編集後記

クオリティの追求

 今月号は「クオリティの追求」というコンセプトを掲げて編集作業に取り組みました。これは、アクセス数の量的拡大にかまけて、誌面の質的な向上を疎かにした先月号の評判が芳しくなかった反省から生まれたものです。やはり、読者様の目は正直です。今月号は十分な時間と情熱をかけて、一語一句に至るまで集中して書きました。

 その手法として、いったん全ページを印刷して出先のマクドナルドで赤ペン添削するという、昔ながらの校正方法を復活させました。よく漫画家や作家が喫茶店でネタを考えたりするけど、その気持ちがようやく分かりました。気分転換できるし、周りに逃避する材料がないし、時間も無制限というわけにはいかないので、自然と集中力が高まります。発想の原点はやっぱりアナログありきですね!

個別編集後記

所長講演「仮想と現実」
長文の割りに構成がなっていないため、意外と人気薄の最近の講演の傾向分析結果を反省し、今回は短めにまとめてみました。原文はこの3倍近くあったんですけどねぇ…(思いっきり空回りしてますけど) レビューに追われて、深く思索する時間が持てなくなっているのが問題か?

ときメモMRO
締め切り直前になってから攻略本が出たため、ゲームの評価が大きく変わってしまい、土壇場でレビューを大幅に書き直す必要に迫られました。危うくマガイモノのレビューを掲載してしまうところでした。終り良ければすべて良し。さよらな、ときメモ2!ありがとう、ときメモ2!

月姫
とうとう手を出してしまいました。まさかこんなにハマってしまうとは予想外でしたけど。おかげで、市販ゲームに手が回らなくて、未開封のまま積ゲーが増えていきます。あぁ、早く外伝の「歌月十夜」もやらねば!みなさんも月姫に手を出すときには、それなりの覚悟を持って臨みましょう。

あずまんが大王
ずっと前から書きたいとは思っていたのですが、なかなか考えがまとまりませんでした。レビュー用にもう一度読み返そうとしたら、気がついたら2〜3回全巻通して読んでたり。つかみ所が無いので、分析の題材としてはほとほと向いてません。でも面白いからいいや。

魁!クロマティ大戦3
書くべきか書かざるべきか、今回一番悩んだ作品です。画像使用許可を求めた中では間違いなく最大の大手サークルさんです。断られたらどうしよう?とか考えたし、期待に応えなければという激しいプレッシャーもありました。いい感じで空回りしてるレビューは…自分では評価できません。

ひがしんが大戦3
実はかなり前からレビュー候補には上がっていたのですが、今回「あずまんが大王」と「クロマティ大戦」と同時掲載という最高のタイミングで書くことが出来ました。概要を説明するだけで、いつも以上に内容に触れてなくて批評になってませんね。本編「ひがしんが大王」もよろしく!

5121小隊第一次活動報告
本当はこの作品は既に「第二次」まで出ていて、それを含めてレビューを書いています。ただ字面と画像レイアウトの関係上、こういう表記になっているだけです。くどいようですが、当サイトのレビューは批評ではなく紹介状です。レビュアーがへぼくても、作品の質は最高なんです!

はたらくまいきさん
なぜよりによって無料本のレビューを書くのだろう?…と疑問に思うでもなく、画像使用願いを快諾していただきました。甘口の上にあまり内容には触れないのがGM研レビューのウリ(?)なので、ご期待に沿えるかどうかはわかりませんけど。

ぼくらは虚空に夜を視る
ブギーポップがなかなか終る気配が無いけど、上遠野浩平作品のレビューは書きたい…その妥協案として浮上してきたのがこの作品です。今まで壮大なシリーズもののレビューばかり書いていたので、新シリーズを新鮮なうちに書くというのは結構楽しかったです。

次号予定

 次号の予定は今のところまったくの白紙状態です。先月号のように「同人誌レビューを5本書く」と宣言しておいて結局4本しか書けなかったように、できない約束はしたくないですから。最近編集方針に本業(?)のはずの娯楽が左右されている気がしないでもありません。それって本末転倒だと思う。書きたいから書くのであって、書くために書くわけではないのだから。プロ意識というものは、それなりの代価があってこそ初めて意味をなすものである。せっかく自由な立場にいるのだから、今の自分の可能性を狭めるような事はするべきではないと思う。

 私にとってレビュー活動は大切だが、それがすべてではない。ただ単にそれが私にとっては呼吸をする事と同じように、当たり前に自然なことなのだ。いつか辿り着きたい場所が何処にあるのか、まだ私には確信は持てません。でも、不安は昔に比べてずっと少なくなりました。自分には空を翔ぶ翼はないけど、どこまでも歩くことのできる足があるのだから…(全然予告になってませんね)

月刊GM研編集長 : gonta

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