感を持ったキャラになるかもしれませんね。姉代わりとして主人公の背中を押してくれたタマ姉でしたが、その実主人公に対する隠した想いがあることは、このみシナリオでも窺い知ることができましたが、タマ姉シナリオでは悪魔パワーも切なさも全開でした。今の穏やかな姉と弟としての関係を失いたくないと思うから、思わせぶりな態度もいつも冗談で済ませてしまう。そういう冗談ばかり言う人なんだと思わせてしまう。でも、そうすればするほどに、ホントの気持ちを打ち明けてられなくなってしまう。本気だと思ってくれなくなる。でも、それも致し方ないことです。何しろ、子供の頃に一度告白して振られた相手なんだから…臆病にもなるというもんです。それまで完璧超人だったタマ姉と、主人公への本音を上手く伝えられない自分の弱さに戸惑うタマ姉…このギャップがたまらない!これで落ちないゲーマーは皆無でしょうなぁ…
ただ惜しむらくは、同じように主人公を好きである妹分のこのみの存在に対する配慮が、タマ姉シナリオでは一切触れなかった。それが残念でならない。直接的な描写は必要ないけど、このみに対する罪悪感を感じさせるさりげない描写であるとか、「その後」で何らかのフォローと言うか、4人の円満で幸せな未来像というか…そういうものがあった方が、より完成度の高いシナリオになったと思います。独立分岐制のVMがそれだけで指示された時代は、To Heartの過去の基準でしかない。同人などの外的要因が地歩を固めてきたような「相互作用しあう世界観」をゲーム内で構築しきれなかったことは、To Heart2が新時代を切り拓くに値する作品であるかどうかを決することになりかねない。タマ姉シナリオは、その好例であると言えるでしょう。

 

 2005/01/08 (土)  「休日らしい休日」

年末年始のドタバタがようやく一段落して、まともに過ごせる休日を迎えることができました。とはいえ、ダラダラと惰眠を貪るような気にはなれない貧乏性ゆえ、なんだかんだと「忙しく」遊んでしまう困った性分。食料の買出し、洗濯と掃除、そして当然の如く秋葉原へ買出しに。年末年始のとらのあな1号店の混雑振りについては、アキバBlogなどでも報じられていたので知っていたけど、新刊ラッシュも落ち着いてさすがにそろそろ混雑は緩和されているだろうと思っていたのですが…同人誌フロアの3Fはレジ待ち10分は当たり前の状況でした。この混雑の原因は、単純に客数が多いということもありますが、それ以上に問題なのはレジの台数は通常と変わっていないことにあると思います。オペレーションが複雑で設置スペースにも限りがあるのは理解できるが、あの長大な行列を「空いている他店で買おう」と諦めてしまう人も多いだろうし、行列をフロア内に形成するため本を探せないデットスペースが生じてしまうことにもなる。これを売り逃しと言わずに何と呼ぶのかっ! 同人誌を知るお客様であれば並ぶことを苦にしない。購入金額の大きい顧客が離れなければそれでいい。と考える向きもあるかもしれないが、それは言い訳でしかない。これは邪推だが、「行列を作ることが人気の証だ」とでも思っているのか?いみじくも商売のプロであるのなら、まず第一にお客様の視点に立って業務改善を推進していくべきではないのか?今のスペースではレジを増設できないのなら、図面から引き直せばいいことだ。繁忙期以外には使わないのなら、着脱可能な仕様にすればいい。それだけで理論上では列の消化能力は1.5倍になる。そして、お客様に気持ちよく買い物をしてもらうことで、長期的なスパンでは実益以上の効果が期待できる。厳しい言い方をしてしまうが、それはひとえに、とらのあなが同人誌市場を牽引するリーダーとしての重責を担う立場にあり、それを実現するに十分な人材が揃っているからである。だが、惜しむべきはダントツのトップを走り続けてきたがゆえの視野の狭さにある。とらのあなは、単なる小売店・委託代行業者で終わってはいけないのだ。

To Heart2始めました!
さて、話題は変わって「To Heart2」について。デラックスパックを予約して買ったものの、いつものように未開封積みゲーになっていたのですが、新年早々こんな調子では先が思いやられる…ということで、わりと強引に攻略を始めることにしました。とりあえず3時間ほどやりましたが…意外と普通に面白い…んじゃないかと思います。VM(ビジュアルノベル)なのでゲームとしての要素には元から期待していなかったので、肝となるのはキャラクターとなります。まだ全キャラを確認したわけではないけど、幼馴染の「柚原このみ」と、委員長の「小牧愛佳」は、かなりツボにはまりました。To Heartの甘くこそばゆい恋愛観には良く合う雰囲気作りもされているし…でも、今日日のコンシューマーゲームで口パクの一つもせず、自動文章送りのスピード調整さえもできないオプション設定はどうかと思います。せめて、標準の台詞送りがもう少し遅ければ使い物になったのに… メインヒロインは8人。はてさて、全キャラクリアしてレビューが書けるのはいつのことやら…

