Weekly Web Magazine
週刊GM研 Vol.69
2002/10/26


【News Headline】
  • 過去最大規模のインターネット攻撃発生
  • 【mini Review】
  • CD
  •  : Kanon オリジナルサウンドトラック
  • 雑誌
  •  : PALETTA vol.5
  • 雑誌
  •  : ドリマガ 11月08日号(vol.368)
  • 雑誌
  •  : 週刊ファミ通 11月08日号(vol.725)
    【COLUMN】
  • 君の行く道は果てしなく遠い

  • ■News Headline

     【過去最大規模のインターネット攻撃発生】 
      インターネットの根幹といえる世界で13台のドメインネームサービス(DNS)ルートサーバに、大量のデータを送り付けて機能を麻痺させる攻撃(サービス拒否(DoS)攻撃)が一斉に仕掛けられ、一時、13台中9台のサーバーの機能が停止もしくは低下していたことが判明した。

     ルートサーバーは、インターネット上のコンピューターのアドレス(DNSアドレス)を管理しており、欧米、日本に分散して設置されている。サービス拒否攻撃は、公共機関のコンピューターなどを標的にしばしば起きていたが、今回のようにインターネットの根幹を同時に狙った大規模なものは極めて珍しい。1時間程度で普及作業が完了したため、一般ユーザーがアクセス速度の低下に気付くことは無かった。

     こうした分散型の攻撃では、ランダムに選んだマシンからデータを送りつけるため、犯人を見つけるのは難しいだろうと専門家は指摘している。この種の攻撃を実行できるスクリプトやツールは数十存在し、コンピュータ科学者やクラッカーでなくても実行できるため、犯人像を特定するのは難しいだろうし、欧米社会の混乱を狙ったテロリストによるサイバーテロの可能性も否定できない。

     非常に単純な手法でインターネットの根幹が脅威に曝されたことは、今後さらに重大な脅威が起こり得る危険性があるということでもあり、早急なセキュリティ強化が必要となるだろう。


    ■mini Review

    CD 【Kanon オリジナルサウンドトラック】Key Sounds Label  
     音楽とシナリオが凶悪(に素晴らしい)なゲーム「Kanon」のオリジナルサウンドトラックが満を持して発売されました。ゲーム中に使用されたBGM全22曲、ボーカル曲[Last regrets・風の辿り着く場所] 2曲のフルコーラスバージョンが収録されています。「AIR」のサントラの時のように未使用曲が入っていたりはしませんが、その分2200円(税別)というリーズナブルな価格設定になっています。

     私にとってゲームの音楽というものは、ゲームの記憶を連想して思い出すための鍵なのですが、例外的に「Kanon」の場合は曲のインパクトが強すぎるため、どの曲がどのシーンで使われていたのかを連想することがほとんど不可能なのです。また、全曲のレベルが高すぎるためCDを通しで聴いていると気を緩める隙が無く、とても疲れてします。ピアノ音楽でありながら癒し効果がない、というのは極めて珍しいのかも。それにしても、今にして思えば、Kanonはやっぱり音楽あってのゲームだったんですねぇ…

    雑誌 【PALETTA vol.5】エンターブレイン  
     今回の表紙を見た時は正直「誰?」と思いましたが、こういう意外なクリエータの声が聴けるのが「げーむじん」本来の楽しみでもあり、PALETTAになってから少々メジャー傾向が続いていたので、たまにはこういう回があってもいいのかも。これがきっかけで、漫画「魔法使いに大切なこと」のような掘り出し物に出会うこともできたしね。でも、アニメ界全体を見回してみると、業界を牽引できるようなパワーを持った作品がまったくないのが寂しい限りです。週に100本近くアニメが放送されているけど、それは一部の地域でしか受信できなかったり、CSなどの環境投資が必要だったするし、話題の新作アニメですら深夜枠だったり… 「陸上防衛隊まおちゃん」のように、「ラブひな」の作者を原作で担ぎ出さなければ注目されることすらない…というのは重症ですね。

     「想い出にかわる君」のインタビューは、大変興味深い内容ですが、すでに購入を決めている方は読まない方がいいかもしれない。作者の意図が事前に分かってしまうと驚きや発見が薄くなってしまいますから。キャラクターデザインが変わってしまったことで不安を抱えて購入を迷っている方にとっては、購入を決断する良いきっかけになるやも。

    雑誌 【ドリマガ 11月08日号(vol.368)】ソフトバンク  
     伝説のクソゲー「デスクリムゾン」でお馴染み(?)のエコールソフトウェア社長「プレジデント:真鍋」氏が8ヶ月ぶりにドリマガに登場。なぜかアーケドでは好調のデス様OXは、なぜか欧州向けPS2版への移殖が進行中とのことであり、所変わればモノの見え方はこうも変わるものなんでしょうか…知らないって恐いですねぇ…

     「アトリエ」シリーズで御馴染みのガストの新作「大正もののけ異聞録」が発表に!大正初期の信州を舞台にした和風RPGということですが、ガストが本拠地を置く長野を舞台にした地元密着型のゲーム作り、というコンセプトも見逃せない。会社の規模は小さくても、様々なユーザーサービスで心をつかんで離さないガストの新境地に、大いに期待したい。

