Weekly Web Magazine
週刊GM研 Vol.63
2002/09/14


【News Headline】
  • あのモレノ主審、母国エクアドルでも“疑惑の笛”
  • 【mini Review】
  • 漫画
  •  : この街で君に(柊あおい)
  • 雑誌
  •  : ドリマガ 9月27日号(vol.365)
  • 雑誌
  •  : 週刊ファミ通 9月27日号(vol.719)
    【COLUMN】
  • 最近の同人誌事情について

  • ■News Headline

     【あのモレノ主審、母国エクアドルでも“疑惑の笛”】 
     W杯の決勝トーナメント「韓国VSイタリア」の疑惑判定で物議をかもしたエクアドルのバイロン・モレノ審判員が9月8日、エクアドルの首都キトで行われた「リガ・デ・キトVSバルセロナ」の試合で、ロスタイムを表示の2倍以上の12分間もとり地元チームを意図的に勝たせたとして大問題に発展した。この背景には、『制度的革新国民行動党』の候補者としてキト市議選に立候補しているモレノ氏が、地元票狙いの行為とささやかれている。

     この問題に対して、エクアドルサッカー協会(FEF)はモレノ審判員に20試合の出場停止処分を下し、また、国際サッカー連盟(FIFA)も9月13日、モレノ審判員の調査を規律委員会が開始すると発表。W杯の疑惑の判定で世界中から非難を浴びた時は擁護した国内紙も、今度は痛烈に批判。エル・ゴメリシオ紙は「3カ月でヒーローから悪党に成り下がった」と報道。本人が予定していた10月のキト市議会議員選への立候補を取りやめるよう勧告。審判資格剥奪についても協議され、最悪の場合はサッカー界から永久追放の可能性もある。

     「審判が試合をコントロールできる」という事実は、つい先日のW杯決勝戦の笛を吹いた、世界最高の審判員と賞賛されるイタリアのコッリーナ氏の例を見れば良く分かるだろう。試合をコントロールするということは、「試合を演出」するということではなく、あくまで「公正な試合」を行うためのものである。ましてや、自己利益のためにルールを捻じ曲げるなんて、言語道断です。今回のモレノ氏の行動は、誤審は避けられないと理解しつつも「あくまで人間の手にジャッジを委ねるべきだ」というプロスポーツの理念を完全に否定する行為だ、と言っても過言ではないでしょう。

     だが、そもそも、なぜA代表の国際試合で一度も主審を務めた経験のなかったモレノ氏が、いきなりW杯の主審に抜擢されたのか、そこがよく分からない。FIFAは審判のレベルの低さを歎くよりも先に、審判の育成システムと選考基準にもっと気を配るべきではないだろうか?


    ■mini Review

    漫画 【この街で君に】 柊あおい(マーガレット) 
     出会いの無さを歎く日々を送っていた郵便配達員:宮本広彬と、失恋と就職浪人で失意のどん底状態の瀬川絢花。ふとしたきっかけで知り合った二人の淡い恋物語、それが「この街で君に」です。この作品の最大の特徴は、1つのストーリーに対して2人のそれぞれの視点から描かれている特殊な構図にあります。「この街で君に」と「この街であなたに」。この2本を連続して読むことにより、男の子と女の子、それぞれの立場から恋のプロセスがより深く理解できるし、そしてなにより、1つのシーンでの両方の心情が分かることで「ちゃんと想いは通じているんだ」と確信することができて、とても温かい気持ちになれました。

     私自身、この宮本君と同じ26歳であり、職場には女の子の気配なんてまったくありません。少々のことでは動じない”オトナ”になることと引換えに、知らず知らずのうちに大切な何かを忘れかけていたような気がします。日々の日常に流されて、恋する気持ちを忘れかけている方に、男女を問わずにオススメしたい逸品です!

    雑誌 【ドリマガ 9月27日号(vol.365)】 ソフトバンク 
     今週のドリマガの特集は「スクウェア第4開発事業部」。スクウェア第4開発事業部とは、先日正式に発表されたばかりの「ファイナルファンタジータクティクスアドバンス(以下、FFT-A)」と「FF12」の開発を担当する、スクウェアの次代を担う部署です。そのリーダー「松野泰己」氏のインタビューが掲載されていましたが、その中で初めて語られた「クエストからスクウェアに移籍した経緯」で、ようやく真相を知ることが出来ました。タクティクス信者必見です!

