Weekly Web Magazine
週刊GM研 Vol.20
2001/10/22


Index
【News Headline】
【mini Review】
  • 漫画
  •  : セガのゲームは世界いちぃぃぃ!2
  • 漫画
  •  : ラブひな(13)
  • 同人誌
  •  : メガロマンティック
  • 同人誌
  •  : みゅーどこ+
  • 同人誌
  •  : 風邪の辿り着く場所 ディレクターズ・カット
  • 雑誌
  •  : PALETTA 秋号
    【COLUMN】


    ■News Headline

    神崎すみれ引退!「サクラ4」が最後の舞台に [GAMESPOT]

     大人気ゲーム「サクラ大戦」の神崎すみれ役の声優:富沢美智恵さんが、「サクラ大戦4」を最後に神崎すみれ役を引退することになりました。当初の報道では「声優業の引退」と誤解されましたが、実際には役を降りるだけのようです。サクラ大戦の声優はゲーム以外でも、歌謡ショウでの舞台公演なども展開され、「1」以来途切れることなく活動を継続してきました。専属に近い活動が本来の声優業への負担になっているのも事実です。

     この発表を受けて同シリーズの総合プロデューサー:広井王子氏は、春の舞台公演の演目を急遽書き直し、「神崎すみれ引退興行」として最後の花道を飾ることにしました。「笑って見送ってあげたい」というスタッフの心遣いが感じられます。ゲームのほうも2002年春発売予定の「サクラ大戦4」で帝国華撃団花組そのものにひと区切りがつくことになります。DCの終焉から1年…異例のアンコールとなる「サクラ4」は、ひとつの時代の終わりになりそうです。

     

    映画界を構造改革する男たち:前編 坂口博信 [SANSPO.com]

     興行的には記録的大失敗に終った、フルCG映画「ファイナルファンタジー」ですが、この作品を評価しようという声が全く無いわけではありません。ここで紹介する記事の中では、監督の坂口博信氏のインタビューを交えて、映画界の構造改革という面での功績を書こうとしているのですが…失敗した今となっては、何を聞いても言い訳にしか聞こえないんですけど…

     東洋思想とか亡き母への想いとか、云わんとしている事はよくわかります。ゲーム「ファイナルファンタジー」のシナリオの底辺に流れる、これらの一貫したコンセプトには、私も大いに共感しています。ですが、それを映画でやる事に意味があったのでしょうか? 私は映画がゲーム以上に高尚なものだとは微塵にも感じません。不自由で進化の終った映画という表現を、今まさに追い抜こうとしている時代に、その先頭を行くべき人物が未だに映画に囚われている姿は…悲しいです。

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    ■mini Review

    【セガのゲームは世界いちぃぃぃ!2】 サムシング吉松/ソフトバンク/隔週ドリマガほか

     ゲーム機バトル漫画というジャンルを開拓した「セゲいち」の単行本の最新刊が2年ぶりに登場! とてつもなくインパクトのあるデザインと色使いの表紙は、体調の悪い時に見たら気分が悪くなりそうです。ん?なんだか紙の質が落ちているような…紙の色は本誌に近づいたけど、黒の表現力はむしろ遠のいた気がする。内容的には今年の10月12日号掲載分まで収録されているし、「WEBセゲいち」や週刊プレーボーイの4コマ漫画も収録。その上、おまけシール&カード、書き下ろし&ゲスト企画も大充実!至れり尽せりの一冊です。セガ激動の2年間を綴ったこの1冊は、セガファンならずとも一度は読んで欲しい逸品です!

     

    【ラブひな(13)】 赤松健/講談社/週刊少年マガジン

     いよいよラストエピソードに突入し、次の14巻で完結する「ラブひな」。世間ではブームはとっくに過ぎ去り、どこを向いても酷評の嵐だったりします。かくいう私も例外ではありません。とっくの昔に物語としては破綻してますからね。メディアミックスの都合で終わり時を失った感は否めず、さすがに殿堂作品とは言い難いです。でも、コメディ漫画としては高く評価していいと思います。キャラクターに愛情を注ぎすぎて破綻するなら本望でしょう。

     

    【メガロマンティック】 サークル:Acid Noel/著者:水月林太郎

     普段はエロ同人誌コーナーに立ち寄ることは100%ありえない私ですが、今回は例外的に18禁本を買う必要に迫られました。「トラいち」の作者:大神丈ノ助さんがゲストで原稿を書いたTLS本、しかもエロ!これを読まずにいられようか、いやない!(反語)。読後の感想は…「多分「トラいち」よりも先にこの本を読んでいたとしても、私は大神さんのファンになっていただろう」…でした。他の作家さんのエロ漫画へのコメントは控えさせてもらいます。(私には語るほどのエロ漫画知識はありませんので)

