花の都に咲く歌謡曲

　もはやサクラ大戦シリーズ恒例となった「歌謡全集」。これは、各キャラクターのテーマソングに総合プロデューサー：広井王子自らが作詞したボーカルアルバムです。旧き良き時代の時代の懐かしい歌謡曲は、サクラ大戦の特殊な世界観にベストマッチしているのです。

　今回、物語の舞台がパリに移ったことで、曲調にも大きな変化が見られます。イメージとして端的に表現すると、宝塚→ミュージカルですね。集団よりも個人が重視された構成になっているのもそのためです。それでは早速、下表の全曲レビューをご覧下さい。

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　Index

No.	曲名	唄	評価
01.	御旗のもとに	巴里華撃団	★★★★★
02.	花の巴里	メル・シー	★★★★
03.	祈り	エリカ	★★★
04.	エロイカ/英雄伝説	グリシーヌ	★★
05.	192455631	ロベリア	★★
06.	いっしょに歩こう	コクリコ	★★
07.	心の傘は	北大路花火	★★★
08.	センチメンタルな…	マリア・カンナ・紅蘭	★★★★
09.	君偲ぶ歌	さくら・すみれ・アイリス	★★★★★
10.	心の置き場所	レニ・織姫	★★★
11.	檄！帝国華撃団III	帝国華撃団	★★★
12.	未来(ボヤージュ)	巴里華撃団	★★★★

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総評

　総評として、巴里華撃団の新しいキャラクターの曲に対する印象が薄かったのに対して、帝国華撃団のキャラクターによる３曲のバラードが印象に残った。特に、９曲目の「君偲ぶ歌」は絶妙のバラードです。オープニング曲のような派手さはないけど、何度聞いても飽きない。やはり歌謡曲は和風が一番なのか？

　不満としては、エリカの名曲（迷曲？）「おはようボンジュール」が収録されていないこと。いや、確かにアレを歌として認めるには常識人には相当な葛藤があると思うが…

　サクラ３の設定上、３のキャラクターは１作限りになってしまいそうなのが残念である。時間をかけてキャラクターイメージを固めて、歌謡ショウなどに展開していく前作のようなものは期待できないだろう。個人的には、もっとデュエットを増やして欲しい。あと、脇役キャラのテーマソングも作って欲しい。ゲームだけじゃないゲーム、それがサクラ大戦の魅力のひとつでもあるのだから。