     今週の「セゲいち」は、ようやくモー娘。ネタが一段落してキャス子が復帰!(まだ記憶喪失のままですけど)。メガドラ兄さんの「セガのゲームは世界いちぃぃぃ!」の掛け声に対して、キャス子が「なんで?」と冷静にツッコミを入れるネタは、痛さ&切なさ炸裂です!(でも、落ちは相変わらずモー娘。ネタですが…)

     次号、いよいよドリームキャスト全ソフト読者レースが最終回を迎えます!しかも、セガの最新作が詰まったDVDビデオ付きです!(でも、ドリキャスではDVDは再生できないんですけど)

    雑誌 【週刊ファミ通 9月27日号(vol.719)】エンターブレイン 
     パワプロ班の「いーです井手」のデータが消失。これがあるからPS2のメモリカードは恐ろしい…(私はGC版なので安心ですが…)というか、プロの編集者なんだからデータのバックアップくらい取っておくべきなのではなかろうか?(そんな欠陥商品が存在するという事自体が、そもそもおかしいんですけどね)

     今週の誤植!伊集院光のコラム「ゲーム警報発令中」の中で、「住宅基本台帳ネットワーク」とありますが、正しくは「住民基本台帳ネットワーク」です。こんな簡単な誤植を見逃してしまったのは、この原稿がいかにギリギリの入稿だったかを物語っているのかも知れません(データ入稿だから、なおさら発見は難しくなる)。

     今週のソフトウェアインプレッションには意外な人が登場。大阪プロレスの覆面レスラー「えべっさん」がFF11について書いていますが、その文章を非常に新鮮に感じました。隣のページに載っているプロのライターの成沢大輔氏の文章と比べてみると、その違いが良く分かると思います。えべっさんが今回書いたネタは誰もが体験する極ありふれたものですが、自分の体験を素直に書くことで「ナマの面白さの雰囲気」を感じることができる。一方、成沢さんの文章は、作品の成り立ち・面白さの要素・自論の展開、すべてにおいて完璧であり、両者は技術論では天と地ほども違います。しかし、レビューとしての価値は拮抗しているとさえ思えるのだから、なんとも不思議ですねぇ…レビューは奥が深い。


    ■COLUMN

     【最近の同人誌事情について】   
     まずは同人誌専門店の代名詞とも言える「とらのあな」について。最近は「空の境界」のドラマCDを独占販売したり、今まで委託販売をしていなかった有名大手サークルとの契約を次々と成立させるなど、メジャー化路線をひた走っています。しかし、その反動による弊害も顕になりつつあります。有名サークル偏重の品揃えによりマイナーや新規のスペースが圧迫されているし、早すぎる商品サイクルのため本が店頭に並ぶ期間が短くなり買い逃しが多発しているし、見本誌が数ページのコピー分しか閲覧できないシステムに切り替えられた事により、新規開拓時の作品の吟味が非常に難しくなってしまいました。

     年間平均500冊以上の同人誌を購入している同人誌バカ一代の私ですが、関西在住のため主要イベントと作家の大多数が集中する関東の即売会には、よほどの大イベントでなければ高い交通費を出してまで足を運ぶことはできません。そして、コミケなどの大イベントではお目当てのサークル詣出が優先なので、おちおち新規開拓なんてやっている暇はありません。そう、私にとって最大の情報源は、年中いつでも自分のペースでじっくりと作品を吟味できる同人誌専門店の見本誌なのです。しかし、数ページのコピーでは、そもそも「読んでみようかな?」という意欲すら沸きません。これは同人誌読みにとって由々しき問題です。

     私が同人誌専門店で見本誌を読むときの手法は到ってシンプルです。手に取って3秒もあれば、それが自分に合うか合わないかほぼ確実に判断できます。自分の知っているジャンル(の非エロ)の新刊は片っ端からチェックしますが、それは”立ち読み”とは性質が異なるものですし、私にとっては「読むこと」が目的ではなく、「捜すこと」こそが目的なのです。それに、私は同人誌専門店で見本誌を読むときも、常に即売会でサークルさんの目の前で読むときのような緊張感を持って臨んでいます。私自身もサークル参加しているので、目の前で本を読まれるときの気持ちは痛いほど分かっていますからねぇ… 

     これは「とらのあな日本橋店」に限ったことですが、18禁と一般向けが同じ棚に混在して配置されていて非常に迷惑しています。18禁同人誌の存在意義を否定するつもりはありませんが、一般同人誌と同じ物差しで評価できるものではないと思うし、両者を同列に扱うことは、書き手に対しても作品に対しても読者に対しても失礼に当たる行為なのではないでしょうか?

     他にもいっぱい言いたいことはありますが、それはまたの機会ということにしておきましょう。


    文責:GM研編集部編集長 gonta

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