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週刊GM研 Vol.51
2002/06/15


(縮小版)
【News Headline】
【mini Review】
  • CD
  •  : ユーディーのアトリエ オリジナルサウンドトラック 
  • 雑誌
  •  : ドリマガ vol.359 
  • 雑誌
  •  : 週刊ファミ通 vol.706
    【COLUMN】


    ■News Headline

    【任天堂とスクウェア、復縁に亀裂?】  

     任天堂の新社長に就任した岩田氏が、6月6日の経営説明会で「ファイナルファンタジー11は時期尚早」とオンラインゲームの展開を批判し、山内前社長も「FF11は失敗だった」と公然と批判。これに反発してスクウェアの和田社長はグループ会社が任天堂ハード向けに製作中の作品に対して「新ゲームのタイトルは決まっていない」と発言し、業界筋では任天堂とスクウェアの復縁が破談になるやも?と危ぶむ声が上がっている。

     任天堂は「ネットゲームはまだビジネスモデルとして確立していない」と公言しているが、メーカーレベルでの「挑戦は否定しない・協力は惜しまない」という、全否定ではないにしても慎重なスタンスを取っている。確かに、ネットゲームはパッケージゲームとは収益構造が違うから、単純に販売本数では比較できない。しかし、利用料金の集金方法や安全性・サービスの継続性にも問題があるし、アクセス集中を避ける根本的な技術なんて存在しない。第二の現実社会としてネットゲームの世界が道徳的に荒廃していて犯罪やトラブルも激増しているという問題もあります。

     多くの問題を抱えながらネットゲームへの模索は続いているが、私個人の意見としては、ネットゲームはそんな大層な代物ではなく、RPGやシミュレーションなどのジャンルがあるように、ゲームの1ジャンルに過ぎないと思います。新しいジャンルを切り拓こうとするスクウェアの挑戦は大いに歓迎します。しかし、商売上の理由だけでFFの看板を掲げることは、FFシリーズのファンに対して失礼…というより、裏切り行為です。新規タイトルで挑戦して欲しかった…残念でなりません。

     どうか願わくは、娯楽流通の覇権を握ろうとするゲーム会社の思惑に左右されること無く、ネットゲームをゲームの1ジャンルとして成長していただきたいものです。


    ■mini Review

    【ユーディーのアトリエ オリジナルサウンドトラック】  
     ゲーム本編は2週間伸びてしまったので、オリジナルサウンドトラックが先に出てしまうという怪現象が起きてしまいましたが、これはゲーム業界には良くある話です(そもそも、ゲームの内容と季節がまったくかみ合わない事の方が多いくらいですしね)。ゲームの発売日とは違って、CDの発売日には簡単に延期できない理由があるのですが、それは今回は割愛しておきましょう。

     このサントラはゲームの販売元:ガスト直営の通販ショップでしか販売していません。郵便振込みなのでカードの心配もいらないし、2枚組み送料込みで3500円なら妥当な金額だと思います。先着1000名の豪華36pA4サイズの大判楽譜も付いてきました。ガストのメルマガ「ザールブルグ・ニュース」によると、ディレクターの吉池氏まで手伝って通販の荷造りをしたとか…小規模の会社でもサービス次第では生き残れるんですねぇ… まだゲーム本編が発売されていないので、この音楽がどんな場面でいかに効果的に使われるのかサッパリ分かりませんが、ゲーム本編の発売を楽しみに待つとしましょう。

    【ドリマガ vol.359】  ソフトバンクパブリッシング  

     今週の「セゲいち」はE3レポートで2ページの特別拡大版でしたが、任天堂ネタがわずか5コマだし(しかもオチはあらぬ方向に)、プロレスゲームに多くのコマを割いていて、なんとも吉松先生らしいレポートとなっております。このままなし崩し的に定例2ページ化…ってことは無理でしょうか?(当面は週刊化はなさそうだし)。