 

 2005/01/07 (金)  「CレヴォFINAL参加見合わせ」

しばらく熟考を重ねてきた、CレヴォFINALへのサークル参加についてですが、正式に見合わせることにしました。4月末はちょうどWebディレクターとしての本業が正念場を迎える時期でもあるし、この時期に新刊を作ってしまうと夏コミまでの進行で地獄を見ることになってしまいます。こんな不確かな状況で申し込むくらいなら、ここは潔く今回は身を引いて、1席でも多くやる気のあるサークルさんに参加してもらうことが、世のため人のためと言えるのではなかろうか? サークルとしては参加はできませんが、その時になって定休日が合えば一般参加はすると思います。

業務連絡
「GM研通信vol.3 特別でないただの一冊」は、明日各同人誌委託書店の物流センターに納品される予定です。店頭や通販に本が並ぶまでには、書店によって商品化力と物流システムによって差が出てしまいますが、早ければ1/10(月・祝日)あたりには販売が開始されるでしょう。納品数は、メロンブックスが100部、とらのあなが50部、まんだらけが40部です。今回は配本指定を一切していないので、どの店舗で商品を扱っているかは把握できませんが、メロンであれば通販で購入して店舗で送料無料で受け取る「@メロン」というシステムがありますし、店舗も通販も使えない(使いたくない)方には、GM研でも個人通販をひっそりと行っていますので、そちらをご利用下さい。

こぼれ話
誤植チェックも一通り終えて、自分なりにvol.3を採点してみると…30点くらいですね。情報の密度が足りない、ネタの練りこみが足りない、デザインが代わり映えしない…などなど不満だらけの出来で、0点をつけそうな勢いでしたが、ほぼ唯一ここだけは満足できるという部分がありました。それは、特集「このマリみて本がすごい!2004」です。即売会に足を運んで数多の作品を手に取り、最高に気に入って買い集めた400冊以上もの大量の蔵書から厳選に厳選を重ね、スペースが限られているからこそ単刀直入に作品を評する論理の斬れ味…おそらく、読者の方にも「この部分だけ何かが違う」と感じたかもしれませんね。別人が書いているのかと思うくらいクオリティに差がありますから。次回からは、そういう記事を全体で発揮できるような本作りができるように、指向性を持った継続的なネタの仕込みを行っていきたいものです。

 

 2005/01/06 (木)  「1月の新アニメ」

「魔法先生ネギま」
昨日の日記にもちょっぴり書きましたが…いや〜肩透かしでした。原作の良さをこれっぽっちも再現できていません。最低限でも「ラブひな」のアニメ版くらいのクオリティは期待していたのですが…声優にお金を使いすぎて、スタッフにお金がかけられなかったのでしょうか?とにかく、何もかもが「足りない」と感じてしまいました。まず、OPを見ている段階で眩暈がしてきます。ファンであればあるほど痛々しくて見ていられない。原作を知らない人には確実に誤解を与えてしまうだろう。悪い意味で迂遠なだけの原作と違いすぎるストーリーラインといい、深夜なのに赤松健漫画の代名詞とも言えるパンチラさえNGのダメ演出といい、壮大さも美しさも感じない背景の描き込みといい、賑やかさの欠片もないモブ(群集)シーンといいい…これを2クールやるとおっしゃるので?…寝言は寝てから言ってください。何のために1年間もかけてメディアミックスを仕込んだのかっ!まるで、かつてのセンチ現象を思い出すような惨状である。もし、世間一般ではこの程度のクオリティでもまかり通るというのなら、もはや漫画とアニメが分かり合える可能性は潰えたと思うしかないだろう。しばらく我慢して成り行きを見守りるとしましょう。

「Xenosaga THE ANIMATION」
深夜2時42分からの放送、という時点で視聴率を投げているとしか思えなかったので、あまり期待はしていなかったのですが…意外や意外。SFモノのアニメとしてはなかなかの出来だと思いますよ。そもそも、原作であるゲームが、ゲームである必要なんて全くない代物だったし、ゼノサーガのファンディスクで2Dアニメ風のタッチも試してあったので、何の抵抗も無くアニメ版を見ることができました。難点と言えば、音楽担当が光田康典さんではないことでしょうか?どこまでオリジナルエピソードをトレースするつもりなのかは不透明です。アルベドが第一話から出てきたりもしているので、原作とは多少異なる展開も予想されます。完全に忘却の彼方に葬り去ろうとしていた「エピソード2」をやってみたい気になれる…かも?