     

    【みゅーどこ+】 サークル:突起物/著者:げろたん

     キュートな3頭身デフォルメに定評のあるサークル「突起物」の過去作品が再録されています。増刷が非常に難しい同人誌の世界においては、こうやって増補再録版が出ることは珍しくないのですが、売れていない小手には資金的にできないし、売れすぎている大手にもスケジュール的にできないものであり、なかなか微妙な存在だったりします。ファンにとっては嬉しい限りですけど。好きな作家さんの絵が上手くなっていくのを確認できますからね。

     

    【風邪の辿り着く場所 ディレクターズ・カット】 サークル:エグザイル・Evolution/著者:おがこういち

     独特なギャグセンスを持つ「おがこういち」さんのKanon本再録+α。コピー本の再録&オフセット印刷化というのは特に珍しいものではありませんが、書き下ろし部分の質量はかなりバラツキがあります。再録本とは極端な話、究極の内輪ウケなのですから、それなりに色々と期待してしまいます。この本は書き下ろしの量も多く、通常作品ではほとんど分からない作者の私的な面を垣間見ることが出来ます。これぞ再録の鏡!

     

    【PALETTA(パレッタ) 秋号】 エンターブレイン(元げーむじんPARTNER編集スタッフ)

     突如休刊した「げーむじんPARTNER」の後継誌。変わったのはタイトルと出版社だけで、企画も編集スタッフも同じ。事実上エンターブレインに買収されたよなものです。ひと昔前の「ゲーメスト→アルカディア」と同じ事です。あまりにも変化がないので、特に「新創刊」と宣伝しない辺りに、ebの今後のフォロー体制に一抹の不安を感じないでもないが…個人的には、藤島康介×鶴田謙二対談、いのまたむつみ×みつみ美里対談、近藤るるるインタビュー、まほろまてぃっく、Memories Off 2nd、…というように高打率の誌面に大満足なり。

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    ■COLUMN

    【「ファイナルファンタジー11」は成功できるのか?】 

     いよいよ公開されたFFシリーズ初のオンライン専用RPG「ファイナルファンタジー11」ですが、画面写真を見ても何も感慨はありませんでした。むしろ、記事を読めば読むほど冷めていきます。構想発表当初から「プレイ・オンライン」に懐疑的だった私ですが、それはいよいよ失望へと変わりつつあります。あんな中身のない中途半端なサービスを100万人単位に押し付けようというのでしょうか?これは詐欺というより犯罪ですよ!

     そもそも、ただゲームをやるのに、なぜこんなにお金が必要なのでしょうか?FF11が多分8800円。PS2専用HDDが19000円。それにモデム(もしくはTA)が6800〜15000円くらい。できればADSLに加入した方がいいし、USBキーボードもあったほうがいい。総計すると50000円以上が掛かるのです!それをすべてユーザーに負担させようとは、思い上がるのもいい加減にして欲しい。どうして、ちょっと綺麗なだけの「PSO」パクリゲームを買わねばならないのか?

     ここに断言します。私はFF11を買いません。物語を捨てたFFにも、ゲームの本質を見失ったスクウェアにも愛想が尽きました!これからはSCEの手先として飼いならされて、勝手に滅びてください。あんな会社がなくなろうとも、真に有能なクリエータはどこでも引取り手はありますからね。

     

    【ファミ夢(ムー)、続編希望企画、謎の1位の正体とは?】 

     続編を出して欲しいソフトを読者から募集し、その結果をもとにファミ通編集部がメーカーに直談判をするというこの企画に、総数44201通が集まりました。そのベスト5は、2位:ファイナルファンタジータクティクス、3位:天外魔境、4位:ヴァルキリープロファイル、5位:街、という結果になりました。私も5位の「街」に50票ほどの組織票をネット投票しましたが、最終日前にファミ通サーバーがアクセス集中によって落ちてしまい、さらなる上積みが出来なかったのが残念なり。

     ところが、1位のゲームは伏字になっていて何のゲームなのか分かりません。中間発表に出なかったタイトルで、コナミでPSとDCで出ていて、20文字のゲーム。かなり限定され条件なのだが……???さっぱり思いつきません。その詳細は11月16日号のファミ通の特集記事で、メーカー交渉の結果と同時に明かされるらしいが… FFTと街の続編はぜひ作って欲しいなぁ。

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    文責:GM研編集部編集長 gonta

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