     今週のセゲいち。ようやく収まってきた「モー娘。狂乱」により、久しぶりに業界モノらしい内容になっています。ホワイトカラーのPS2は多分発売されるでしょうけど、セガも対抗して(?)「パンツァードラグーン オルタナ」でホワイトカラー仕様のXboxを999台限定で発売することに。いっそのこと、セガ仕様のGBAとGCも作ってしまい、気分だけでも全ハード支配を味わってみたい、と考えてしまうのはセガユーザー独特の業の深さなのかも…

    雑誌 【週刊ファミ通 11月08日号(vol.725)】エンターブレイン 
     まずは「ファイナルファンタジーX-2」について。「SQUARE MEETING 2002 AUTUMN」を報じるネットニュースでこのタイトルを見つけた時は、てっきり松野氏が製作中の「FF12」のことだと思っていたが、画面写真を見て凄い違和感が…これはどうみても「FF10」にしか見えないよなぁ…そう思っていたら、その正体は本当に「FF10の続編」でした。FFシリーズでは良くも悪くも、これまで1作完結が暗黙の諒解となっており、ストーリーや世界観・システムそのすべてを毎回ゼロから作ってきたのだから、去る5月の決算説明会で「ユウナバージョン」「リックバージョン」という派生版を製作すると発表された時も俄かには信じられなかったのですが…

     スタッフインタビューを読む限りでは、非常にストレートな王道で正当な続編だということのようです。しかし、私はとても不安でもある。ネタバレになるので詳しくは言えないが、FF10が作品として高い評価を受けたのは「あの想像の余地を残したラスト」があったからだと思う。だからこそ、あの辛い現実を物語として受け入れることもできた。だが、それを後付で結論を1つにしてしまうことで、全てが台無しになってしまう可能性もある。もしかすると、FFX-2は「史上最悪の蛇足」になりかねない危険性を孕んでいることを認識しておいていただきたい。

     「ネットワークバイオハザード」についてですが、船水プロデューサーのインタビューは、ネットゲームアレルギーの私にとっても大変興味深い内容でした。「究極のネットゲームって、ただのチャットになっちゃうけど、それは僕のゲーム哲学じゃない」という考え方には深く共感できるし、チャットを制限することで世界観を乱すことなく役割を演じることに集中させるという、ネットゲームの常識を逆手に取ったアイディアも面白いと思う。「逆転裁判」といい「鉄騎」といい、最近のカプコンからは目が離せない!


    ■COLUMN

     【君の行く道は果てしなく遠い】 
     最近、私の本業であるSE(システムエンジニア)の仕事が忙しくなってきました。私のような派遣技術者が派遣先の現場で仕事を任されるというのは、技術者としての実力が認められたということであり、当然喜ぶべきことなのですが… 実力を認められるということは責任も重くなるということであるし、同じ労働時間であっても精神的疲労は比較になりません。謹厳実直を絵に描いたような性格の私は、上手な手の抜き方ができるほど器用ではないですしねぇ…

     そんなこんなで、頭脳労働で疲れ果てた状態で家に帰って来るので、家のパソコンに向って趣味の作業をする時間も意欲も必然的に減ってしまいます。パソコンの電源は帰ってくるとすぐ入れるけど、メールをチェックして、行きつけの知人のHPと掲示板を巡回して、ニュースサイトからネタを拾って…そこで終りです。それからは、ぼーっとテレビを横目で見ながらパソコンの前に座って何もしていない時間がすごく長くて、気がつけば日付も変わって日記を書く時間に…

     軽い鬱状態と言ってもいいかも知れません。その原因はいくつか考えられます。「君が望む永遠」で激しく心を掻き乱されて、そのレビューに全力投球した反動で燃え尽き症候群にかかってしまいましたが、それはきっかけに過ぎなかったのかも知れない。まるで「エアポケット」に嵌ったような状態であり、私は現在の自分に焦りを感じているし、苛立ちも感じているのは確かなのだろう。だが、決定的なモノかが欠けている。それが何なのか、私には良く分かっているつもりだ。それは「渇き」だと思う。

     社会人になって経済面では自分の裁量の許す範囲内であれば望めば何でも買えるようになったし、同人誌活動でもマイナーながら熱心な読者様から支持して頂いているし、GM研もレビューサイトとして認知されてそれなりのものになってきた… 満足と言うには程遠いが、全く満たされていないわけでもない。めざしていた目標はもう雲の上の遥か彼方の存在ではない。だが、それは、そこに到るまでの道のりの遠さがリアルに実感してしまうことでもある。

     ここから先は、「一歩踏み出す勇気」だけではもう進めない。たとえどんなにその目標が遠くても「歩き続ける覚悟」がなければ進めないと思う。そして、今見えている目標は決してゴールではなく、辿り着いてみればそこは通過点に過ぎなくて、その先に新たな目標ができてしまうものだ。終わることのない道…それでも歩き続けようという強く重い覚悟が、今の私にあるのかどうか… 君の行く道は果てしなく遠い、なのに何故?歯を食いしばり君は行くのか、そんなにしてまで〜♪

     今は思う存分悩んでみようと思う。たとえ答えが出なくても、悩んだ時間は無駄じゃない。その悩んだ時間こそが、それが自分にとって真剣に考えるに値する命題であるという証拠に他ならないのだから…


    文責:GM研編集部編集長 gonta

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