 

 2005/01/05 (水)  「NEXTレビュー計画」

業務連絡
サークル参加の是否を検討していたコミックレヴォリューションFINALですが…まだ迷っています。勤務シフトさえ変わらなければ日程的には休日は合います。しかし、現在抱えている本業(Webディレクター)が真の正念場を迎えるであろう時期と重なってしまうし、サークルとして参加する以上は何かしら新刊を用意したいと思うけど、GM研の発行物の性質を鑑みるにコピー本の発行はかなり難しい。オフセ新刊にいたっては絶望的に不可能です。1月8日(土)に赤羽のレヴォ準備会に行って直接申し込みをするという最後の手も残っているので、ギリギリまで悩んでから決めたいと思います。

さて、世間一般も仕事始めを迎えたことだし、御屠蘇気分もほどほどにして、次のレビューの準備にでも取り掛かりましょう。下記に、現在準備中のレビューを挙げてみました。

「みんなのGOLF ポータブル」
「メタルギア ソリッド3」(未開封)
「To Heart 2」(未開封)
「となグラ」
「NHKにようこそ!」
「同人誌バカ一代 イワえもんが残したもの」
「倫敦恋奇譚」
「アカネマニアックス」(完結待ち)
「劇場版AIR」(公開待ち)

早ければ今週末にも何か1本書ける…かな?(夏コミまでに目標30本!)

速報追記:
新番組「魔法先生ネギま」…だ、だめだこりゃあ!!(血涙)せめてラブひな程度のレベルは期待してたのにぃぃぃ(詳しくは明日の日記で)

 

 2005/01/04 (火)  「冬コミ戦利品」

冬コミ当日が終わってからも、なぜか毎日増え続けている新刊の山を前にして、読書はちっともはかどりません。その上、暖房のない底冷えのする我が家では、深夜の活動時間も大幅に制限されてしまうので…かといって、通勤時間を利用して車内で同人誌を読みふけるのは、さすがに公衆道徳に反します(エロではなくても)。布団に潜り込んで、眠りに落ちるまでの20分ほどが唯一の読書機会になりつつあるのですが、これが案外心地よくてクセになってしまいました。目には悪そうですが、さすがにこの年になると視力の落ちようもありませんけど…

そういえば、岩田次夫さん(イワえもん)の評論などを集めた本「同人誌バカ一代」を読んだのですが、年間1200冊ペースの私でさえ、まだまだケツの青い若造だと思い知らされましたよ。何せ、最盛期の岩田さんは年間4000冊以上、蔵書は5万冊を越えていたというのですから…それは経済力とか人脈とか及ばない面が多々あると思うけど、エロと女性向けを選択肢から外している時点で、私が広げられる守備範囲には限界があるのかも知れません。もっとも、私は岩田さんを尊敬しているけど、信仰しているわけではないから、まったく同じ道を歩もうとは思えないし、多分歩もうとして歩めるものではないと思う。それに、同人誌に対する考え方も岩田さんの持論とは少し違います。私にはたかだか4年半の同人歴しかないけど、一般参加者としてもサークル作家としても商売人としても、この文化に深く関わってきたし、その先に明確なビジョンを持って行動しています。この文化を守り育ててくれた先人にはいくら感謝しても足りないだろう。でも、だからこそ、次の世代が第一線を引き受けられるように日々努力を重ねなくてはならないと思う。

 

 2005/01/03 (月)  「恋風5(完結編)」

遅ればせながら、「恋風」の最終巻を読み終えました。アニメ版の、あの曰くつきのラストの急展開がどうしても許せなかった私としては、マンガ本編での最終回を待ち望んでいたのですが、その期待通り…いや、遥かに上回る素晴らしい結末を見せてくれました。それは、言葉にして説明することさえ躊躇われるほど、純粋で繊細で恥ずかしくて大切で愛しくて…こんな時に気の利いた言い回しのひとつもできないのだから、私はレビュアーとしては一流にはなれないかもしれない。でも、この作品を好きになって本当に良かったという気持ちに嘘偽りは無く、その作品の本質を見抜いていたことにも変わりはなく、紹介者としてこの作品を少しでも多くの人に伝えたいと思う。昨今の「萌え」と「お約束」文法に依存しきってしまっている諸兄には、正直言ってこの作品は眩しすぎて正視できないかもしれない。心無い人は拒絶反応を示して、ラストの結果だけを取ってあげつらうかもしれない。でも、それでも、この作品の本質に触れることのできる人は存在する可能性が僅かでもあるのなら、是非読んで欲しいと思います。