     ドリマガレビューでは、予想外に「ときメモGirl's side」の点数が良かったですけど、う〜ん…レビュアーが固定されていないドリマガレビューの点数はまったく信用していませんが、コメントから判断する限り、ゲームの構造としては「ときメモ3」よりも面白いかもしれない(女友達の重要性とか)。でも、このジャンルは「萌えてナンボ」の世界ですから、婦女子向けに完全に割り切った内容になりきれていないのは致命傷かも? その反面「ルームメイト・麻美−おくさまは女子高生−」の採点はボロボロでした。前評判では絵も良かったし「鼻血ぶーシステム」も面白げに見えたのですが、実際は企画モノ止まりなのか?(予約してしまったので買わざると得ませんが…)

     ドリマガ向上委員会では「ギャルゲーの表紙をどう思うか?」について「賛成51%、反対49%」という予想外の結果が出ていましたが、反対派の意見の多くが「恥ずかしくて買えない」というものでした。ただ、賛成派の意見にもあまり説得力がないのが困りモノです。「好きならOK」では議論として成り立ちませんから。

    【週刊ファミ通 vol.706】  エンターブレイン 

     今週の「読者が採点USER'S EYE」にはPSの「あずまんがドンジャラ大王」の集計結果が載っていましたが、「ここが×」のコメントの中に私が書いたものが2つも掲載されていました。「ツモのテンポが悪い(奈良県/25歳/6点)」←麻雀ゲームとしては致命的。「会話シーンで口パクを入れて欲しかった(奈良県/25歳/6点)」←キャラゲームとしては致命的。このコーナーは雑誌付属のアンケートハガキに書くので無料なのですが、対象が新作かつ集計期間が短すぎるので滅多に書かないんですけどねぇ…さすがに、「サクラ大戦4の「サクラ大戦ジャン」の方がよっぽど良く出来ている」という危なすぎるコメントは採用されなかったようです。(ちなみに、私にとっての「6点」は許容範囲の下限値です)

     いろんな意味で注目を集めていた「ときメモGirl's side」ですが、クロレビの結果はオール7点=28点という平凡な結果に終りました。上層部の”政治”が働いてシルバー殿堂入りすると予想していたので少々意外な結果ですが、コメントを読んでみても否定的な意見がないので、点数の根拠を推測するのはますます難しい。基本的に、ファミ通のギャルゲーの点数は8点がMAXなので及第点と解釈できますが…

     今週号の目玉、SCE夏の新作3タイトル体験版CD-ROMは、「サルゲッチュ2」の体験版と「ぼくのなつやすみ2」と「ポポロクロイス」のムービーが収録されていました。まずは「サルゲッチュ2」ですが…前作をやっていないので比較は出来ないのですが、キャラや演出がポケモン風味なのは気のせいでしょうか?カメラワークが変で3Dアクションとしてはキツイのでは? 「ぼくのなつやすみ2」は好感触。PS2パワー全開で思いっきり進化しています。でも、あんなに何でもかんでもクッキリキラキラしてると、田舎出身者に言わせればウソ臭いんですけど… 「ポポロクロイス」はヒロイン:ルナに一目惚れ!メモ3と同じトゥーンシェードでも、演出の仕方によってここまで違いが出ちゃうんですなぁ…  雑誌の付録にしてはいい出来ですが、PS2を持ってない読者(いるのか?)にとっては無用の長物ですね。購買意欲に結びつくほどボリュームがあるわけでもないし。


    ■COLUMN

    【しばし休筆】 
     今週号から、しばらくの間、週刊GM研は縮小版での発行となります。同人誌の製作に時間を割かなければならないため、ただでさえ毎週ヒイヒイ言っていたレギュラーの更新の維持が、なおいっそう難しくなったためです。レギュラーのレビューもしばらくお休みをいただきました。7月中旬に原稿の入稿を終えたら少しは余裕が出来ると思いますが、夏コミのギリギリまで小説とコピー本の編集作業に追われることになるので、本格復帰は8月中旬以降になりそうです。どうかご理解の程、よろしくお願い致します。


    文責:GM研編集部編集長 gonta

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