CD: 風にゆれる木 (myth / 長谷川めぐみ / TWO FIVE

 ゲーム「Wind -a breath of heart-」の主題歌で知られる、長谷川めぐみさんボーカルによるユニット「myth」のオリジナルアルバムが登場。同人ショップの店内BGMで8曲目の「Wind」が掛かっていたのですが、そのアレンジが今まで聴いた事がないものであり、しかも「アレンジに名盤なし」という持論を持つ私でさえ「こ、これは!」と思わせるクオリティのものでした。さっそく店員さんに聞き込みしてこのCDにたどり着いたわけですが…(私はminoriの演出が死ぬほど嫌いですが、それ以外・各素材は大好きなんですよ)

  01.Special Day
  02.Dream (「Wind -a breath of heart-」挿入歌)
  03.Balloon
  04.恋はテスト中
  05.空気と太陽
  06.ケータイ変えたよ
  07.Tree
  08.Wind (「Wind -a breath of heart-」主題歌)
  09.GAME
  10.Flag

 通して聴いてみるとなかなか「これ!」という曲がないし、「Wind」のアレンジバージョンもこの曲構成だと馬群に埋もれてしまったような印象が…「Dream」もアレンジ版が収録されていましたが、こっちのアレンジはどうにも好きになれません。あの曲はあくまで新海アニメが背景にあって、月代彩というキャラクターがあいて、あの場面で使われるからこそ大きな意味があったわけで…でも、「Tree」のようにゲームの路線に近い曲ではさすがの実力を発揮していたし、「Flag」のように一風変わった表現もできる幅の広い声質があるので、これからの活躍に期待しましょう。

CD: moon gate (day after tomorrow / avex)

  01.Starry Heavens

 1曲目に収録されている「Starry Heavens」は、ナムコのゲームキューブ用”君と響きあうRPG”「テイルズ オブ シンフォニア」の主題歌であり、TVCMでも頻繁に流されていたので、「夜空を翔る流れ星を今 見つけられたら何を祈るだろう」、というサビの部分が強く印象に残っている人は結構いると思います。かくいう私も、あのCMのインパクトに魅せられて、ついついノーマークだったゲーム版を購入した上に、day after tomorrow のファンでもないのにシングルCDまで買ってしまったくらいですから。

 day after tomorrow の曲はこれまでも「嫌いではない」という程度で、どうしても決め手になるようなインパクトに欠けるきらいがあったわけですが、この曲はCMという短い尺に良く合っていて、「え?これ歌ってるの誰?」と興味を引くことができる。でもその反面、サビでのスピード感のある歌い上げのテンポが全編同じなので、せっかく良い歌詞なのにさらっと流れてしまうのが勿体無い。それと、悪名高いエイベックスのコピーコントロールCD仕様のため、再生レベルが低くて高音の伸びをスポイルしてしまっているのも残念だ。その辺は、各自でMP3化してレベル補正するしかないですね。そんなマイナス要素を差し引いても良い曲です。でも、やっぱりこの曲はゲームのOPアニメーションを重ねて聴くべきものだと思います。

同人: グラムナートのにんじん娘 (Jam.Session / 宮須弥

 アトリエシリーズ最新作「ヴィオラートのアトリエ」はゲームとして非常に面白いわけですがツッコミどころも満載なげームです。その魅力(?)を、イラストレイター兼漫画家の宮須弥先生が同人誌でストレートに表現してくれました。ネタはすべて、このゲームをプレーしたことがある人にとっては激しく頷いてしまうものばかりです。家庭菜園を家の二階(室内)に作ってしまったり自宅に溶鉱炉を作ってしまったりする理不尽さとか、接客中には行儀悪くにんじんを(しかも生で)かじっているヴォオとか、高額アイテムを臆面もなく物々交換で買っていくカロッテ村の人々とか、ロードフリードがどんなに剣技を磨こうとヴィオの爆弾一発には敵わないとか、なぜアイゼルは最高級ランクのチーズケーキでも満足しないのかとか…etc。イラスト+コメント+4コマが1ページに集約されているので、濃いネタなのに非常に読みやすい構成になっています。このゲームが持つ「面白い雰囲気」が適確に表現されており、この同人誌を読んでヴィオをやりたくなったという人が出てきても不思議ではない。同人誌はファンだけのものではなく、自分の守備範囲を広げるきっかけでもあるのですから、そういう偶然の作品との出会いは大切にしたいものですね。

雑誌: 週刊ファミ通 9月19日号(vol.770) (エンターブレイン

 fromファミ通.comのアンケート「携帯電話でゲームを遊んでいますか?」で、興味深い結果が出ていました。遊ばない:42%、携帯電話を持っていない:28.2%、たまに遊ぶ:26.2%、よく遊ぶ:3.6%。「携帯を持ってない」のが28.2%もいるのは信じ難いが、これはおそらく「ゲームのできる携帯を持っていない」というニュアンスの回答も含まれているのだろう。いずれにしても、ファミ通読者でしかもパソコンから投票できる環境を持っている人の大部分はヘビーゲーマーであり、携帯ゲームが狙っている客層はそもそも非ゲーマーの暇潰しなのだから、この結果は当然と言えば当然でしょう。その割に、最近の携帯電話用ゲームは移植もハイスペック化の一途を辿っており、暇潰しの範疇に収まらなくなってしまって来ている。過去のソフトの有効活用といえば聞こえはいいが、本来のゲーマー予備軍の人たちに対して、ゲームを「電話機能の一部の取るに足らない娯楽」というように軽く考えらさせすぎしまうのは大いに問題があると思うのだが…

 今週の「浜村通信」のテーマは任天堂の新商品(次世代機)について。任天堂の決算発表会の席上で社長の岩田氏の発言を分析しつつ、次世代機について独自の予想をしていましたが…「すべての過去ハードが遊べるスーパー互換」という予想は物理的に難しいとしても、過去の資産の継承という方向性には大いに賛同したい。ゲームボーイが支持され続けているのは、競合製品が存在しないというのもあるけど、完全互換を実現していることのアドバンテージは計り知れないものがある。私の予想としては、ゲームキューブソフトとの互換性を維持しつつ、標準でGBAソフトを挿入できるスロットを用意。しかし、これだけでは「異質な新商品」というにはインパクトに欠けるので、「カードライブラリ構想」とかどうでしょう?基本的にカードeリーダーと同じ原理ですが、1枚1000円程度のカード型フラッシュROMを販売し、任天堂のデータセンタと直結されたゲームショップ店頭の試遊台から、旧作のダウンロードをしてカードに焼き付ける。このカードを次世代機に読み込んでエミュレートモードで旧作が遊べるようになる。これまでのLOPPIEのような巨大な設備投資を必要としないし、ゲームショップに客足を戻す効果もあるし、書き換え方式ではなく焼き付け方式なのでコレクション感覚での需要も期待できるし、ワンロック認証を使用すれば中古ソフトという概念が発生しないのも大きな利点である。ただし、このシステムが実現してしまうと効果が大きすぎて、ハイエンドゲームの存在を全面的に否定する諸刃の剣になりかねない危険性もある。さて、岩田社長はどんな構想を描いているのか、続報を待つことにしましょう。

Update : 2003/09/06