 

 2005/01/02 (日)  「誤ショック!」

業務連絡
冬コミ前に通販予約を申し込まれていた読者の方への、本の発送が本日完了しました。郵便局がまだ営業していなかったので、近所のセブンイレブンでクロネコメール便を初めて利用しました。送料は冊子小包を前提にした設定で前払いしていただていたので、クロネコメール便を使って安く上がった分は、梱包材(エアパッキン付きの封筒)を良質のモノを利用することでコストを還元させていただきました。2〜3日中にはお手元にお届けできるかと存じます。

電車の移動時間などを利用して、GM研通信vol.3の実物で誤植のチェックをしているのですが、時間が経ってみて改めて分かる誤植というものが結構ありますねぇ…早くも8個も見つけてしまいました。読者の方は気づかないような、かなり微妙な誤植が多いのですが…他にも誤植を見つけられた方は、遠慮なく掲示板やメールで教えてくれると助かります。(もっとも、今回は増刷の予定は当分ないので、印刷レベルで誤植修正版が出ることはないと思います)

 

 2005/01/01 (土)  「新年は反省とともに」

読者の皆様、新年あけましておめでとうございます。今年もGM研をお引き立ていただきますよう、よろしくお願いいたします。

2005年のGM研の仕事始めは、冬コミの荷物の受け取りから始まりました。友人に買出しをお願いしていた本とサークルの在庫で計3箱なり。備品などのチェックをしていく中で、頒布数ノートで何か何部出たのか確認しましたが、やはり新刊が思いのほか振るいませんでした。さすがに実数までは書けませんが、さて、この唸る在庫をどうしたものやら…次の夏コミまで8ヶ月もあるというのに… 面白い傾向としては、既刊のvol.1とvol.2がほぼ同数売れていたことです。vol.1は1年前のネタの本なので、もっと鈍化すると思っていたのですが、メロンの委託も終わって本を行き届かせるインフラがなくなっていることと、vol.2によって地味ながらも読者層の底上げができてるということなのでしょうか?

そんなわけで、新刊「GM研通信vol.3 特別でないただの一冊」は、本日ようやく私の手元に届いて実物を確認することができました。作者が発行日の3日後になるまで実物を見ていないというのは、いささか問題があるのではなかろうか…もとい、出来上がった本の正直な感想を言いますと…「薄い」、この一言に尽きます。表紙の技術力は上がっているし、ページ数こそvol.2と変わりませんが、問題なのはその中身の「密度」です。今までが情報を「これでもか!」と詰め込むスタイルだっただけに、余白を多少広く取っただけで違和感が出てしまいます。その余白がデザインによるものではなく、ネタを煮詰める時間が足りなかったことにあることは、おそらく読者の方にも分かってしまうことだと思います。しかし、これは決して手抜きの結果ではなく、限られすぎた時間を煮詰めに煮詰めて、限界を超えすぎた修羅場の果てに風邪で倒れて、点滴を打ちながら50時間を越える不眠不休の駆け込み入稿をした結果です。コスト的にも刷り上った表紙を破棄して再入稿という問題を抱えていて、こうして本を予定通りに出せたこと自体が奇跡に近いのです。

でも、それは作る側の言い訳であって、読者の方にガッカリ感を与えてしまったことには変わりはないと思います。アマチュアとはいえ、いみじくもお金をいただいて作品を提供している者の端くれとして、作品のクオリティに対して真摯に向き合わなくてはならないと思います。本を作ることが目的ではなく、作品を通して自分の想いをいかにして読者の方に届けるのか。その基本理念はプロでもアマでも、商業でも同人でも変わらない。その反省を胸に強く刻み、2005年夏コミ予定のvol.4での失地回復を目指して、しっかりとネタの仕込みと企画記事の根回しを進めます。サークル活動の意地継続が第一目標だった2004年は終わり、2005年のGM研は更なる飛躍を目指します!それが何かは、これから水面下で動き始めるところなので、まだ何も言えませんが…ほどほどに温かく見守っていただければ幸いです。